失敗しない音響系

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最近、M大学で現代音楽を学んでいるという、T君、N君とすれ違った。N君の方が音響系をあれこれ聞いてる、ってんで、じゃぁ、何かおすすめのモノを録音してくれや、と頼んだら、CDに2枚分、焼いて送ってくれたのが、次の曲。ありがたい、ありがたい。
 

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僕の好きなのから、そこまで好きでない物ですが、定番モノを入れてみました −− N 

a.
1 nobukazu takemura / meteor
2 computer soup / kailoss
3 tortoise / djed
4 dj klock / one of the sixteen pads is dead
5 Pole / spaB
6 pansonic / koilinen
7 alva noto / prototype N
8 sutekh / unstabile

b.
1 kid606 / dandy
2 pita
3 herbert
4 dj krush / escapee
5 tommy guerrero&dj gadget / weed on the tree, forty, on the floor
6 kevin drumm
7 stereolab / metronomic underground
8 ui / the piano
9 pan arnerican / steel stars
10 kit clayton / loads early like normal
11 ultra-red / (esta qran humanidad ha dicho) i va bastal
12 ihan / sans titre no.2
13 jim o'rourke /happy trails

 


 

みさお さん

おっと。出ましたね。うーん。実は音響系ってよくわからないんですよ。
ジャンルとして・・・。実験的で,音のメロディとかより,音そのもの,音質,音色,音圧に力点(ポイント)が置かれていて,なんだか白っぽいジャケとか透明なジャケに細い線とか,水色,青だけのジャケとか書かれていて,おまけに「つまらない」と・・・。これなのかなー。という感じです。

たぶんに前衛きどりというか,そういった要素がこのジャンルの表現を固定化してしまっているのかもしれません。表現が固定されてしまうジャンルはかなり,そのジャンルにとって”厳しい”面があると思います。たぶん,建築における表現の偏りよりや現代思想における用語の氾濫なども同じ様な現象ではないかと思います。音響系の批評で「コンテキスト」とか「表層」とか,まじめで使っている人がいるのでこりゃ困ったな,と。門戸を開いてるつもりが逆に門戸を閉じてしまっていることに気づいていないようです。すべての領域で対象領域の「よいもの」と「わるいもの」の双方が含まれて,その範囲が広いほうが,豊かなジャンルと思えるのですがどうでしょうか。

私自身,テクノのミニ○とかとあまり,区別がつかないというのが実状です。ミニマルの方は,よりDJユースということで,”細かくリズムを刻む”という要素があるようです。GROOVEとかいう雑誌のお尻の方に出ていますね。ただ,わかってらっしゃる方はわかってらっしゃるらしくて,そういった意固地な音響系さんを,できるだけ平易な言葉で解説することを試みられているようです。

まず代表格として石野卓球さんをあげさせていただきます。TV BROSで石野卓球さんが勧めていたもの(連載が終了してしまい残念です)を愛聴していました。厳密な意味では音響系というジャンルの方ではないと思いますが。「もう,テクノというジャンルを聞いているといった選民意識?これはやめた方がいいでしょう」というような発言をされていました。

現在TV BROS に連載中の佐久間英夫さんも,音の解釈に平易な言葉を使いながら”信念”が感じられる方です。確かエイフェックスツインのベントリンという曲について「この手の曲はつい難解な言葉で語られがちだけれども,素直に”おもしろいなー”という風に聞けばいいのではないか」と発言をされていました。あ,原典がみつかりました。「テクノ・ディスク・ガイド 佐久間英夫著 リブロポート 1900円(本体)1997年」の103ページです。以下に引用しますので,私の解釈の「誤差」を確認してください。「とかくエイフェックス・ツインのことになると,なんだかよくわからない難解なサブカルチャー的思想をくっつけて蘊蓄をたれたがる評論家諸氏が多いが,単に「おもろい音」だ。ジャンルとノイズとテクノとモンドと,なんかすべてをひっくりかえしたような世界」とありました。

あと,感覚的には,シスコテクノショップの星川慶子さんという店長さんが「いいよ」というもののCD(アナログは聞けないもので・・・)を信頼して,購入し,楽しんでいます。本当に音楽を言葉で現すのということは難しいです。でも,擬音語や擬態語でかなり表現可能なのかもしれません。危険性はありますが・・・。先ほどの石野さんがこれも,どこかの音楽フェスティバルでこんなような話しをされていたことを思い出します。「○○のブースはすごかった。音としては「ぎょっ,ぎょっ,ぎょっ,ぎょっつ」という音のみ。でもそれがすげーかっこいい」電子音楽,反復の音楽に親しみを感じる者ならば,その言葉で心の中にテクノミュージックを想起し,楽しむことができるのではないでしょうか。

失敗しない方法1としては。
難解くんにはご用心。現在のテクノの世界って評論家の方も限られるので,なにやら難しいことを言ってしまうようになっていますね。これはもう,音を文字で表現するのでやむをえない面はあるのですが。標語としては気を付けよう暗い夜道と,あやしい言葉:これはもう「癒し」「凛」「ヒーリング」なんて言葉が出たものは間違いなく×ではないでしょうか?そういえば,つい最近,ウインダムヒルレーベルのジョージ・ウィンストンという人が「ヒーリング」という言葉はいやだ,との発言をされていました。以下で私も使ってしまいますが「冷たい」とか「静寂」とかもあやしい,あと,仏教系と哲学系の言葉は絶対あやしいので,参考書的には「とばして読みましょう」。

