ハードウェア

Coolpix用リモートコードMC-EU1とレリーズ・ロックの作成

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 NIKON Coolpix シリーズには、共用のリモートコード(電磁レリーズ)MC-EU1が有ります。しかし、めったに使わないインターバル撮影など余分な機能が付いて12,000円(定価)もするため、概して評判は余り良くないようです。 私から言わせると、最大の欠陥はシャッターボタンをロックする機能がないこと。e5700はBulbで5分間の長時間露光が可能なのですが、この間シャッターボタンを押し続けていなくてはなりません。真冬の寒空を睨みながらの5分間はかなり厳しいものがあり、指先が痺れてきます。もっとも、ノイズリダクション機能が付いていても、せいぜいノイズを我慢できるのは3分までという説も有りますが。
 ともあれ、Coolpix シリーズのユーザー(で長時間露光をする方達)は皆さんこの点に苦労をされているようで、洗濯挟み派から、金属プレートを使ってのレリーズ・ホールドの自作まで、さまざまです。

 私も最初はズボンハンガーからはずしたクリップを使って、リモートコードのボタンを押さえていましたが、何とか片手で操作できないものかと考え(もう一方の手には団扇?を持っているので)、写真のようなものを作ってみました。  リモートコードにマジックテープで巻きつけて使います。
 工作は苦手で、ろくな工具も持っていないので、鋸、錐、鑢、鋏と接着剤だけで作れるものにしてみました。
 たまたま手元に使わずにあったエツミのバリエーションレリーズを利用したのですが、結果はまずまずといったところか。カッコは悪いがそこそこ使えます。どうせこれを使うのは、夜だけですから。

 決まり事のお約束ですが、これを見て真似をして作っても、筆者はその結果生じるかもしれない、いかなる被害・損害にも責任を持ちません。
 自己責任を負えない方は、決して真似をしないで下さい。

<< 自作のレリーズロック >>
レリーズロック1
(a) まず、バルサ材を切って長さ35mmの棒を2b本作ります。うち1本(A)の中央には錐と鑢で、上面でφ7mm程度、下面で2mm程度の穴を開けます。もう1本(B)にはφ11mm程度の穴を開けます。
(b) 下敷をバルサ材と同じ大きさに切り、中央にφ6mm程度の穴を開けます。
(c) レリーズの頭部のネジを外し、下敷の穴を通してもう一度ネジを締めます。これをバルサ材(A)に捻じ込むように挿し、下敷とバルサ材(A)を接着剤でとめます。
(d) レリーズのボタンを押すとバルサ材の穴から針が出てくるので、これを7mm程の長さで切ります。
(e) バルサ材(A)とバルサ材(B)を接着剤で貼り合わせます。
(f) クッション性のある丸い滑り止めを数枚貼り合わせ、針で押す上面を下敷で補強します。
(g) これをバルサ材(B)の穴に下から挿し込みます。
(h) 長さ6cm程度に切ったベルクロ2枚をバルサ材の長辺の両面に貼り付けます。
(i) バルサ材(B)の下面(リモートコードにアタる面)に滑り止めを貼って、リモートコードに傷を付けるのを防ぐとともに、レリーズを片手でぶら下げてもずれないようにします。
(j) 最後に、実際にリモートコードに巻きつけてみて、リモートコードのボタンを押す滑り止めの厚さや、ベルクロの長さを調節します。

(ヒント)
(a) バルサ材は柔らかいので、穴は最初小さめに開けるのがコツです。
(b) レリーズの針を短く切り過ぎると、元に戻せません。
(c) バルサ材(B)の下面にもφ10mmの穴を開けた下敷を貼り、(f)の滑り止めボタンを補強する下敷のφを11mmにすると、ボタンが抜け落ちて紛失するのを防げます。
(d) ロックボタンはレリーズでなくても、一本100円のボールペンなどでも代用できそうな気がします。要は押すと先が出て、ロックされ、指一本でまた解除できればいいわけですから。但し、ロックした後の戻りが少ないものを選ぶ必要がありますが。
材料 購入時
価格
(1) エツミ バリエーションレリーズE-373 1,260円
(2) バルサ材 25×10×90 170円
(3) 下敷き 200円
(4) 滑り止め(エクシール・ビットクッションφ10mm) 280円
(5) ベルクロOne-Wrap(クラレ・マジックテープ) 400円
(6) 瞬間接着剤(Scotch、多用途) 256円
レリーズロック2

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