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白雪姫


Once upon a time , there lived a lovely little princess named Snow White . Her vain and wicked stepmother, the Queen , feared that one day Snow White's beauty would surpass her own. So she dressed the little princess in rags and forced her to work as a servant in the castle .

昔、ある国に白雪姫という名前の可愛らしいお姫様が住んでいました。その国の女王様は白雪姫の継母で、気位が高くうぬぼれで意地悪でした。そのため、白雪姫のことがいつも気がかりで、いつの日か姫の美しさが自分を上回るのではないかとそのことばかりを恐れていました。
そこで、女王様は姫にボロ切れの服を着せ、召使のような仕事をさせていました。(2015.5.15.)


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Each day, the Queen consulted her magic mirror ." Magic Mirror on the wall , who is the fairest one of all ?" As long as the mirror responded in the Queen's favor, Snow White was safe .
毎日毎日、魔女の王妃は魔法の鏡に向かってこう尋ねていました。
「鏡よ鏡、答えておくれ、この世で一番美しい人は誰なんだい?」
壁にかけられた飾り縁のついた大きな鏡には贅を尽くして着飾った王妃のsy型が映っていました。
「あなた様でございます」鏡は即座に答えました。鏡がこう答えているうちは白雪姫に何の危害も加えられることはありませんでした。


One day, as Snow White was drawing water from a well, she made a wish. She wished that the one she loved would find her, and she dreamed about how nice he would be .
ある日、白雪暇はお城の近くの泉に水汲みに出かけました。その泉は、こんこんと水が湧き出ていて水面は鏡のように周りの景色を映していました。あまりの美しさに、人々の間には神様が住んでいて心の清い人が泉を覗き込んでお願いをすると神様がその願いを叶えてくれるという言い伝えが広まっていました。
白雪姫は泉の縁にかがみ込んで、水の中を覗き込みました。砂や小石を吹き上げて水草がゆらゆらと揺れています、小さな魚たちが泳いでいます。いかにも優しい神様のお住まいらしい平和な世界が眺められました。
「私もお願いをしてみよう」白雪姫もひとりの少女らしいお願い事を小さな胸に秘めていたのです。
「素敵な王子様が現れますように、そして私を見つけ出してくれますように」
白雪姫は泉の神様に心を込めてお願いしました。そして、これから現れるであろう王子様のことをあれこれと夢見ていました。
(2015.6.5.)

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As she gazed into the wishing well, she saw another face reflected in the water . It belonged to handsome prince .
白雪姫は水の中にいらっしゃる神様にひと目お会いできたらと、じっと覗き込んでいると、水面に人の顔が写りました。ハンサムな王子様が写っています。白雪姫はハッと驚いてしまいました。そして、「神様はこんなに素敵な王子様なのか、、」と、顔お赤らめて見入っていました。

"Hello. Did I frighten you ? Pleas do 't run away !
But the startled princess had fled to her balcony, where she could watch him from afar
.
「やあ、こんにちわ!驚かせてしまいましたか?」涼しげな王子様の声に白雪姫ははっと我に返りました。そして顔を真っ赤にして駆け出しました。両手でスカートをつまみ、必死で駆けている様子は何ともかわいい姿でした。 「逃げないでください」と言っている王子様の顔はニコニコと笑っていらっしゃいんます。お城に飛んで帰った白雪姫はバルコニーに駆け上がり、遠くから王子様の様子を眺めていました。

At that moment , the Queen was spying on Snow White and the Prince . When she saw them together , she flew into a jealous rage and rushed to her magic mirror , demanding an answer .
その時、白雪姫と王子様の様子を密かにうかがっていた人がいたのです。魔法使いの王妃です。妬ましさのあまり激怒した王妃は、すぐさま鏡に駆け寄って、「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰か答えておくれ」と、引きつったような声で命じました。

Famed is they beauty, Majesty, but hold! A lovely maid I see. Rags cannot hide her gentle grace. She is more fair than thee."
Alas for her! Revel her name. "
「王妃様の美しさは言うまでもございません、でも、ちょっと待ってください、私にはかわいい召使の姿が見えます。いくら粗末な服を着ていても、その上品な美しさを隠すことはできません。この娘の美しさはあなた様より上でございます」

「あぁ、なってことだ!その娘の名前を教えておくれ!早く早く!」(2015.6.12.)

