再び特急「南風(今度は14号)」で一路高知へ向かいます。
列車は「JR四国」のものですが、線路は「土佐くろしお鉄道」という私鉄のものらしく、JR四国の土讃線との合流駅では私鉄の運転手からJRの運転手へと交代がありました。
またこの線は単線なのですが、パワーのある動力車を使っているらしく、とても速い印象を受けました。高い位置を走っているのでちょっとスリルがあって楽しかったです。
午前11時7分に中村駅を出発。さすがに途中何度か睡魔に襲われましたが、午後1時、高知駅に到着。
高知駅を出た私の次の目標は坂本龍馬の銅像と月の名所として有名な桂浜。
とりあえず、カメラなどの必要な物をのぞいた荷物をコインロッカーにあずけます。
桂浜は駅よりかなり距離があるので交通手段を探します。残念ながら駅から直通のバスが少ないらしく、桂浜行きのバスの本数が多い「はりまや橋」まで土佐電鉄の路面電車で向かいます。

▲高知の路面電車
この路面電車、料金が分かりづらい。電光掲示版などで整理券毎に表示されているのが普通だと思うんですけど、主要停車場で区分けされた分かりづらい料金表が張ってあるだけ。
地元の人はそれでいいでしょうけど、私のような旅行者にはなんとも分かりづらい方式。
11時から4時まで一定区間だけ100円というサービスがあるらしく、とりあえずその時は100円区間&時間だったので問題はなかったんですけどね。後々、困ることに……。
はりまや橋の停車場で降りて、とりあえず先に高知市の観光名所のひとつ、「はりまや橋」を見に行きます。


▲高知市街にある「はりまや橋」
「よさこい節の中で竹林寺の僧侶純信が、鋳掛屋のお馬の為にかんざしを買ったと歌われるはりまや橋。そのはじまりは江戸初期、堀をはさんでいた御用商人播磨屋と櫃屋が架けた私設の橋たった」(「JTB発行/アイじゃぱん四国」より抜粋)
高知市の中心地のシンボル的存在の橋らしい。国道にかかる大きな橋(らしきもの)が本来のはりまや橋なんでしょう。その両側にひとつずつシンボル(?)としてのはりまや橋。
このはりまや橋、以前は全国的に有名な割には大したことがない名所の代名詞でした。「がっかり名所」と不名誉な異名をつけられたほど。戦後、堀は埋め立てられ、地下道になったからなおさらだったみたいです。
そういう訳で橋の西側にはデザインを募集して作った赤い太鼓橋(写真)。東側には明治時代にはりまや橋に使っていた親柱を使った橋が再現されていました。
また周囲は公園として整備されて、今日ではちゃんと下に用水路が流れています。
正直、今でもたいした事はない橋だとは思いましたけどね(爆)
まあ、記念にはなりますからいいかな。
どうでもいいことですが、私は「はりまや」って言うとどうしても、昔会社の出張で行った、兵庫県播磨のおせんべいの「播磨屋」を思い出してしまいます(汗)
そんなわけで、いよいよ桂浜へ向かうバスに乗ります。
バスに揺られて30分。たまたまかもしれませんが、バスの運転手、運転荒いのなんの……。席につく前に荒っぽく発車したものだからしこたま膝をバスの壁にぶつけてしまいました。停留所でもドアを閉まり終わる前に出発。西鉄(私の地元のバス会社)では見られない光景です。
バス自体もかなり年期の入った車体。たぶん私の生まれたくらいの頃からずっと現役で頑張ってるような感じでした。
豪快な運転にすこしビビリながら桂浜に到着。
とりあえず雨も上がり、曇っているものの、観光には支障きたさないまずまずの天気。
バス停留所からお土産物店の広場を抜け、階段を上るとそこは桂浜。松の間から太平洋が見えます。

▲桂浜に到着
まずは坂本龍馬の銅像へ。
思っていた以上にでかく、迫力があります。
太平洋をまっすぐ見つめている龍馬の表情は、らしさがすごく出ていて上手いと思いました。
▲坂本龍馬の銅像。
実際の彼もこの桂浜に来てこうして太平洋を眺めていたのだろうか?
この像の建設者名はただ「高知県青年」とだけ記されています。高知の青年達が龍馬の偉業を称えようと募金運動をして建築したものだそうです。
この日は天候が悪いのにもかかわらず、また平日なのにもかかわらずそこそこの観光客が来ていました。特に外国人の観光者が目立ちました。
いよいよ桂浜に降りていきます。砂浜は若干大きめの粒の砂で出来ており、あまり靴につかないことから遊歩道は綺麗でした。
また砂浜といっても海水浴はできないみたいで、至る所に「遊泳禁止」の注意書きがしてありました。
砂浜の奥にある桂浜の特徴とも言える龍王岬にはほこらがあり、そこに登ると太平洋が見渡せ爽快な気分にさせてくれます。
私はここに登った時、続けざまに3組みの観光客から写真を撮って欲しいと頼まれます。しかも1組み目を撮っているのを隣で見ていた観光客が、撮り終わるのを待ちかまえて私に声を掛けてきます。
まったくもって、人気者カメラマンぶりです(爆)
下手に一眼レフをぶら下げた若者は、こうしてカメラに慣れていると勘違いされて次々と写真撮影を依頼されるのでした(笑)いつもの事なので慣れましたけどね。
また浜のすぐ横には桂浜水族館があり、アシカの「オゥ!オゥ!オゥ!」という鳴き声が響きわたってました(笑)