Report:宇宙一リーグオンライン第13試合~前線基地~

 前線基地は二つのエリアに分かれた護符マップです。エリア間の移動は転送円のみとなるため、どちらのエリアで試合を展開させるかが重要になります。

 エリア間の戦力配置

素材協力:Zaji&Hojiの空中庭園

※ 砦・周回ボーナスをコロッセウム2は600G、前線基地は500Gと仮定しました。
 土地数  周回距離  周回R数  周回・砦ボーナス  1歩の価値  1ダイスの価値  40Rまでの獲得魔力  トレスパス指数 
コロッセウム232287.060021.485.7 342857
前線基地36246.050020.883.3333367

 前線基地は東西エリアに分かれていますが、周回するには片方のエリアのみで良く、どちらのエリアで連鎖を組むのか考える必要があります。図らずも転送円でメインエリアとは逆の方に飛ばされてしまうケースもあり、狙ったとおりに試合が運ぶとは限らないため、立ち回りを考察してみます。
 まず、1つのエリアは二度目の朝と同じくらいの広さしかありません。片方のエリアに4人が集中した場合は、土地の需要が増し、レベル1戦闘が頻発します。こうなるとクリーチャーの戦闘力が重要です。
 次に、片方のエリアに3人、反対側に1人だけになった場合は、1人の方が圧倒的に有利です。クリーチャーによる干渉を自分だけ回避できる上に、通行料の支払いが発生しません。なるべく自分一人だけ1人の側に回れるようにしたいですね。逆に、3人の方はスペル干渉や護符の相乗りなど、クリーチャー以外の方法で干渉すべきです。
 両エリアに2:2の場合は、単純な走り合いになります。連鎖形成のスピードと手順の省略が勝敗を分けるでしょう。

 これらをまとめると、ブックに求められる役割は次のようになります。掘り下げてはいませんが、土地を制圧する戦略も十分に強いと思われます。

 護符の利用

 基本的に連鎖は組みにくいので、護符を利用していくことになります。足りない連鎖倍率を護符で補うような方法ですね。ただ、護符の相乗りを仕掛けれらた場合に、メインの連鎖の他にサブの連鎖があると非常に重宝します。例えば、メインの属性で5連鎖持っていて、サブに3連鎖持っていたとします。すでに土地が8個もあるので相当に有利ですが、メイン属性の護符を相乗りされると増資のタイミングが合わせづらいです。このようなケースであれば、手札に地形変化スペルがあったとしてもメインの属性を6連鎖に伸ばすのは控えるべきです。
 理由はいくつか挙げられますが、相乗りされていない3連鎖の方がレベルアップのタイミングがシビアでは無いこと。また、地変を保持することで他人からの地変打ち込みに強くなり、レベルを上げたサブ属性の土地に地変を打ち込んで達成できるからです。

 逆に言えば、護符は相乗りにせよ、自分の護符を買うにせよ、有利になることは間違いないので、早く買えるようにしたいところです。土地価値は100Gと高いので、単色での【フェーム】は使いにくいので、【マナ】や【トレスパス】が中心となります。2色構成であれば、属性を切り替えられるので、【フェーム】もアリでしょう。ちなみに土地価値と一緒に護符価値まで落とせる【コメット】と【ローカスト】の妨害効果は高いです。

 ダイスをコントロールする


 試合結果については、宇宙一リーグオンライン第13試合をご覧ください。
 今回は、久しぶりに試合展開を追ったレポートも書いてみました。

 宇宙一リーグオンライン第13試合F卓

 宇宙一リーグも残すところあと2試合。このまま2勝で終わってしまうのは勿体ない。なんとしても勝ちたい試合でした。
 それぞれのブックは以下の通りです。(敬称略)

れっつら:水単
バトラー:イントルード入りの地単
つし:地単
16bits:地単

 16bitsは序盤にクリーチャーを地土地に置けず苦しい立ち上がりですが、地が3人被っているこの状況では地護符さえ買っていれば全く問題ありません。1周目に聖堂で東エリアの地護符を10枚買います。
 そんな中、他3人が順調にクリーチャーを配置していきます。また、1周目の周回直前にトレスパスが全員の手札にあり、魔力獲得のチャンスです。
 この時点で16bitsはトレスパス2枚で周回ボーナスを3人分をもらい、地護符を60枚まで買います。
 これが勝因の一つです。
 クリーチャーも配置できず、護符も買えなければ勝ち目は殆どありませんでした。

 2周目でバトラーさんは西エリアに飛ばされており、西エリアで相当土地を持っていましたが、東エリアでは1ヵ所のみで手順が遅れてました。そのため、土地を持っていたつしさんへのトレードやクラッシャーなどが集中し、16bitsに干渉が来なかったのが幸いしました。
 しかし、つしさんはトレスパスで早々に地1連鎖のアガマレベル4を作り上げ、全員に圧力をかけてきます。 護符価値も上がり、相乗りがしにくくなってしまいました。

