10 代 全 国 大 会 改 造 法 案
the reform of the teens official games
December 30, 2002
裾野が広いほうが山頂が高くなる。したがってJFAが各年代の登録拡大と活性化をキャプテンズ・ミッション
の主要課題としたのは正しい。ここでは登録者数を増やす観点からではなく一度登録した少年少女を育て上
げて挫折させない観点から論じたい。将来性を感じさせる選ばれた選手が全国大会システムの欠陥ゆえに
才能を開花させないまま終るのは何としてでも避けたい。
全国大会の対象学年設定が正しくない。それは6・3・3制なる学制による括りに従っていて身体発達の実態
に即していない。全国大会は、小6,中2,高1,高3時に開催すべきである。
小6時はゴールデンエイジ只中の伸び盛り、中2はクラムジエイジ只中の伸び悩み、しかもややもすると横道
にそれる危うい思春期、高1は身体的ハンデが平均化する時期、高3は身長の伸びがほぼ止まり精神的に
も大人が始まる時期、だからこれらの節目の時期に大きな目標を設定してサッカーに打ち込ませたい。
従来の中3時は身長差が一番大きく出る時期で、身体的ハンデのせいで勝負のかかった公式戦に出られな
い選手が頻出する。小さくても将来性が伺われるから都道府県レベル以上のトレセンに選ばれJ傘下のクラ
ブで活躍していた選手が中3時にレギュラーから外されるのを見るにつけ、もしその選手がサッカーと縁を切
るようなことになったら日本サッカー界にとって大きな損失だと考え込んでしまう。中3時体の小さかった中村
俊介がもし挫折していたら・・・と考えるだけで事の重大さを理解していただけると思う。中2の夏なら身長の
ハンデは小さい。
従来の中3時だと中1の目標が希薄になる。ゴールデンエイジの最終局面を充実させるためにも中2時に全
国大会をもって来たい。
同じことが高1にもいえる。希望をもって入ったクラブですぐさま公式戦が待っているとなると中3時の過ごし方
も現状とは違ったものになることだろう。現状は勉学&サッカーの両立から程遠い。前半はサッカー漬け、後
半は勉強オンリー?が実状ではなかろうか。U−16の公式戦は受験期のサッカー空白期を埋める決定打に
なりそうだ。
なお全国大会を廃して全国9地域毎の大会しかもリーグ戦形式にすれば、会場数と試合数がふえ、さらに
育成と底辺拡大の効果が増大する。