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Lips red as a rose, hair black as ebony, skin white as snow..."
唇はバラのように赤く、髪は墨のように黒く、肌は雪のように白い、、

"SNOW WHITE!"

「白雪姫だ!」

Furious, the Queen sent for her huntsman. "Take Snow White far into the forest . Find some secluded glade where she can pick wildflowers. And there, my faithful huntsman, you will kill her ! "
怒り狂った妃は、下僕の猟師を呼びつけて命じました。
「白雪姫をつかまえて遠くの森へ連れて行け!そこに綺麗な野の花が摘める空き地があるから、そこへ連れてお行き!そして喜んで花を摘んでいる隙に殺してしまえ!」

" But your Majesty, the little princess!"
"Silence! You know the penalty if you fail".
Knowing that he dare not disobey the Queen, the huntsman led Snow White into the forest,
「王妃様、まだあどけない姫様ですよ、、」と猟師がとまどい口ごもっていると、
「お黙り!」
王妃様はぴしゃりと言いました。そしてこう続けました。
「わかっているだろうね、しくじったら今度はお前が死ぬ番なんだよ!」

漁師は王妃の目令には絶対に逆らえないことを知っていました。そこで、命令されたとおりに白雪姫を森の奥に連れて行きました。魔法使いの言葉通り、森の中にはお花畑がありました。
「まぁ、綺麗い!」白雪姫は大喜びでお花を摘み始めました。


But when it came time for him to harm Snow White, he stopped and fell to his knees. "I can't do it . Forgive me, Your Highness!"

猟師は白雪姫の後ろに回って刀を抜いて振りかざしました。白雪姫の白いうなじは陽の光を浴びて真珠のように美しく輝いていました。私にはできない、、猟師は崩れ落ちるように膝まづきました。「お許し下さい、お姫様、」

Why, why ~ I don't understand ."
「何なの?どうしたの?私にはわからない、、」
猟師は事の次第を話しました。(2015.6.18.)


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The Queen is mad ! She 's jealous of you . She'll stop at nothing. Now quick, child - run , run away. Hide in the woods! Anywhere! And never come back! "
「王妃様はお姫様の美しさを妬んで、怒り狂っています。王妃様をおとめすることはできません、今すぐお逃げなさい!さあ早く、早く、走って森の中へ隠れなさい!どこでもいいから見つからないようなところを探しなさい!、決して戻ってきてはいけませんよ!」

Frightened and alone, Snow White ran into the forest. Blazing eyes peered out at her from the darkness. Eerie shrieks pierced the air. The branches of trees grabbed at her . Finally she could run no farther and collapsed to the ground, sobbing.

白雪姫は恐ろしさと一人ぼっちの寂しさに耐えながら必死の思いで森の中を駆け抜けて行きました。
暗闇の中から燃えるような眼が白雪姫の走る姿をじっと見つめています、闇の静けさを突き破って引き裂くような不気味な鳥の声が聞こえてきます。白雪姫の背丈ほどもある草が頬にあたり、時には木の小枝が白雪姫を掴むかのように頭に当たりました。白雪姫は木の根に足をとられ倒れ込んでしまいました。そしてとうとう泣き出しました。(2015.6.26.)


