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カルドセプト リボルト マップ考察 カオスパレス

1 マップの特徴

アンカーとの比較

 カオスパレスは宝石マップなので、多くのセプターが慣れ親しんだ宝石マップであるアンカーと比較します。

マップ名 土地数 周回距離 20Rまでの獲得魔力 宝石屋の利用回数
アンカー 26 28 2860 1
カオスパレス 30 26 2510 2

※ 20Rまでの獲得魔力はゲートボーナス、土地数、ラウンドゲインなどから独自に算出

 以上のことから、カオスパレスはアンカーに比べて、魔力は供給されにくいものの、土地数が豊富で宝石屋を利用しやすいマップと言えます。
 土地数が多いのでランドトランス戦術が有効ですが、レベル4、レベル5を作るための魔力をどうやって獲得するかがポイントです。Nゲートの近くに魔力トラップがあるため、周回ボーナス直後に大量の魔力を失うことがあるのも一因です。

属性石の即時売買で魔力を稼ぐ

 アンカーは最初に宝石屋にアクセスし、属性石を購入した後で不屈クリーチャーを段階的にレベルアップして属性石の価値を釣り上げる手法が有効だと考えていました。(カルドブログ 女神杯レポート3:アンカー

 しかし、宝石屋を通過する際に属性石を購入しつつ通行料を支払って、属性石を即座に手放すアクションにより、最大500Gの魔力を増やすことができます。(この項では「属性石の即時売買」と呼びます。)

属性石の数による即時売買の獲得魔力一覧

属性石の数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
即時売買の獲得魔力 0 20 45 80 125 180 245 320 405 500

 カオスパレスでは、宝石屋を頻繁に利用できるため、宝石屋を通過する際にこの属性石の即時売買を繰り返して魔力を増幅し、レベル4、レベル5を作るための魔力を稼ぐ方法が非常に有効です。
 カオスパレスは土地数が多いだけではなく、分岐が多いため狙って空き地を確保しやすく、連鎖を組むのは容易です。
 また、防衛用のアイテムさえ抱えていれば、対戦相手も狙って自分の領地に止まって削り侵略をしてくる動機づけは低い傾向にあります。ゲート周辺の一本道以外の部分では、通行料の支払いを気にする必要もありません。

2 宝石屋の利用

即時売買のコツ

 属性石の即時売買を行うためには、常に魔力を500G以上の状態にキープすることがポイントです。そのため、連鎖に組み込めない土地に不用意にクリーチャーを配置したり、序盤から地形変化スペルを使ったり、領地のレベルアップをしてしまうと、途端にこのアクションができなくなり、増幅できるはずの魔力を逃してしまいます。
 「なんとなく上がりそうだから」と考えて、属性石を購入するのも同様です。アンカーと異なり、段階的にレベルアップをするだけの魔力が供給されないので、自力で属性石の価値を上げるのには限界があります。

属性石を抱える条件

 属性石を買って十分に価格上昇する(250G以上)まで待つのにはいくつかの条件があります。

 1つ目は火・火・火・地など3人以上色が被ること。(価格上昇が約束される)
 2つ目はアステロイド、サブサイドなど、レベルダウンのスペルが複数枚提示されること。(展開が長引くことが予想される)
 3つ目はオブリタレートが提示されないこと。

 この3条件を満たした場合は、属性石の購入を検討しても良いでしょう。ただし、これらの場合でも、即時売買で魔力を多めに持つことを妨げる理由はありません。属性石をポートフォリオに組み込みつつも、即時売買で魔力を増やしましょう。

3 上記の戦術に必要な要素

低コストのクリーチャー

 防衛力はあまり落とさずに、防具が使えるコストの低いクリーチャー群でまとめることで、即時売買が行いやすくなります。

ランドトランス

 土地数を利用して魔力を爆発的に増やします。

ランドドレイン・ドレインマジック

 序盤から積極的に使って魔力調整を行います。ランドトランスの抑制にもなります。

ホーリーワード8

 ランドトランス戦術同士の戦いでは、ダイス目勝負になるケースも多く、ゲート到達を確定させることができます。また、即時売買を行えるかどうかはダイス目次第なので、手持ち魔力と石価値を見比べながら、即時売買を確定させるために行います。

セフト・メタモルフォシス

 自分に向く妨害スペルを消すのは二の次です。上記のスペルカードを相手から調達すると同時に、後追いのランドトランスやドレインマジックを拒否して、一方的な速度勝負に持ち込むことができます。

