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アルシオン1はランクマッチでもよく使われる馴染みの深いマップです。様々なコンセプトが成立しそうですし、作ったばかりの新しいブックを試すのにもピッタリです。
しかし、マップの特徴を分析して一からブックを作った方は意外と少ないのではないでしょうか。まず、アルシオン1の特徴を把握したいと思います。
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素材協力:Zaji&Hojiの空中庭園様 |
土地数 | 周回距離 | 周回R数 | 周回・砦ボーナス | 1歩の価値 | 1ダイスの価値 | 40Rまでの獲得魔力 | |
コロッセウム2 | 32 | 28 | 7 | 600 | 21.4 | 85.7 | 3428 |
アルシオン1 | 30 | 36 | 8 | 700 | 19.4 | 87.5 | 3500 |
コロッセウム2と比較した場合、1歩の価値は1割も少ないのですが、最大ダイス目が大きいため、1回で得られる魔力の期待値が若干上回っています。40Rまでに3500Gは獲得できる計算です。特に収入系のカードを入れなくても、カードを使う分には問題ないでしょう。また、平均8Rで周回できるため【トレスパス】を決めやすいマップです。突然、1000G近い魔力が入る可能性もあります。
魔力収入に頭を悩ませる必要がないということは、収入系のカードを削れる・・・というわけではなく、過剰になりがちな魔力の使い道をきちんと考える必要があるということです。選択肢はいくつかありますが、もっとも有効な方法は領地のレベルアップなので、属性に関係なく高額領地を任せられるクリーチャーが必要になります。
さて、アルシオン1は土地が30ありますが、無属性の土地が10あり、コロッセウム2と比べて連鎖を組みにくくなっています。そのため、無属性土地をどのように利用するかが試合の重要なポイントとなります。利用方法をいくつか例示します。
領地コマンドターンで100Gで地形変化させられます。安価に連鎖を増やせるためどのブックでも採用しやすい方法です。逆に、【アーウィソウトル】や【サクヤ】は、領地コマンドのときに自分の領地を地形変化するという点では一緒なので、使うメリットが少ないと言えます。また、低コストの即時クリーチャーを使えば素早く連鎖を組めるので、重宝します。
配置制限があるためにブックに多枚数投入しにくいクリーチャーでも、無属性土地が多いのであまり問題無く使えます。具体的には【ケットシー】【コーロイド】【アイスウォール】【アスピドケロン】【マッドマン】【ドラゴンゾンビ】【グリフォン】【トルネード】などです。侵略には使いにくいですが、空地に配置する分には障害が少ないので、使いやすいでしょう。
無属性土地は全て土地価値が80Gなので、【トレード】で相手に差し出してしまうこともできます。相手の拠点候補クリーチャーを奪い、レベルアップを遅らせることも可能です。しかし一方では、相手にとっても押しつけられた無属性領地は真っ先に【トレード】する候補となります。不毛な【トレード】合戦に陥る危険性も否めません。
以上をまとめると、魔力がたくさん入ってくるので高額領地が林立しやすく、これをいかに守るかと、いかに攻めるか、回避するか、作らせないか、減らすか、が重要になります。特別に連鎖を組みやすい訳では無いので土地制圧型の戦略は使いにくく、トランス戦術を行うよりも【トレスパス】や【フェーム】、【クイックサンド】で強引に魔力を稼いでしまうのが有効です。試合運びの目安としては、1周目にクリーチャーをばら撒きながら【トレスパス】を成功させて、2周目に入った時にレベル4を作ることです。そうすれば、【フェーム】を機能させつつ【地形変化スペル】で連鎖を伸ばして普通に達成できます。スパーリングでは、誰かがレベル4の通行料を支払った時から、試合が終局へ向かうことが多いように感じました。
次にメインとなるカードについて解説します。
最有力候補の収入スペルです。まず4枚採用しても間違いは無いでしょう。個人的には嫌いなカードですが、強いのですから仕方がありません。理想的なのは「自分だけ【トレスパス】を成功させて、他の人は魔力を貰えない」という状態です。夢みたいなこと言ってますが、「スペルを使った瞬間に魔力が得られるわけではない」という弱点があるので、これを踏まえた構成にします。詳しくは後述します。
【トレスパス】で得られた魔力でレベルアップすると、【フェーム】が強くなります。【トレスパス】と違って引き打ちできるため、終盤に上がる時に抜群の強さを発揮します。エンドカードの一つです。