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When Snow white looked up, she saw several forest animals gathered around her.
"Hello. Do you know where I can stay? maybe in the woods somewhere?"
白雪姫が顔を上げてあたりを見回すと、珍しげに姫を見つめて森の動物たちが集まっていました。
「こんにちわ!皆さん、お願いがあるんですけど、、今晩私を泊めてくれるところはないかしら、この森のどこかに、、」


Snow White followed the animals to a charming little cottage in the woods. She knocked on the door, but no one answered. So she went inside.
「あそこがいいぞ」 「そうだ、そうだ」
動物たちは口々に言いました。そして白雪姫を促すようにして歩き出しました。子兎のピヨん子は嬉しそうに飛び跳ねて先頭にたっています。動物たちについていくと、向こうに一軒の小さな小屋が見えました。
近づいてみると、おとぎの国のおうちのような可愛い木の家でした。白雪姫は先程までの恐ろしさをすっかり忘れて、明るい気持ちになっていました。
「まあ、、可愛いおうち、、」そう独り言を言ってポーチにたち、飾り彫りのあるドアのリングを鳴らしました。
なにも中から返事はありません。白雪姫がドアを引いてみると、キィーッ、、と 小さな音がしてドアが開きました。白雪姫は中に入ってみました。

"Oh, it's adorable! Just like a doll's house. What a cute little chair. Why, there's seven little chairs. There must be seven little children. And by the looks of this table, seven untidy children. I know, I'll clean house and surprise them, then may be they'll let me stay".

「まぁ、なんて可愛いお部屋でしょう、、まるでこびとの国にきたようだわ、、」 小さな椅子が、ひとつ、ふたつ、みっつ、、七つあるわ、可愛い子供たちが七人いるんだわ、テーブルの上はごちゃごちゃだわ、きっといたずらっ子たちなんだ、そうだ!いいことを思いついた、掃除をしてあげよう、そうすれば私をこの家においてくれるかもしれないわ」
(2015.7.03.)

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ワイワイガヤガヤ、、白雪姫についてきた鳥やけものたちは白雪姫が大好きになっていました。小鳥たちは姫の周りを飛び回り、うさぎやリスたちは嬉しそうに飛び跳ねています。

With the help of her animal friends, Snow White cleaned the cottage in no time .
白雪姫が掃除をはじめると、動物たちは我さきにと手伝いましたので、散らかっていた部屋はすぐに見違えるように綺麗になりました。

Then she decided to check upstairs.
そうだ!二階も見てみよう!
白雪姫と動物たちは階段を登っていきました。


"What a adorable little beds. And Sneezy, Dopey...what funny names for children! And there's Grumpy, Bashfull, and Sleepy.
「まぁ、なんて可愛いベッドなんでしょう、名前が彫ってあるわ、・先生、くしゃみ、おとぼけ、、、、え~とそれから、、・おこりんぼう、はにかみ屋、ねぼすけ、、、フフフ、」

I'm a little sleepy myself." Snow White laid down across three of the tiny beds and fell asleep.

私もすこし眠くなってきたわ、白雪姫は三つのベッドを横に並べてその上に横になるとすぐに寝入ってしまいました。(2015.7.10.)

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Just then, the owners of the cottage came marching home. They weren't children at all, but seven dwarfs who worked all day in their diamond mine.
一日の仕事を終えた小人たちは自分たちの小屋へと歌を歌いながら足並みを揃えて、楽しげに進んでいました。白雪姫は7人の子供たちだとばかり思っていましたが、7人の小人たちだったのです。彼らは一日中自分たちの鉱山で働いていたのです。

As they came into the clearing, the one named Doc made everyone halt. He peered through his glasses.
彼らが小屋がはっきりと見えるほど近くまで来たとき、「博士」と呼ばれている一人がみんなを立ち止まらせました。
「ストップ!」
そして、眼鏡越しに自分たちの小屋をじっと見つめました。

"Look- our house! The It's light! The light's lit! Door's open. Chimney's smokin'. Something in there!

「おい、俺たちの小屋を見てみろよ!光があかっている、、イヤ、明かりが光っている!ドアは開いているし、煙突からも煙が出ている、誰か家の中にいるぞ!」(2015.7.24.)

