スライス産卵木セット法とは?
産卵木を適当にスライスして使用する産卵木セット法です。
スライス産卵木セット法が有効なクワガタの種類は?
ばらまき産卵をする種類に有効です。国産ヒラタに向いてます。
利点は?
マットを探さないので、幼虫はどこ?とか神経がすり減らない。
親に食べられにくいので、回収率があがる。
卵と幼虫がいても大丈夫。
回収時、産卵痕が確認しやすい。
回収時、既にスライスしてあるため、割るのが楽で、力を入れすぎて幼虫が真っ二つにならない。
経済的。
土中の腐木に好んで産卵し、メスが産卵木に潜行せずに産卵を行うヒラタでは、産卵木の太さは
必要ないようです。従って、スライスすることにより、少ない産卵木でより多くの産卵可能な表面積の
拡大をはかれ、コストパフォーマンスがよくなります。しかも、多少状態のよくない産卵木でも、うまく
スライスする事で、状態のよい面を利用することが出来ます。既にセット済みの産卵木で人気のなか
ったものをスライスして利用するとなお経済的です。片側を利用し終わったものは、状態がよければ、
裏返して再度利用可能です。
欠点は?
産卵木をスライスするのがちょっと面倒かもしれません。
回収率が上がりますので、大量に幼虫が得られると困る様な方にはお勧めできません。
産卵木に潜行産卵する種類や、マットに埋め込まれた産卵木には産卵しない種類の場合は純粋な
産卵木としてのセット方法としては向きません。迷走幼虫の保護目的での使用にとどめてください。
具体的なセット方法は?
基本セット方法:適度に産卵して欲しい時
1.加湿した産卵木を用意します。(fig1参照:写真は程度の良くない細ナラ材。)
2.産卵木の樹皮を取り除きます。(fig2参照:黒ずみ、虫食いがひどい。)
3.鉈を入れて厚さ1〜2cm程度にスライスします。(fig3参照:中はまだましな部分がある。)
4.スライスした産卵木をケースに敷き詰めます。(fig4参照:隙間が少ないように並べる。)
5.加湿したマットを上に敷き詰める。(fig5参照:あとはお好みで餌皿、隠れ家、産卵木をセット。)
応用セット方法:バリバリ産卵して欲しい時
基本セット方法と同じくケースに敷き詰め、ちょっと少な目にマットを入れ、さらにその上に適度に
敷き詰め、その上にまたマットを敷き詰めます。これを好きなだけ繰り返す。(ラザニアみたいですね。
応用セット方法をラザニア風産卵木セット法と名付けよう。)この時2層目以降の産卵木はメスの移動
を妨げないように敷き詰め過ぎない様にしましょう。(fig6参照)