リビンググローブとグレムリンアイ

 何らかの理由により試合が長引いた場合、相手の領地にプレッシャーを与えて容易にレベルアップさせない効果があります。また、5連鎖を4連鎖に落とすだけでも相手は相当に遅れますし、自分の連鎖を4から5に確実に伸ばすためにも有効です。

リビンググローブ+グレムリンアイに対する防衛手段

 上記のようなことにならないため、他のマップと同様に防衛手段は必須です。

4 基本的な立ち回り

 序盤は配置を優先しますが、目的となる属性以外の土地に積極的に配置するかどうかは考えものです。属性石の即時売買が行いにくくなることに加えて、ランドドレインの対象になってしまうと、集中砲火を浴びて何も出来なくなるからです。
 この時に、転送円隣のモーフ土地を優先的に確保しておきましょう。基本的には誰も通過しないため、侵略の機会にさらされにくく、安定した土地になります。地変スペルを使うための魔力を節約できるのも地味に有効です。

 即時売買は強力な手段ですが、魔力に余裕があるならレベルアップをしても良いでしょう。ゲート周辺の領地をレベルアップすれば、運が良ければ他のプレイヤーが踏んでくれるかも知れません。レベルアップをすれば、ドレインマジックや魔力トラップで損失する量を減らせます。
 供給されるドレインマジックの枚数にもよりますが、即時売買が上手く行ったのなら、敢えて魔力を多く抱えた状態を維持して、ドレインマジックを消費してもらうのも一つの手です。こちらがランドトランスに移行する前に、場からカードを消すことが(カードを使わずに!)出来るでしょう。
 また、魔力トラップに吸われる魔力は、あまり1000G以上の魔力を抱えた状態でも無ければ、あまり神経質になる必要はありません。200G以下であれば、周回ボーナスや即時売買で簡単に補填できます。

 4連鎖・レベル4以上の状態になったら、タイミングを見計らってランドトランスを仕掛けましょう。5連鎖・レベル5があれば、2回レベルアップして終了です。
 ただし、最終盤まで魔法陣による順位操作が可能なので、うっかりHP30のクリーチャーのレベルを上げないように注意しましょう。

 こうした速度勝負を仕掛ける最大の理由は、「相手がブックの機能を完全に引き出す時間の猶予を与えない」ことにあります。仮に、頻繁にクリーチャー侵略を行うブックと当たった場合でも、トランス戦術を行えば、高レベルの領地を維持する時間は短くできます。高レベル領地に侵略できる機会を減らし、土地の防衛に繋がるのです。

5 検討すべきカード

オブリタレート

 属性石の即時売買が最も早いため、石を持つことは基本的に「遅れる」プレイです。遅れる相手には速度で優れば問題はありません。ただし、複数人が「展開を遅延させる」選択をした場合は、属性石を持つのが有効な手段になります。
 基本的には不要ですが、相手次第では採用しても良いカードです。

バリアー

 ドレインマジック、ランドドレイン、セフトなど諸々のスペルカードを防いでくれるバリアーは、有効なカードの一つであることに間違いはありません。一方で、ホーリーワード8が使えないため、最終盤での手順には貢献しにくいカードです。試合中にバリアーが本当に必要なタイミングは限定的ですが、4枚入れているセプターが多いように見受けられます。個人的には、ブックに2枚くらい入れて10ラウンド以降に1回使えれば良い、と思います。

アステロイド・サブサイド

 走り合いになった時に、突出した相手を蹴落として、自分だけゴールに向かうカードです。しかし、自分が速度を出せないと、レベル4が乱立し、途端に通行料勝負の運ゲーになってしまいます。また、セフトで奪われるのもいただけません。
 アステロイドを提示された場合は、レベル4を乱立し、属性石の即時売買で魔力を稼ぎ続けるのが、プレイングの指針になります。
 バリアーを張りながらアステロイドを見せ札にするプレイングも見受けますが、きちんとプレイすれば対処は容易だと思います。

6 ブックレシピ

 以上のことを踏まえて作成したのが、次の2つのブックです。

ケモノ道 20:6:24
アラビアン 20:7:23

 アラビアンは、バリアー+アステロイドを仕掛けてくる相手にも、シャラザードによるバリア解除、乱立したレベル4へのバーナックル秘術、アステロイドには防魔クリ、と構築レベルでの対抗手段を用意しているのがポイントです。
 また、レベルの上がった防魔クリは、属性石を数個抱えた状態でオブリタレートを使って、ランドトランスすることもできます。

7 試合結果

 当日の試合結果はカオスパレス2戦2勝でした。ただし、1試合目はAI化切断があったため、あのまま切断が無かったら、勝てていたかどうかは怪しいところです。