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The dwarfs peeked inside the cottage. Doc gasped.
"Why, the whole place is clean! "
Grumpy, true to his name, crossed his arms and glared,
7人の小人は恐る恐る窓から家の中を覗き込みました。
博士はびっくりして声を上げました。
「わぁ、、どこもかしこも綺麗に片付いているどうしたんだ?」
おこりんぼうのグランフイがその名前のとおり腕組みをして機嫌悪そうな顔をしています。


"Mark my words, there's a-brewing'. I felt it comin on all day".
「俺の言うことをよく聞け、厄介なことが起きようとしている、俺は一日中そんな気がしていたんだ」

Suddenly, the dwarfs thought they heard a sound.
突然、家の中で物音がしたように思えました。博士を先頭に7人のこびとはそろそろと中へ入って行きました。

Doc looked toward the stairs.
"I-i-it's up there. In the bedroom".

Cautiously , the seven little men went to investigated. Doc slowly opened the door and peered in.
下には人の気配はありません、博士は階段のところまで来ると、「上だ!ベッドルームだ!」と言いました。用心深く二階に上がって部屋のドアをそっと開けました。中を覗き込むと、白雪姫が寝息を立てていました。

"Why, i-i-it's a girl."
「おーっ!女の子が居るぞ!」博士は驚いてそう言いました。( 2015.8.07.)

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As the dwarf approached the sleeping princess, she began to stir.
"She's wakin up! "
小人たちはそろそろと眠っている白雪姫のベッドに近づいていきました。
「音を立てるな!目を覚ましてしまうぞ!」
小声で注意試合ながらベッドのそばまでやってきました。その時です。


Doc dashed behind the bed, and the other dwarfs ran after him. Snow White yawned and stretched. Then she noticed seven pairs of eyes looking at her over the end of the beds. She sat up, smiling.
白雪姫が寝返りをうちました。
「目を覚ましたぞ!隠れろ!」
そう言うと自分はさっとベッドの後ろに隠れました。ほかのこびとたちも後に続きました。白雪姫は両腕を上掛けから出して大きく体を伸ばしました。そしてパッチリと目を覚ましました。そしてベッドの端から興味深そうに自分を見つめている14の目が並んでいることに気がつきました。


"How do you do?"
"How do you do what?" Grumpy folded his arms, scowling.

「フフフフ、、みんな揃っているわ、、」
白雪姫は嬉しくなりました。
「こんばんわ!皆さん!」ニッコリ笑って話しかけました。
「何がこんばんわだ!」
おこりんぼうが腕を組みをして睨みつけるようにそう言いました。(2015.8.21.)

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Snow White laughed.
"Let me guess. You must be Grumfy".
"Heh! I know who I am. Who are you? "
"Oh, how silly of me. I'm Snow White."
白雪姫はにっこりわらって(笑って)こう言いました。
「ちょっと待って、え~っと、あなたはおこりんぼうさんね」
「はぁ?俺が誰だかなんて、知ってりるワ!お前だよ、お前は誰なんだ?」
「まぁ、ごめんなさい、私は白雪姫よ」


"The princess?"
お姫様?、、

Doc looked very impressed. But Grumpy frowned "Tell her to go back Where she belongs".

博士は感動したまなざしで白雪姫を見つめました。
しかし、
「博士、白雪姫にお城に帰るように言ってくれ!」おこりんぼうはしかめっ面をしてびっきらぼうにこう言いました。(2015.8.28.)


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Snow White pleaded with her hosts.
白雪姫は今にも泣き出しそうになりました。そして小人たちにこう言いました。

"Please don't send me away! If you do, the Queen will kill me!"
どうか私をどこにもやらないでください。王妃様に殺されてしまいます。

Grumpy shook his head.
おこりん坊は頭を振りました。

"The Queen's an old witch. Vengeance on all of us!"
「女王は年をとった悪賢い魔女だからな、、」もしここにいるのがわかったら、あいつはすぐさますっ飛んできて俺たちにも復讐するだろうな」

"Oh, she'll never find me here. And if you let me stay, I'll keep house for you. I'll wash and sew and sweep and cook,,,,"
「あら、ここにいれば私は見つからないわ、ここに置いてくださったら、家事を全部していげるわ、お掃除、お洗濯、縫い物、それにお料理、、、」

