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カサンドラクロス令和版
このところ毎日のTVニュースは、コロナウイルス関連ばかりです。豪華客船の中で保菌者を隔離することに失敗した日本は、とうとう全学校の閉鎖という大変な事態になってしまいました。特効薬が無いウイルスにどう立ち向かっったらいいのでしょうか、、専門家先生方のいろいろな研究会や委員会があるはずなのに、どこも主導権をとろうとはしません。及び腰の政府は右往左往するだけで、なんとも情けない有様です。大昔に観た「カサンドラ、クロス」という映画を思い出しました。

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ジュネーヴの国際保健機構にゲリラが潜入し、極秘で細菌兵器の研究を行っていたアメリカ軍の細菌類が保存されている部屋へ逃げこみ、そこで細菌を浴び、感染したまま逃走、パリ・アムステルダム経由ストックホルム行きの大陸横断鉄道へ逃げ込んでしまう、、ここからお話が始まりました。

感染したゲリラはそのまま車内で右往左往していたため、乗客1,000人が次々に細菌に感染してしまうのです。列車が駅に到着すると、そこには完全防護服を着たアメリカ軍兵士たちに占拠されており、彼らは酸素供給装置を車内に入れた後は列車を完全に密封してしまい、乗客たちは外に出られません。

列車は隔離施設に向かうと言う設定でアメリカ兵も乗せてポーランドに向けて発車しますが、隔離施設に向かう途中でカサンドラ、クロス橋を通過することになっていました。カサンドラ、クロス橋はすでに廃線となり、崩落の危険性があるため撤去される予定でした。政府上層部は、乗客たちをカサンドラ、クロス橋の崩落事故に見せかけて死亡させ 、細菌ともども流してしまうつもりだったのです。

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こんなお話でした。時代が変わっても国の上層部の組織というものは、まったくあてにならず、信用もできないということが少し理解できたような気がしています。

今も世界のどこかで戦争が起きていて、それが止むことはありません。結局はウイルスという「兵器」によって全世界が滅ぶ時が来るような、、暗澹たる思いがしてきました。
(2020.3.01.)

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