この章では目標魔力を達成するためにどのような準備をブックに施せば良いのかを述べます。ゲームは「やって覚える、考える」が基本ですから、カードについて詳細な説明はしません。あくまで基本的な概念とカードについて触れるだけです。
しかし、基本を抑えておく事は非常に重要です。慣れてくると「人とは違う何か」をしたくなります。その姿勢は間違っていませんが、基本を知った上での応用でなければなりません。プレイヤーの成長の方向性を示す意味でも、本章は役に立つでしょう。
1章で既に述べましたが、カルドセプトは目標魔力を達成して城に戻ることが目的のゲームです。そのためには土地を確保して連鎖を作り、レベルを上げれば良いとも述べました。
連鎖とは、ひとつの属性の土地を複数持つことです。レベルアップとは土地に魔力を注いで価値を高めることです。
では、連鎖とレベルはどのようなルールに則っているのでしょうか。
連鎖倍率 | ×1.0 | ×1.5 | ×1.8 | ×2.0 | ×2.2 | ||
地価倍率 | 1連鎖 | 2連鎖 | 3連鎖 | 4連鎖 | 5連鎖 | 通行料倍率 | |
×1.0 | レベル1 | 100 20 |
150 30 |
180 36 |
200 40 |
220 44 |
×0.2 |
×2.0 | レベル2 | 200 60 |
300 90 |
360 108 |
400 120 |
440 132 |
×0.3 |
×4.0 | レベル3 | 400 160 |
600 240 |
720 288 |
800 320 |
880 352 |
×0.4 |
×8.0 | レベル4 | 800 480 |
1200 720 |
1440 864 |
1600 960 |
1760 1056 |
×0.6 |
×16.0 | レベル5 | 1600 1280 |
2400 1920 |
2880 2304 |
3200 2560 |
3520 2816 |
×0.8 |
※ 基本地価100の場合:赤字は通行料
地価=基本地価×地価倍率×連鎖倍率
通行料=地価×通行料倍率
無理に細かい数字を暗記する必要はありません。意識してプレイしていれば自然と覚えられます。パッと見て、5連鎖レベル5の領地を一つ作ればそれだけで4400(3520+220×4)もの資産が築けるのだと認識してもらえれば結構です。連鎖を組んでレベルを上げる戦術がどれだけ爆発的に魔力を高めるのか、端的に理解できると思います。
目標魔力を達成するために、最終的に自分の領地がどのような状態になっていれば良いのか、イメージしておくことは大切です。そうでなければ、何となくプレイして、何となく目標魔力を目指すことになってしまいます。自分が取るべき行動への算段を立てるためにも、目標達成のモデルは押さえておきましょう。
以下に示すのは、代表的な達成モデルです。目標魔力は8000Gを想定しています。なお、属性石がある場合は、この限りではありません。
55111 | 5連鎖・レベル5×2個 | 7700G |
54411 | 5連鎖・レベル5×1個、レベル4×2個1 | 7480G |
5541 | 4連鎖・レベル5×2個、レベル4×1個1 | 8200G |
5444 | 4連鎖・レベル5×1個、レベル4×3個1 | 8000G |
555 | 3連鎖・レベル5×3個1 | 8640G |
連鎖を組んでレベルを上げるためにはどんなプロセスが必要でしょうか。大きく分けて次の4つの要素によって成立します。
1はそもそもの連鎖を形成する段階です。ブックにこれを作り出す能力が無ければ戦術が成り立ちません。2は頑張って作った連鎖を維持する部分です。作った連鎖が侵略によって破壊されたり、スペルによる干渉を受けたりしては、連鎖を伸ばせないでしょう。1がしっかりしていても2が疎かでは、穴の開いた鍋に水を入れるようなものです。3は全ての行動の基本となる魔力を稼ぐ過程です。また、4がスムーズに行えなければ、せっかくの魔力も持ち腐れになってしまいます。
ブックはこの4つのプロセスを行えるように編集されているべきです。4プロセス以外の要素が入る事はもちろんありますが、それでも必要最小限度に抑えるべきでしょう。ブックにおける遊びの部分が多く肝心の目標達成のための要素が抜けていては、勝てる道理などありません。きちんと組まれたブックは1、2、3、4の各プロセスのどれか一つに傾注することなく、全てを同時に行うことができます。その達成の早さ、安定性には目を見張るものがあります。