"Cook!" Doc rubbed his tummy.
「料理だって!」博士は嬉しそうにお腹をなでまわしました。

"Hooray! She stays!"
「やったぁ!これで決まり!姫にここにいてもらおう」

Back in the castle, the wicked Queen stood before her mirror.
一方、お城では魔女の王妃が魔法の鏡の前に立っていました。

"Magic Mirror on the wall, who now is the fairest one of all?"
「鏡よ、鏡、答えておくれ、この世の中で今一番美しいのは誰なんだい?」

"Beyond the seventh fall, in the cottage of the seven dwarfs, Snow White still lives, fairest one of all."
「森の中の7つの滝を越えた向こうに7人の小人が住んでいる小さな家があって、そこに白雪姫が住んでいます。その白雪姫が一番美しい人でございます」 (2015.9.04.)

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"I've been tricked!" I'll go myself < to the dwarfs' cottage in the woods. I'll go in a disguise so complete, no one will suspect me .
「騙された!白雪姫は生きているんだ、もう誰にもまかせておくことは出来ない、今度が自分で森の中の小人たちの小屋へいくことにしよう」誰にも見つからないように上手に変装しなくては、、」こうブツブツ言いながら、魔女の王妃は支度にかかりました。まずはじめに、たくさんある薬品の中から白雪姫を困らせるにはどれが一番よいだろう、、とあれこれ考え、意地悪な名案を思いつきました。

The Queen concocted a magic potion, then transformed herself into an ugly old peddler woman.

そうして、自分は醜い行商の老婆に変装しました。鏡に映る自分の姿に魔女はこれなら誰にも分かるまいとニヤリとしました。(2015.9.11.)

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" And now, a special sort of death for one so fair. What should it be ?
世界一美しいと言われる者にはそれにふさわしい死うを与えることにしよう。嫉妬に狂った目が、深く刻まれた皺の奥でギラギラと光っていました。

Ah, a poisoned apple !
魔女は何種類もの動物の死骸がぶら下がった薄暗い部屋で毒の入った壺を眺めながらゴトゴトと忙しげに靴音を立てながら歩き回っています。
「そうだ!毒りんごにしよう!真っ赤でつやつやとした大きなリンゴ、美しさが世界一のこのリンゴで白雪姫を永遠の眠りにつかせることにしよう、、」

魔女はニヤッと笑うと、毒を集めて鉢に入れ、ゴリゴリとすりあわせました。それを今度は鍋に入れて、グツグツとにたてました。茶色く濁っていた液がやっと透き通ってきました。
「出来たぞ!」

満足そうな笑いを浮かべ魔女はその液をリンゴに塗りつけました。赤いリンゴは一段と美味しそうに輝きを増しました。


One taste, and Snow White's eyes will close forever, only to be revived by love's first kiss. No fear of that ! The dwarfs will think she's dead ! "

「一口食べれば、白雪姫は目を閉じ、永遠の眠りにつくことになる。それでわしが世界一ということだ。魔法を解く鍵をひとつだけ作っておかねばならないが、さて、、どうしたもんだろう、、そうだ!こうしておくことにしよう」
「白雪姫の初恋の人が彼女にキスをした時にだけ魔法が解けて蘇ることが出来るということだ。そんなことはまずないし、偶然はまずありえないだろうから、、小人たちは白雪姫が死んでしまったと思うことだろうよ」(2015.9.25.)

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Back at the cottage , SNOW White was saying goodbye to the dwarfs as they set off work. As she kissed each one on the head ,
一方、小人たちのおウチでは、白雪姫が仕事に出かける小人たちを送り出すために、家の前に立っていました。そして出てきた小人たちひとりひとりの頭にキスをして機嫌よく行ってらっしゃいとおくりだしていました。ちょっとはにかみながらも小人たちは嬉しそうでした。

Doc stood close by " NOW don't forget, my dear, the old Queen's a sly one . Full of witchcraft, so beware."
Docが白雪姫の傍に来て言いました。
「あのね、年取った王妃は狡賢い奴だから、どんな魔法をつかうか知れたもんじゃない、くれぐれも気をつけるんだよ」


Then Grumpy frowned "Now, I'm warnin' ya, don't let nobody or nothing in the house." Snow White smiled at him.
"Why, Grumpy, you do care"!

