Report:宇宙一リーグオンライン第2試合~アルシオン1~

 アルシオン1はランクマッチでもよく使われる馴染みの深いマップです。様々なコンセプトが成立しそうですし、作ったばかりの新しいブックを試すのにもピッタリです。
 しかし、マップの特徴を分析して一からブックを作った方は意外と少ないのではないでしょうか。まず、アルシオン1の特徴を把握したいと思います。

 魔力は得やすいが、無属性土地が多い

素材協力:Zaji&Hojiの空中庭園

※ 砦・周回ボーナスをコロッセウム2は600G、アルシオン1は700Gと仮定しました。
 土地数  周回距離  周回R数  周回・砦ボーナス  1歩の価値  1ダイスの価値  40Rまでの獲得魔力 
コロッセウム23228760021.485.7 3428
アルシオン13036870019.487.53500

 コロッセウム2と比較した場合、1歩の価値は1割も少ないのですが、最大ダイス目が大きいため、1回で得られる魔力の期待値が若干上回っています。40Rまでに3500Gは獲得できる計算です。特に収入系のカードを入れなくても、カードを使う分には問題ないでしょう。また、平均8Rで周回できるため【トレスパス】を決めやすいマップです。突然、1000G近い魔力が入る可能性もあります。
 魔力収入に頭を悩ませる必要がないということは、収入系のカードを削れる・・・というわけではなく、過剰になりがちな魔力の使い道をきちんと考える必要があるということです。選択肢はいくつかありますが、もっとも有効な方法は領地のレベルアップなので、属性に関係なく高額領地を任せられるクリーチャーが必要になります。

 さて、アルシオン1は土地が30ありますが、無属性の土地が10あり、コロッセウム2と比べて連鎖を組みにくくなっています。そのため、無属性土地をどのように利用するかが試合の重要なポイントとなります。利用方法をいくつか例示します。

  1. 地形変化して連鎖を組む

     領地コマンドターンで100Gで地形変化させられます。安価に連鎖を増やせるためどのブックでも採用しやすい方法です。逆に、【アーウィソウトル】【サクヤ】は、領地コマンドのときに自分の領地を地形変化するという点では一緒なので、使うメリットが少ないと言えます。また、低コストの即時クリーチャーを使えば素早く連鎖を組めるので、重宝します。

  2. 配置制限のあるクリーチャーを採用しやすい

     配置制限があるためにブックに多枚数投入しにくいクリーチャーでも、無属性土地が多いのであまり問題無く使えます。具体的には【ケットシー】【コーロイド】【アイスウォール】【アスピドケロン】【マッドマン】【ドラゴンゾンビ】【グリフォン】【トルネード】などです。侵略には使いにくいですが、空地に配置する分には障害が少ないので、使いやすいでしょう。

  3. 【トレード】候補に使う

     無属性土地は全て土地価値が80Gなので、【トレード】で相手に差し出してしまうこともできます。相手の拠点候補クリーチャーを奪い、レベルアップを遅らせることも可能です。しかし一方では、相手にとっても押しつけられた無属性領地は真っ先に【トレード】する候補となります。不毛な【トレード】合戦に陥る危険性も否めません。

 以上をまとめると、魔力がたくさん入ってくるので高額領地が林立しやすく、これをいかに守るかと、いかに攻めるか、回避するか、作らせないか、減らすか、が重要になります。特別に連鎖を組みやすい訳では無いので土地制圧型の戦略は使いにくく、トランス戦術を行うよりも【トレスパス】や【フェーム】、【クイックサンド】で強引に魔力を稼いでしまうのが有効です。試合運びの目安としては、1周目にクリーチャーをばら撒きながら【トレスパス】を成功させて、2周目に入った時にレベル4を作ることです。そうすれば、【フェーム】を機能させつつ【地形変化スペル】で連鎖を伸ばして普通に達成できます。スパーリングでは、誰かがレベル4の通行料を支払った時から、試合が終局へ向かうことが多いように感じました。

 カード比較

 次にメインとなるカードについて解説します。

 ブック解説

ブック名:竹林
Creature19 Item2 Spell29
リビングミラー 1 カウンターアムル 2 インフルエンス 1
リビングレイピア 1     キャプチャー 1
ギガンテリウム 2    クラッシャー 1
サクヤ 1    セフト 2
スピニーアガマ 3    テレグノーシス 1
ドラゴンゾンビ 2    トレスパス 4
ヒュプノスロース 2    ドレインマジック 1
ブランチアーミー 2    ファインド 2
マッドマン 3    フェーム 3
ワータイガー 2    ホーリーワード6 4
       ホーリーワード8 4
      リベレーション 1
      リンカネーション 1
      ワイルドグロース 3

 普通にクリーチャーをばら撒いて、【トレスパス】を決めて、レベルを上げる、という何のヒネリも無いブックです。ポイントは【ホーリーワード6】で、【トレスパス】の上書きや踏み回避に使います。また、天然ランドトランスも狙えるので、敢えて【トケビ】は抜いてあります。【ファインド】は、終盤のトップに立った時に手札を破壊されやすいので、これを解決するための方法として採用しました。手札をガシガシ消耗するホーリーワードとも好相性です。
 実際には属性焼きも想定していたので、クリーチャーのHPを若干高めに設定しました。素直な構成にするのなら、【ドラゴンゾンビ】2枚を削って【スピニーアガマ】と【トケビ】を追加し、【ホーリーワード6】2枚を【リンカネーション】と【エスケープ】に交換すると良いでしょう。


 試合結果については、宇宙一リーグオンライン第2節をご覧ください。