獲得した魔力を素早く使ってレベルアップするためのカードです。魔力を抱えたままいつまでも行軍していると【ドレインマジック】の対象になってしまいますし、早い段階で【フェーム】を機能させるのにも有効です。また、普通に無属性土地を地形変化するのにも使え、汎用性は高いです。
拠点となるクリーチャーのレベルを早めに上げられれば、一気に試合を決めることもできます。アルシオン1は城周辺が一本道で回避が難しいため、使いやすいマップです。
自分と他の誰かが突出した状況になった時に、相手の魔力を落として自分だけが有利な状態に持っていくためのスペルです。また、第三者同士で高額地の踏み込みが発生した時にも使えます。逆に、目の前に高額地ができた場合の回避手段として使ったり、全員が同程度に魔力を伸ばしている状態で使ったりしても、決定打にはならないでしょう。
前述したように地変クリを使うメリットが薄いため、スペルによる地変がメインとなります。他人の領地にも打ち込みができるので、3枚以上は採用したいカードです。
【トレスパス】対策その1。他人が【トレスパス】で稼いだ魔力を奪えるので、いきなり3人分の周回ボーナスが入ってきても、自分もそのおこぼれに与ることができます。また、中盤以降は高額領地踏みも発生しやすいので、これの対策としても優秀です。ただし、試合展開を左右するだけのパワーは無いので、切り札にはならないでしょう。
【トレスパス】対策その2。また、高額領地が多くできやすいということは、【コメット】や【クイックサンド】、ピンポイントの侵略要素も無視できません。これらへの汎用的な対策としても利用できます。
【トレスパス】対策その3。【バックワード】はやや後ろ向きなスペルですが、終盤の差し合いでも強いカードです。相手に自分の領地を何度も通過させる可能性もありますし。【ホーリーワード1】も同様です。【ホーリーワード6】【ホーリーワード8】は自分の高額地振込みを回避させてくれます。基本は【ホーリーワード8】を3~4枚採用し、お好みで他のものを追加しましょう。
【トレスパス】対策その4にして、最後の手段。消した後は自分も使えなくなりますが、他の収入スペルがあれば問題ありません。自分が序盤に【トレスパス】を成功させて有利な時は、後続の追撃を避けるために、【トレスパス】が4枚入ったブックだとしても、敢えてこれを消してしまうプレイングも十分に現実的な選択肢です。
【トレスパス】対策の裏の裏。自分にかけて周回をしない、、、のではありません。例えば、自分が周回して、相手の【トレスパス】が決まり、両者同時に達成が見込める状況を考えます。この時、自分がいる場所は「最もゴールから遠い位置」ということになってしまいます。リープ系スペルはこの状況を打開するためのカードです。汎用性が高いのは【エスケープ】と【テレポート】で、【リコール】は領地指示機能を補うように使うのが良いでしょう。
Creature | 19 | Item | 2 | Spell | 29 |
リビングミラー | 1 | カウンターアムル | 2 | インフルエンス | 1 |
リビングレイピア | 1 | キャプチャー | 1 | ||
ギガンテリウム | 2 | クラッシャー | 1 | ||
サクヤ | 1 | セフト | 2 | ||
スピニーアガマ | 3 | テレグノーシス | 1 | ||
ドラゴンゾンビ | 2 | トレスパス | 4 | ||
ヒュプノスロース | 2 | ドレインマジック | 1 | ||
ブランチアーミー | 2 | ファインド | 2 | ||
マッドマン | 3 | フェーム | 3 | ||
ワータイガー | 2 | ホーリーワード6 | 4 | ||
ホーリーワード8 | 4 | ||||
リベレーション | 1 | ||||
リンカネーション | 1 | ||||
ワイルドグロース | 3 |
普通にクリーチャーをばら撒いて、【トレスパス】を決めて、レベルを上げる、という何のヒネリも無いブックです。ポイントは【ホーリーワード6】で、【トレスパス】の上書きや踏み回避に使います。また、天然ランドトランスも狙えるので、敢えて【トケビ】は抜いてあります。【ファインド】は、終盤のトップに立った時に手札を破壊されやすいので、これを解決するための方法として採用しました。手札をガシガシ消耗するホーリーワードとも好相性です。
実際には属性焼きも想定していたので、クリーチャーのHPを若干高めに設定しました。素直な構成にするのなら、【ドラゴンゾンビ】2枚を削って【スピニーアガマ】と【トケビ】を追加し、【ホーリーワード6】2枚を【リンカネーション】と【エスケープ】に交換すると良いでしょう。
試合結果については、宇宙一リーグオンライン第2節をご覧ください。
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