Project えばぁ うんちく其の壱

前書き

このテキストは自己満足度400%のために書かれていますので 分かり難い点があることかとは思いますがご容赦願います。

1996年7月  XBee


西暦1996年
#1 使途襲来

年も明けたばかりの1月の半ば、右も左もエヴァンゲリオンの話題で持ち切りだったころ、新入生歓迎の準備の話が出た。そう、我が部では(というかどこもそうだろうが)4月になれば入学式では部の説明会の宣伝のビラ配りをして、廊下等にはポスターを貼り、部への新入生のための説明会の準備をするのが通例だった。

4年ほど昔の自分がまだ大学に入る前、部活の内容を簡単に説明するビデオを作った先輩がいらして、それを意識したつもりは無かったが、以前から何かのパロディーで部の解説をするビデオを作ろうとは考えていた(例えば、「特攻野郎Aチームをパロった"特攻野郎EDP"」とか火曜サスペンス劇場仕立てや、新潟空港を使ったGメン75など)が、ことごとくポシャッていた)

そこで思い付いたのがエヴァンゲリオンのオープニングテーマ「残酷な天使のテーゼ」の後半の短いカットの集まりを何かEDPらしいカットと差し替えると言う物である。この時すでに、ファミコンのパワーグローブを使うこと、「部長小坂佳司」のカットなどが思い付いていた。だが、オリジナルには人間が出てくるところが多いので髪の長い部員は女性のシーンと差し替えると言う案もあったが、反対多数で却下された。

「作るのならはやくしろ・・・」

「そんなの・・・・・、できるわけないよぉ!」

「・・・できないのなら、帰れ!」


#2 見慣れた映像

これを作る上で一番難しいな、と考えていたところはタイトルロゴの後からの部分や、EVA初号機がずっと出ているような長いカットをいかにして埋めるか?である。静止画のカットは単純に差し替えれば良いのだから、その点では簡単である。

そこで、EDPのイベントと言えば8mmカメラを回していらした、OBのTimeTroublerさん(通称T.Tさん)の協力を得ることにした。およそ現在から4年前までの学祭等の映像があり8mmテープ数本からβI、2本にまとめて頂いた(ここでβにまとめるところ辺りが、知る人ぞ知るT.Tさんらしさなのである)T.Tさん曰く

「だって、うち、VHSデッキないんだもん^^;」

このテープの中に「学祭風景」や「自転車」、等のシーンが入っているわけだ。

「知ってる映像だ・・・・」


#3 終わらない卒論

月は2月になり、卒論の発表が1週間前という頃、そろそろ正確な絵コンテを知りたくなり、しばりんさんの買ったLDの、EVAの1枚目のOPを見てフレーム数を数えた。LDのカウンタは1/30秒で表示されており、そのカウンタの数値を紙に写していった。それによると901frameに始まり3593frameまであることが分かった。パクリ絵コンテはB5用紙に27枚に上った。

「悪いが・・・、お前は卒論を出さにゃあかん」

卒論の出来る頃には差し替えるカットの半分くらいは考え付いていた。

「ちょっとぉ、卒研くらいはちゃんとしなさいよぉ!」


#4 雪、降り出した後

3月というのに新潟は雪が降る。そんな天気を後目に作業は進めざるを得なかった。さしあたって雰囲気をつかむためにWRDファイル付きの「残酷〜」のMIDIデータがあったのでそのWRDファイルの内容を無断(ごめんなさい)で書き換えて見ることにした。WRDファイルのフォーマットが分からず、いまいちのものしか作れなかったがβ版として見るには十分のものが出来た。この頃、本放送は「ネルフ、誕生」辺りだった。しかし、新潟にテレビ東京は無い。山を越えて送られてくるビデオだけが頼りだ。