「あのな、言っとくけれど、誰も家に入れるんじゃないぞ!なにもかもダメだぞ!」Grrumpはしかめっ面で言いました。

「あら、グランピったら私のことを心配してくださるのね」
白雪暇はにっこり笑って言いました。」

"Heh! "
「ヘッ、、!」  (2015.10.2.)

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Shortly after the dwarfs left, the old peddler woman appeared at the cottage.
小人たちが出かけるとまもなく、行商の老婆がやってきました。

"All alone , my pet ?" Snow White nodded as the old woman sniffed the air.
「お娘さん、お一人でお留守番かね?」白雪暇は頷きました。老婆は姫をちらっと見ただけであたりをクンクン嗅ぎ始めました。

"Makin' pies?"
"Yes, gooseberry pies."
"Ahh, it's apple pies that make the menfolk's' mouths water. Pies made with apples like these."
「パイを焼いているんだね」
「ええ、グーズベリーパイよ」
「はぁ、、男性が大喜びして食べるのはアップルパイでしょ、ほら、こんなりんごで作ったパイですよ」


She lifted a shiny red apple from her basket.
こう言いながら老婆は自分のカゴからピッかピッカに磨かれた真っ赤なリンゴを一つ取り出して見せました。

"Like to try one , dearie, hmmm? Go on, have a bite,"
「お娘さん、おいしいよ、一口食べてみてごらん、さあ、さあ、、」(2015.10.09.)

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Sensing that Snow White was in danger, several birds awooped down on the woman, knocking the apple out of her hand.
危ないと感た小鳥たちは、魔女が変装している老婆の周りを飛び回り、隙をみつけてはリンゴを載せた手を嘴でつついたり、足で蹴ったりしてリンゴを落とそうとしました。

Snow White tried to shoo the birds away. "Stop it! Go away! Shame on you, frightening the poor old lady."
白雪姫はシッ、シッ、と小鳥たちを追い払おうとしましたが、小鳥たちはやめません。
「やめなさい!あっちへ行きなさい!おばあさんが怖がっているでしょ、恥ずかしいことよ!」
白雪姫は少し語気を強めて言いました。

"Oh, my heart. Oh, My . My poor heart. Take me into the house, and let me rest. A drink of water, please. "
「あぁ、、胸が、胸が苦しい、、私を家に入れておくれ、ちょっと休ませておくれ、水を一杯飲ませておくれ」老婆は今にも倒れ込みそうな様子で言いました。

Unable to make Snow White understand, the birds and animals raced to alert the dwarf's. At the mine, they pulled and tugged at the confused little men.
白雪姫に分かってもらえないと感じた小鳥たちやけものたちは、急を知らせるために小人たちのところへと全速力で去って行きました。小人たちが働いている鉱山に着くと、我先にと小人たちの服を引っ張ったり足にまとわりついたりして、何かを知らせようとしました。

「ただ事ではない、、」と、小人たちも感じ始めましたが困惑するばかりでした。(2015.10.18.)

Grumpy growled.

グランピイが怒鳴りました
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"What ails these crazy critters? They ain't actin' this way for nothin'" .
「なんとうるさい奴らなんだ!何を言いたいんだ!おれにはわからん」

Doc thought about it.
腕組みしていたドクが突然言いました。

"Maybe it's - the Queen!."
「魔女かもしれないぞ!」

Grumpy galloped off on the back of a deer.
"Snow white's in danger! We've gotta save her!"
「白雪姫が危ない、助けに行こう」グランピは鹿の背中に飛び乗って全速力で駆け出しました。6人の小人たちもそれに続きました。

Meanwhile, the Queen picked up the poisoned apple.
一方、小人たちの家では白雪姫に危機が迫っていました。老婆は大きくてツヤツヤした真っ赤なリンゴを籠から取り出して白雪姫に話しかけています。

"Because you've been so good to poor old granny, I'll share a secret with you. This is no ordinary apple. It's a magic wishing apple!"

