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HP リニューアル余談


人は誰でも一生のうちに三回の大きな「運の転換」が与えられているのだそうです。

それが幸運であるか悪運であるかはその人次第、いい運にするパワーをその時に持ち合わせているかどうか、それだってまた「運」ではないかとは思いますが、、たいていの場合、それは入試だったり、就職だったり結婚だったりするのでしょう。

特に生涯の伴侶を決める結婚は大きな運に左右されるものだと思います。ここで極めていい運を掴むことが出来る人は少数派になるのでしょうか、、あまりに離婚や不和の話題が多い昨今は、特にこの運をつかむことの難しさを感じます。

振り返って、人生の大半を終えた自分の場合をみれば、分にあった学校、分にあった職業(これは受験する新聞社の廊下で一人の人に出会うという、滅多にないによって大きく転換してしまいました)。それにほどほどの結婚、これらはすべて幸運という範囲だったのだと、今は思うことにしています。


「オマケ」がいただけるような「イイこと」を沢山した覚えもない自分にとっては、不思議にも思えるプレミアムが人生の終盤になってからもう一つ飛び込んできた幸運をここで書いておこうと思います。

それは還暦を迎える直前に舞い込んできました。正真正銘の「おまけ、第四の運」です。もう14年も前になりますが、96年に発足した医師会パソコン会の直接の会員でもないのに、怖いもの知らずに頭を突っ込んだウインドウズ95パソコンで、スゴイ先生にめぐり合ったということでした。

そのドタバタはくりかえしになりますから書きませんが、この多様な用途をもった道具を使うすべを知ったことは、パソコンそのものの活用技術の他にその後の生活に大きな影響を与えました。文章を書くことのマナー、インターネットやメールという新しい媒体への対処、それに伴う「人間」への配慮、、それはそれはいろいろありました。

連れ合いが頂いてくるPC会の資料によって、間接的にではありますが、PCの運用技術の初歩をはじめ様々なことをたくさん教えていただきました。PCのワザは、なんせトンマな弟子ですから、熟達したとは申せませんが、人間としてのあり方、ものの語り方、文章の書き方、節度あるPC交流の仕方、勉強のやりかた、そして時々のドジのかわし方まで(笑)いっぱい習うことができました。

先生が培ってこられた深い教養は、とても真似できるものではありませんが、少しづつでも目標に向かって努力することが大切だということは、学べたような気がします。

何よりだったことは、職業を選ぶ時にぶつかった「運」によって断念した編集という仕事を、ホームページ作成ということを知ったおかげで、その「編集」のまねごとが出来るようになったことでした。

FDなる小さな記憶媒体に画像を書き込むことから始まって、CDを作り、DVD作成へ、そのDVDに静止画でストーリーを作ることや動画の録画、次はハイビジョン映像にブルーレイです。この10年ほどの間にパソコンは長足の進歩を遂げ、思っても見なかったことが次々に出現しました。最近はデジタルカメラの進歩による美しい映像も簡単に写せるようになって、大型写真をHPにUPする楽しみも増えたのです。

時間をみつけて昔の写真をスキャナーで取り込んで、あらためて編集し直し、記録アルバムを作ってみようかと思ったりしています。思うだけで楽しい気分になるから不思議です。だんだん灰色に暮れていく人生のたそがれ道を歩いていても、時には夕陽が急に明るく輝いて暗い小径を照らしてくれるような、そんな気分です、これはやはり第四の幸運というべきものでしょう。

作成から12年あまりが経ち、今回リニューアルしたホームページの画面は、ようやくのことで自分の好みの色と割り付けで、まあまあの程度までは仕上げることが出来たと思っています。「内容が乏しく、大したことがないものほど、表面を飾り立てるモノだ」などという揶揄は、この際聞かなかったことにしようと思っています(笑)。
2010.3.26.

  
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