Card:グレムリンアムル

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 グレムリンアムル    道具アイテム  コスト:70  レアリティ:N
 戦闘開始時、対戦相手のアイテムを破壊する

 グレムリンアムルは実に多くのブックで採用されています。一方で、クリーチャーの能力を伸ばす訳でもないアイテムが、どうして多用されているのか疑問に思うセプターもいるでしょう。この項ではグレムリンアムルの特徴をピックアップして、カルドの戦闘の基本的な考え方を明らかにします。

 幅広い状況に対応できる

 主に武器は侵略に使い、防具は防御に使います。「武器を防御に使う」のは非常に限られた状況です。これに対して、グレムリンアムルは侵略にも防御にも使えます。対戦相手の武器、巻物、防具、道具といった効果の対象を選ばないからです。侵略時は敵の防御用アイテムを、防御時は侵略用アイテムを破壊して、戦闘を補助します。この攻防を選ばずに対応できるのが特色の一つです。

 また、対戦相手のアイテムに左右されないことも利点です。例えば、自分がガセアスフォームを持っていた場合、敵のボーパルソードは退けられますがフュージョンには通用しません。これがグレムリンアムルならば両方に対処できます。このようにグレムリンアムルは、相手の手札によってその価値が上下することがなく、非常に安定した効果を持っています。

 ブック圧縮と手札圧縮

 さらに、以上のメリットからブック圧縮・手札圧縮を可能にしています。攻撃用・防御用のアイテムをそれぞれ入れるのではなく、グレムリンアムルを数枚採用して、ブックに占めるアイテムの枚数を抑えることが出来ます。これがブック圧縮です。ブック圧縮によりクリーチャー・スペルの比率を上げて、達成が早まるでしょう。

 手札圧縮とは、手札に保持するアイテムの枚数を減らせることを意味します。防御のためにアイテムを持つ場合、巻物対策にペトリフストーン、武器対策にガセアスフォーム、といった具合に複数のアイテムを保持する必要があります。これを1枚で済ませてしまうのがグレムリンアムルです。手札圧縮により柔軟に手札を入れ替え、プレイングに幅を持たせられます。

 戦闘結果を予測しやすい

 ゲーム中に全員の手札を覚える――というのは、なかなか難しいことです。慣れない間はカードを判別することでさえ一苦労ですし、覚えるとなればそれなりの集中力を要求されます。しかし、戦闘においては、「相手がアイテムを持っているかどうか」「相手がどのアイテムを持っているか」が常に問われます。

 例えば、たまたま自分の止まってしまった敵の高額領地では、「侵略できるかどうか」の判断は今後の展開を大きく左右します。その領地を奪えればとても有利になりますが、侵略用のクリーチャーとアイテムを使い、侵略に失敗して通行料まで取られては、大きく後退してしまいます。切り札を無駄に使ってしまったのですから、逆転の可能性を自ら潰した形です。もし、手札を覚えていて侵略できないと分かっているならば、無駄なカードの消耗は避けられますから、今後の逆転の芽は大いに残されています。

 このように相手の手札を覚える重要性は明らかですが、これが難しいのも事実。どうすれば良いでしょうか?グレムリンアムルは、相手がいかなるアイテムを持っていようとも確実に予測が立てられます。一部、グレムリンアムルの効果を受け付けないカードも存在しますが、この点はそのカードを注意することで最大限に回避できます。カードの無駄使いが少なくなり、予定を立てやすくなるのです。

 ただし、理想は相手の手札をきちんと把握することです。高額領地侵略をグレムリンアムルに依存するのは危険ですから注意しましょう。

 アイテム制限がない

 グレムリンアムルに限った話ではありませんが、道具アイテム全般はコロッサスとグラディエーターを除く全てのクリーチャーが使用できます。これも多くのブックに採用される理由の一つです。

 では、殆んどクリーチャーが使えると考えた時に、グレムリンアムルを持って活躍できるクリーチャーとは何でしょうか?仮に、全ての戦闘でホーリーグレイルを持って防御が出来るなら、クリーチャーの種類は何であっても構わないでしょう。クリーチャーには土地に配置する以上の機能は求められませんから、安ければ安いほど良いはずです。この条件下ではゴブリンの方がドラゴンゾンビよりもはるかに有効です。しかし、相手にグレムリンアムルを使われる前提にすれば、ゴブリンよりもドラゴンゾンビの方が防御力は上です。戦闘毎でアイテムを使える保証がありませんから、クリーチャー本来の能力が高いものの方が有利と言えます。つまり、素の戦闘能力が高いクリーチャーと相性が良いのです。この点は図らずもスチームギアの項で述べたのと同じような結論になりましたね。

 また、グレムリンアムルは攻防に使えると述べましたが、拠点侵略に用いるにはクリーチャー能力のみではパワーが足りず、専用のクリーチャーが必要です。ピラリス、コアティなどの能力値変化、ドルール、ナイトメアといった貫通能力、レイス、リトルグレイ、バジリスクの即死能力を持つクリーチャーが有効でしょう。

 他のアイテムも必要

 このように、グレムリンアムルは極めて汎用性の高いアイテムカードです。しかし、一方で致命的な弱点も持っています。それは冒頭でも述べたように、クリーチャーの能力を底上げできないことです。

 全ての戦闘で勝利できるクリーチャーなど存在しません。純粋にクリーチャーの能力で勝負するなら、弱いクリーチャーに活躍の場は与えられないでしょう。しかし、実際にはバラマキ、仮置き、特攻など、実に多くの用途で低コストのクリーチャーが使用されています。それはアイテムによって戦闘の補助が出来るからです。グレムリンアムルがあるとは言え、武器や防具は入れる価値は充分にあります。相手が必ず使うとは限りませんしね。

 そもそも相手がアイテムを使ってこないのが分かっていれば、グレムリンアムルは入れる必要がありません。相手がアイテムを使うからこそ価値が生まれるのです。このことから、グレムリンアムルと通常のアイテムは対抗関係にありながらも、一方が氾濫することはあり得ません。
 1、アイテムが流行
 2、グレムリンアムルが採用
 3、アイテムそのものが減少
 4、最初に戻る
このような流れを繰り返し適切な量の均衡関係に至るでしょう。そして、それは現実が証明しています。


 グレムリンアムルに関しては以上です。いくつか難しい所もあったかも知れませんが、戦闘での安定性は抜群ですから是非使ってみてください。

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