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竹田青嗣

1947年大阪生まれ
明治学院大学国際学部教授 文芸評論家

哲学を知りたい、哲学を自分の生き方の助けにしたいという人にはぜひ読んでほしいものです。

現実の世界、社会と自分の世界との間には大きな隔たりがあります。どちらが正しい、悪いといえるようなものではありません。現実と理想、どちらもなくてはならないもので、どちらかに固執することは人間らしいとはいえないでしょう。どうやってその間に通路をつくり、相互に行き交うことによって、自分を見失わず社会の中で生きて行くかをわかりやすく教えてくれます。でもこれは方法論で、その先に見える世界は自分で考える。自分が求めている可能性をいかに社会とのつきあいの中で刷新して行くかは自分でするのです。

哲学は自分で考えるときに、考え方の筋道として参考にするもので、信じるものではありません。すでに存在いしている哲学は、それを考えること、それにより新たな可能性、世界を説明することするというしてはじめて学ぶべき対象となるでしょう。

竹田さんの著作には10代の情熱、それが原動力になっているような感じがします。それがとてもよいのです。

★は読みやすさの目安で、多くなるほど哲学的な知識はいりません。多いものから読むとよいでしょう。

現代思想の冒険★★★★★

現象学入門★★★★

はじめての現象学★★★★★

意味とエロス:欲望論の現象学★★★

世界という背理★★★

ニーチェ入門★★★★

ハイデガー入門★★★★

自分を活かす思想★★★★★

自分を知るための哲学入門★★★★★

「自分」を生きるための思想入門★★★★★

エロスの世界像★★★

力への思想★★★


はじめての現象学★★★★★
海鳥社

現象学についての連続公演をまとめたものですが、じつに「平明」な文章で書かれていて、「現象学」のみならず哲学の入門書としては最適と思われます。フッサール現象学の「還元」や「本質直観」を理解しやすく解説してある。また氏の「欲望論」も展開されており、現象学により捉えられた「価値」の構造を検討することにより、人間の存在の本質ついて明快に論じられている。