来 た! フ リ ー!

翻訳を要するキーワードはとっさに使えない

May 20, 2001

味方からのボールを迎えにいってる時や敵のパス・ボールをインターセプトにいってる時は、ボールに集中して

いるから後ろから来る敵の状況が見えにくい。そのとき味方が「来た!」とか「フリー!」とか声をかけてやると

ボールにいっている選手はとっさに何をすればいいのか正しい選択ができる。

敵が来ていれば近くの味方にボールをはたいたりおとしたりすればよいし、敵からフリーであればボールととも

に敵ゴールの方にすばやくターンしてすぐさま攻撃に移ることができる。

はたいたりおとしたりしたあとは敵マーカーの視界から消えるように敵ゴールの方に動きなおして敵をおびやかす。

ターンのときはターンと同時にルックアップしてドリブルかパスかシュートか、状況に応じたプレイに移る。

JFAの指導教本は、以上の状況と声と動きを概念化し練習メニューまで添えている。トレセンを通じて多くの

選手がその指導を受けていて、それは日本サッカーのレベルアップに大きく貢献した。

そのキーワードは、マノンターンである。ターンは日本語になっているがマノン(man on)は説明を要する。

人がくっついて来ている。つまり「来たぞ」という意味である。

われわれ日本人はこのonの概念に弱いのでマノンは使いづらい。いちいち脳裏で翻訳しなければならずプレイ

中は間に合わない。したがって指導者も選手もプレイ中は使っていないようだ。

高槻FCでは「来た!」と「フリー!」を使っている。

ただマノンとターンなるキーワードが導入されたからこそ、それらのプレイが概念化され指導の中に定着した

ことを忘れてはいけない。

戻る

TOPへ