「お嬢さん、あなたは本当にいい子だね、私のように年を取って醜い婆ぁにも優しくしてくれて、、お礼に内緒の話をしてあげよう」
「このリンゴはね、普通のリンゴじゃないんだよ、一口食べれば、願いが叶うという魔法のリンゴなんだよ」 (2015.10.23.)
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A wishing apple, really?"
望みがかなうリンゴですって?本当?」

"Yes, One bite and all your dream will come true." The old woman grinned at the princess. "Perhaps there's someone you love?"
老婆は黄ばんだ歯でニッと笑い、白雪姫を急かすように続けました。
「多分お嬢さんにも好きな人がいるんじゃないの、そうだよね」

Snow White remembered her prince. "Well, there is someone."
白雪姫の心にはとっさに泉の辺りで出会った王子様の姿は浮かびました。
「そうね、、、」小声で呟くと雪のように白い白雪姫の頬がほんのりと紅を差したように輝き、一層美しさを増したように見えました。それを見ていた魔女は嫉妬に心を狂わせていましたが、なに食わぬ顔でこう言いました。

"I thought so. Old Granny knows a young girl's heart. Now make a wish and take a bits."
Snow White did so.
「そうだろうよ、お節介やきのばばァには若い娘さんの気持ちは手に取るようにわかるんだよ」
「さあさあお祈りをして一口食べてごらん、願いは叶うはずだよ」
そう言われると白雪姫は王子様に会いたい一心で小人たちの注意をすっかり忘れて、リンゴを一口、ガブりと噛みました。

"Oh, L feel strange." A moment later, she fell to the ground.

アッ、するとどうでしょう、、
「あぁ、、なんだか変な気が、、、」そう言いかけて白雪姫は床の上にばったりと倒れこんでしまいました。(2015.10.30)


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A sudden storm began to rage as the dwafs reached the cottage, where they found the lifeless Snow White.
7人の小人たちが家に着いたときには、突然の嵐で、風が叫び、木々の枝は吹きちぎられそうに揺れ、土砂降りの雨が小人たちに襲い掛かりました。家に入ると白雪姫が床の上に倒れていました。小人たちは慌てて姫をベッドに運び、静かに休ませました。

Through the rain, Grumpy spotted the old hag disappering into the forest.
"There she goes, men. After her."

白雪姫の呼吸は止まっていましたが、姫の頬はほんのりと赤みが差し、安心しきって眠っているようにしかみえません。
その時です、眼をこすって外を見ていたグランピーが叫びました。

「アッ!あいつだ!魔女が逃げていくそ!追いかけろ!」
グランピは荒れ狂う森の中を全速力で逃げていく魔女の姿を見つけたのでした。(2015.11.06.9)

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The dwarfs chased the Queen up a steep cliff.
小人たちはとうとう魔女を険しい崖の上まで追い詰めました。

"You little fools. I'll crashed yer bone!"
She tried desperately to pry a boulder loose to crash them.
「この馬鹿者ども!お前らの骨まで打ち砕いてやるぞ」
そう怒鳴りつけて魔女は足元にある大きな岩をグラグラと揺り動かしています。


Suddenly, a bolt of lightning shattered the ledge, sending the wicked Queen into the valley below.
その時です大きな火柱が空から魔女を突き刺さるように包み込んだと見る間に激しい雷鳴が轟き、魔女の立っている岩を吹き飛ばしました。、魔女は赤い炎となって谷底に落ちていきました。そして再び姿を見せることはありませんでした。(2015.11.13.)
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Though the evil Queen was gone forever, the princess was still locked in ter spell.
So beautiful was she, even in deth, the dwarfs could not find in their hearts to bury her.
このようにして悪い魔法使いは死んでしまったけれど、白雪姫にかけられた魔法は解かれませんでした。小人たちは白雪姫の美しい死に顔を見ていると、今にも起きて目を覚ましそうな気がして、とても埋葬する気にはなれませんでした。