2としてはシンプルジャケにはご用心。これは本当にいいものならばいいのですが,やっぱり「考えてない」ってのが多いのではないかと・・・。透明のCDケースにタイピングのライナーとか,「うーん,いいんだけどねー」という感想しか出ません。よければいいんですが・・・。よければ。ENOさんのジャケだってなんか「考えてるなー」って感じですよねぇ・・・。あ,荒川修作さんの絵ってこんな難解系ですね。

3としては信頼できる推薦者を
サラリーマンとして働き,毎週渋谷・新宿に通うわけにもいかない私にとってやはり,信頼できる推薦者を探すというのが重要ではないでしょうか。これはあくまでも趣味で楽しむ人向けなので,創造者の側ならば「こんなことしていては絶対だめ」なのでしょうが・・・。


4 信じるならばどよーん系
そこで「どよーん」系です。どよーん系とは,まさしく,その音が

 

 

どよ〜ん

 

 

といった,感じで,低く,暗く,重くたちこめるような曲です。少ししつこく言うならば,ヨーロッパの曇天,くもりぞら。海底。白濁した水。もや,霧,ゲル。といった単語で代表されるような音です。
なもんで,ミニマルと重複するかもしれませんが,いくつか列挙してみます。

●モーリッツ・フォン・オズワルド
これはチェーンリアクションというバンド?ユニット?の人です。私はMシリーズというものの,CDを買いました。これは,稚拙な描写で大変恐縮ですが,飛行する物体に搭乗し、大地をなめながら滑空するというイメージが味わえる曲です。ホントこういう描写はしないほうがいいかもしれません。どよーん,というより,もう少し「壮大さ」が加わるかもしれません。

●GAS
これもマイクインク関係かもしれません。GASという名前で1と2が出ています。1枚は黄色い,もう1枚はオレンジ色と茶色の間で,植物の枝みたいな写真のジャケットです。

 

ごーっ

 

って言っています。その中にどんどんって,ビートも入るから,どよーん,からは少し外れるかなー。
おやじが「たん」を吐く,

 

わーっちょ, ぺっ!

 

という時の「こわー」の「こ」の音が低くたれ込めるという感じで,今回聞き直してけっこういいです。2の方がリズムがあります。あるいは,マックやドトールで冷たい飲み物頼んで,氷ばっかで,すぐ飲み干しちゃって,でもしつこく吸ってると

 

かー

 

っていいますけど,その音程を少し低くしたような音です。

● pole
これは青の1を持っています。黄色の3もいいということですが・・・。青の1は針のスクラッチノイズを生かしたというので聞きましたがあまりおもしろくなかったてす。

 

 

ぼつっ,ぼつっ,

 

 

って言っています。ので,3は機会があれば聞いてみたいと思っています。

●プラスチックマンのコンシュームド
これも石野さん推薦。元祖どよーん系でしょう。どよーんという音です。コンクリートの打ちっ放しのようなデッドな空間で流しっぱなしにするといいよ,とのことでしたが,なかなかこれは良かったです。1曲目,どよーん,どよーん,という音に

 

ゅーるりらーゅるりらー,

 

というすきま風のような音が背後でかすかに聞こえます。

●ツーロンズソーズメン(これはでたらめだきっと。自分で聞いてるだけだと,アーチィスト名も必要ない:注:正確にはトゥ・ローン・ソーズメンのステイ・ダウンでした)セイバーズオブパラダイスの人のユニット?
これはジャケットが深海というか潜水艦なんで,間違いなくどよーん系です。最後の曲(As WorldlyPleasures Wave Goodbye?・・・)がどよーん+パチパチって背後で言っていてこれは気持ちいい。映像的には終戦の崩御の放送がながれる日本を少し上空からとらえるといったよう,もう終わってしまったというような感じの曲です。


●いろいろジャケット(これも分かってない。後で調べて,文末に書きます:LOVE INCのLIFE'S A GASです)
これもマイク・インクさんが関わっていると,聞いたような記憶が,ROXYMUSICの一部を採用してずーっと,繰り返しています。

 

ーす,がーす

 

言っています。「そーでげーす。がーす,がーす」と思わずつぶやいてしまいますが・・・。あっ,LOVE INCとかいったな確か・・・。


 このようなもんです。かたっぱしから聞くというわけにもいかず,情報不足と実際のブツが東京に行かないとないのでめんどくさいのでこのような量ぐらいしか聞いていません。亜流イーノなんかもそうでしょうが,この手の音はつまらないと徹底的につまらないので苦労します。
 販売戦略もあるのでしょうが,売れる音が確実に入手できればいいのですが,現在のところ確かな人の推薦を手がかりに探すしかないようです。
 そういえば,DISK UNIONで購入した白川郷とかいう,流れの音を穫ったCDというのが,水の音ではなくノイズのようにザーと聞こえるだけなので,これにはまいりました。

 



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