さて、幼虫飼育のシーズンですが、今回はホダ木による材飼育についてです。
大きくしたいなら必ず1齢から埋め込みます。ミニコンテナやミニケースにセットしますが、良質のクヌギマットで埋め込んでください。マットは水分管理と時々あることですが材からでてきた幼虫のエサになります。私は小さめの飼育ケースに埋め込みます。フタとケースの間に保湿のためラップをしてカッターで1箇所10mmぐらい切り込みをいれ空気穴をあけてます。翌年の9−10月に割り出してエサを交換します。私は交換せずにそのままさらに翌年9−10月までおくこともありますが、材がポソポソになっていたら交換してください。大きな幼虫がでてきても焦らず冷静に処置してください。また、乾燥には注意し時々加水してください。
☆シイタケのホダ木のセットの様子
ドリルで穴を開けて、幼虫を入れ、1齢時に使用した無添加のマットで蓋をした材を、良質のマットで埋め込んだ様子です。私は埋め込みに使用するケースは小ケースです。
蓋とケースの間にはラップを挟み込みます。ラップにはカッターで1カ所切れ目を入れて空気穴を開けます。また、ケースには親のペアーや割り出した日・埋め込んだ日がわかるようにラベルを貼ります。
この写真は本日(10/4)、この原稿のために割った材です。
昨年の7/19に1齢で埋め込んだものです。能勢純潔血統の♀で、サイズは36ミリです。
1.蛹室の様子がわかりますか?
2.食痕がわかりますか?
同じ日に埋め込んだ、♂も割ってしまいましたが、3齢でした。体重は21グラムでした。材を交換しておきました。
良く質問の有る材飼育のQ&A
1.材の交換のタイミングは?
材の様子を見て判断します。材がボソボソなら交換します。基本的には♀は交換不用のようです。♂もその時によりますので、埋め込んだ翌年の9〜10月に確認してください。
2.羽化の時期は?
♀は埋め込んだ翌年に羽化することが多いようです。(ただし、室内常温)
♂は埋め込んだ翌々年です。
3.途中で材に加水しますか?
私の場合、ホダ木では基本的に途中の加水はしません。従って、セットするときの加水の仕方がポイントです。これは口では言えないので・・・。
一般的には、産卵木の加水と同じです。しかし、水分が多すぎるとムレムレとなり、幼虫が★になりやすいです。また、乾燥は注意してください。
最初は水分管理をまめにすることです。少なめに加水してセットし乾燥に注意しながら水分管理していくほうが★の確立は押さえられます。
セットの仕方になれてくれば私のように放置できますので楽になりますよ。皆さん、自分のベストな加水時間を研究してみて下さい。一晩水没、半日水没、1時間水没、30分水没などなど。
4.材飼育の魅力は?
サイズ的には大型を育てるには個体数を多くしないと難しいです。菌糸ビンなどには確率的にも劣ります。また、スペースを取るのでこれも欠点です。
しかし、綺麗な個体が生まれますし、自然的なのでロマンがあります。また、コストも押さえられるし、加水のコツをつかんでしまえばセット後は基本的にはほったらかしですので、管理の手間がかかりません。