 3周目、16bitsはブランチアーミーをマッドマンに交換したり、東エリアの土地の維持に力を入れます。全員が東エリアに集中し、STの高いクリーチャーも出そろってきました。
 みな、均衡した状態ではあるものの、つしさんは高レベル領地と護符はあるものの連鎖が少なく、バトラーさんとれっつらさんは3連鎖あるものの護符があまり買えず、私は護符と2連鎖の地土地があるだけでした。この中ではつしさんが頭ひとつ抜きんでている状態。
 16bitsは城から出てすぐに西エリアの転送円に止まってしまいます。ここぞとばかりにリンカネーションでリコールを引こうとしますが、結果はハズレ。西エリアでの周回を余儀なくされます。
 これが勝因の二つ目です。
 また、バトラーさんの手札にはアンゴスツーラがあり、イントルードさえ引ければつしさんのレベル4アガマが容易に落ちる状況になります。クリーチャー同士のいざこざが増え、みな、思うように手が進みません。そんな中、れっつらさんも4連鎖と護符40枚を持ち、形が出来てきました。

 4周目、バトラーさんはイントルード+アンゴスツーラでつしさんのレベル4アガマを落とし、2連鎖レベル4持ちとなります。直後、つしさんはバトラーさんのサクヤをウッドフォークで落とし、1連鎖にします。 グッジョブ!平たい場になってきて、私の理想とする展開です。また、せっかく奪ったバトラーさんの地土地レベル4はトランスで消えてしまいました。
 私はHW8で東エリアに戻れる状況になりましたが、西エリアで5個以上も土地を持ち、サクヤで連鎖を組んでしまうと戻る気も失せてしまいます。当初は早く東エリアに帰りたいと思っていましたが、ここは敢えてフロートを使い土地を取り、西エリアに居座ることを決意します。
 これが勝因の3つ目です。
 しかし、それでもつしさんが優勢です。何よりも土地を持っていますし、その後もトレスパスで護符を買い、レベル4を作り上げます。順当に行けば上がってしまうでしょう。
 れっつらさんはここに来てトレスパスで手持ち魔力が2000Gを超え、一気に化ける可能性が出てきましたが、水土地3連鎖のみで上がり目はやや薄いです。もちろん、踏みが入ればスルスルっと達成します。
 バトラーさんは西エリアに持っている土地で連鎖を組み、東エリアの護符を売ってレベルを上げればかなり良い位置に来そうです。トレード厚め&護符の相乗りされてないって良いですね。

 5周目に入り、私は転送円に止まり東エリアに飛ばされますが、れっつらさんにリコールを撃って周回を阻止&バトラーさんのトレスパスを空撃ちさせて西エリアに戻ります。
 れっつらさんは水護符を買い足すと同時に、城脇のアーウィソウトルをレベル5に上げ、魔力を引き上げます。
 しかし、直後にバトラーさんはワイルドグロースをこの土地に打ち、価値の上がった地護符を売り払います。リベレーションで西エリアに増資するつもりです。ただ、これはかなりの勝負手で、16bitsとつしさんの護符価値も急上昇し、達成が見えてきました。思い切ったプレイングをしますね、さすがです。
 16bitsは西エリアで3連鎖持っていたので、護符を売って西エリアのレベルを上げれば達成できます。手札にはリコールもありますが、聖堂通過と増資にはあと2~3ラウンドはかかりそう。一方、つしさんは周回直前です。ワイルドグロースを聖堂近くの領地に使えば余裕で達成できそうですが、迷った末に使わず。16bitsはセフトで奪うと同時に、トケビを地土地に配置し4連鎖とします。
 しかし、スペルを使う魔力に乏しかったので、ここは西エリアのレベル3ワータイガーを手放して、手持ち魔力を確保すべきでした。これは明らかなミスです。

 どちらかの足勝負になるかと思ったのですが、ここでバトラーさんがつしさんのレベル4に止まってしまいます。一気に勝負が決まりかけてきました。
 つしさんは聖堂通過時に護符を思いっきり買えば達成しそうなのですが、計算が追いつかない模様。限界まで買わない理由もないので、私だったら迷わず全額投資なのですが、中途半端に護符を買って周回ボーナスを貰った後の総魔力が7950Gくらい。ものすごくガッカリしてましたが、後で計算してみるとあと500Gくらい護符に投資しないとダメなんです。あの時点の手持ち魔力は1127Gで護符に517G投資したので、護符を買った後に600Gくらい残っていたから、全額投資すればここで勝っていたようですね。
 この後、16bitsは手持ち魔力が少ない状態からレベル1の通行料をもらってワイルドグロースが使えるようになり、城脇のアガマを地土地に変えることに成功します。また、聖堂通過&城ピッタリのダイスが出て増資に成功し、次にリコール使えば達成できる状況になります。
 れっつらさんがレベル5の地属性アーウィソウトルをトランスし、地護符の価値が暴落したため、つしさんの上がり目は見えなくなりました。
 つしさんがリンカネを使って引いてきたのはリコール!トランスが無ければ上がられていました。
 16bitsはそのまま妨害を受けず、自分リコールで達成です。お疲れ様でした。

 振り返ってみると、展開としてはつしさんが勝ってもおかしくない試合だったと思います。特にトレスパスの決まり方とドロー&ダイスが噛み合っていて、ブックはかなり機能していました。
 バトラーさんは中盤までにトランスをせざるを得ない状況になってしまったのが痛かったですね。このマップでは土地を確保してナンボなので、なるべく土地は失いたくないです。
 れっつらさんはレベル1攻防を意識したクリーチャーを揃えられなかったのが響きました。
 私は終盤の奇跡的なめぐり合わせで勝たせてもらった試合です。