PANORAMA

概念化はぴったしの言葉で

March8,2001


このぺージでは日本サッカーのレベルアップに大いに役立ちながら今一つ座りの悪いキーワード
BODYSHAPE の言い換えを試みる。
オフト日本代表監督がアイコンタクトなるサッカー用語を使うのを聞いてコンタクト・レンズを連想して
多少とも違和感をいだいた指導者は少なくなかったと思う。それでも外国人が使っているのだから間
違いないだろう、という心理が働いて、それはまたたくまに全国に普及しマスコミで一般的に使われる
までになった。
その後、トレセンの若き学究たちが持ち込んだボディシェイプなる用語は、Jリーグによる実見効果に
後押しされて、これまた日本サッカーのレベルアップに大いに役立ったが、あまり普及していない。
その言葉が豊満なヌードの体形を連想させたからではなく、外国人が使っているのを見たことがない
からだろう。
ネイチヴスピーカーでないわれわれ指導者は、その言葉が何故にプレイヤーの<体の向き>を意
味するのか理解できないのである。
小学生プレイヤーたちも聞いたことがないと答えている。チームの指導者もトレセンの指導者も言い
換えて使っているらしい。ある子は、ボディソープと勘違いして、「頭ではなく体に使うアレ」と答えて
爆笑を誘った。
その用語はあまり使われていないが概念だけはしっかり伝わって日本サッカーのレベルをアジアを
超える地平にまで引き上げた。
この概念にふさわしい器は何だろうか、と考えあぐねているとき、突然ひらめいた。PANORAMAで
はどうだろうか。余計な説明も多言もいらない。一語でドンピシャだ。
体の向きは、攻撃目標のゴールとボールと敵味方の三つを一望できる広い視野を確保できるもの
でなければならない。「ワイド」では甘い。
世の、いや世界中のサッカー指導者、プレイヤー、フアン、マスコミに、パノラマなる傑作キーワード
を使ってほしい。といっても犬の遠吠えにすぎないか。


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