Doc brushed away a tear. "Let's make a her coffin out of glass and gold. That way < we can still see her and keep constant watch by her side .
「なぁ、みんな、白雪姫のために黄金とガラスで柩を作ってやることにしようよ!そうすればいつでも傍にいて見守ってやることができるだろう」

「そうだ、そうだ、そうしよう!」
口々にそう言って、すぐに仕事にとりかかりました。
「俺たちの姫のために世界一の寝床を作るんだ、さぁみんな、元気を出して働こう!」
Docの号令で少し元気を取り戻した小人たちは手際よく仕事を進めていきました。
一番上等な黄金と少しの歪みも曇りもないガラスを使って素晴らしい寝床を作り上げました。(2015.11.20.)

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The Prince heard of the beautifull maiden who slept in the glass coffin.
王子様は風の便りに「ガラスの柩に眠っている美しい姫」の話を聞きました。
「そんな娘がいるのか、、」初めは軽い気持ちで聞き流していましたが、時が経つにつれてそのことが心を捉えて離れません。

ある日のことです。城の庭を散歩していた王子のところにきれいな小鳥たちがやってきて美しい声で囀りながらしきりに王子を誘います。王子の周りを飛び回り、飛び去ってはまた戻ってきます。王子はやっとその意味を悟りました。

「待て待て、今、馬を連れてくるから、、」そう言って王子は馬小屋へ行き、お気に入りの白い駿馬にまたがって庭へ出てきました。可愛い小鳥たちの賑やかな道案内で王子は白雪姫の眠っている7人の小人たちの小さな家までやってきました。


He rode to the cottage of the seven dwarfs, and they took him to Snow White.
それを見た小人たちは大喜びして王子を姫のところへ連れていきました。飾りのついた金で縁どりされたガラスの柩に静かに眠っている白雪姫の美しさは見る者すべての心を清め、感動を与えました。見入っている王子の心は感動に震えました。

Gently, he kissed her. Then, slowly, her eyes began to open. The spell was broken. Love's first kiss had brought her back to life!
王子は柩の蓋をそっとはずし、姫の頬に口づけをしました。まさに今、奇跡が起きようとしているのです。白雪姫の目蓋がかすかに動いたように見えました。すると、見ている間に姫は、こんどははっきりと、しかも力強くまぶたを開き、パッチリした瞳で王子を見上げました。その頬にはほんのりと紅もさしてきました。

Snow White's wish finally came true.
呪いは解けました。愛する人の初めての口づけで白雪姫は生き返ったのです。姫の夢がかないました。

She bid the seven dwarfs goodbye as the handsome prince swept her into his arms.
王子は白雪姫をそっと抱き上げました。幸せいっぱいの瞳で見つめ合う二人の周りでは7人の小人たちが大はしゃぎで踊りまわっています。

Soon wedding bells rang, echoing throughout the forest. From then on, Snow White and Prince Charming lived in their castle in the cloud... happily ever after.

そんな喜びの束の間の時間が過ぎ、白雪姫が王子様といっしょにお城へと旅立つ時がきました。白雪姫は7人の小人たち一人ひとりと心を込めてお別れの挨拶をしました。グランピーのおでこにチュッとくちづけをすると、グランピーの目から大粒の涙がこぼれました。おこりんぼうのグランピーも今日だけは泣き虫になったのでした。

白雪姫は王子様といっしょに白馬にまたがって小人たちの家から去って行きました。

まもなく王子様と白雪姫の結婚式が盛大にとりおこなわれました。お祝いの鐘の音が国中に鳴り響き、その音は小人たちの住んでいる森まで聞こえてきました。小人たちはすぐに祝宴を開き、二人の幸せに乾杯をしました。

それから後、白雪姫と王子様は雲の向こうの美しい城で幸せに過ごしたということです。 終 (2015.12.11.)
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