東京の空の玄関である羽田空港・海の玄関である竹芝桟橋、日の出桟橋へのターミナル駅としての浜松町はその役割のわりには地味な存在である。
 両側を旧芝離宮恩賜公園と世界貿易センタービルに囲まれ、近くの東芝本社・東京ガス本社へと延びたコンコースのため駅自体の姿を一層曖昧のものにしている。
 そんな浜松町駅の山の手線外回りホームの品川寄りに小便小僧が置かれている。 季節や世の中の話題に合わせた装飾は時々感心させられることが多い。
 そんな小便小僧の脇を東海道新幹線が、上を羽田空港へのモノレールが通り過ぎてゆく。

 また、浜松町駅は東京タワーへのJR最寄り駅でもある。
 昭和33年開業以来長く東京のシンボルとして親しまれて来たが…。 最近では修学旅行でも余り人気がないらしく、観光スポットとしてパワーダウンは否めない。
 大展望台には人影もまばらで、思い思いに東京の眺望を楽しんでいる。そんな人々の様子を東京タワー水族館の宣伝用の水槽から巨大なナマズが眺めていた。

 地上150mの東京タワー大展望台で、ナマズは人々の背中越しに何を見ているのだろうか?


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