トンバ爆発、完全復活

オーストリアのシェラードミンクで30日、今季初のナイターで行われた男子回転の第8戦で、イタリアのアルベルト=トンバが、今季初優勝を飾った。今シーズンは前半から、欠場や不本意なゴールを繰り返してきたトンバだが、前回のキッツで、レースに完全復帰して以来、今日のレースでは以前の強さと、緻密さが戻ってきたように見える。トンバは、1本目トップに0.22秒差をつけられていたが、2本目だけで0.38秒の差をつけ、トータルで.16秒差の優勝だった。2位には、現在回転ランキング2位のトマス=スタンガシンガー(オーストリア)が入り、一本目トップに立っていたセバスチャン=アミエ(フランス)は、3位に終わった。両者とも、2本目の前半部分でのミスが、トンバとの決定的なタイム差を生んだ。

木村公宣、連続5位入賞!

今日のこのレースで、早々と今シーズンの回転種目別優勝を決める可能性があった、オーストリアのトマス=シコーラだが、この日は4位と、現在種目別2位のスタンガシンガーに、逆にポイント差を詰められる形となった。また、前回のキッツで、自身初の5位入賞を果たした木村公宣だが、このレースでも、2本目はトンバのタイムを0.21上回るなど絶好調で、2レース連続で自己最高の5位入賞を果たした。海外のメディアでもシコーラとならび”著しく強くなった”と伝えられている木村選手だが、確かに”強い”木村選手が表彰台に立つ日も、近そうだ。

”台風の目”になるか、トンバ

ワールドカップ通算48勝目をあげたトンバだが、来週、地元イタリアのセストリエールで開催される世界選手権にむけて、今日の勝利は、”調整は完璧”という何よりの自信になったに違いない。今日の勝利についてトンバは、自分自身のことを”Tornado(竜巻=旋風を巻き起こす)”というよりは”Cyclone(熱帯低気圧=台風の目になる)”だ、と表現した。トンバは語った。”旋風を巻き起こすって言うよりは、台風の目になった様な気がするよ”

総合争いの行方

この日は15位だったノルウェーのシェティル=アンドレ=オモットだが、回転のポイントを稼いだことにより、フランスのリュック=アルファンに代わり、4ポイント差という僅差ながら、再びワールドカップ総合争いのトップに立った。

次のレースは..

次のレースは、イタリアのセルトリエールで行われる世界選手権になる。世界選手権は、2月3日の男子スーパーGを皮切りに、ナイターで行われる男子回転の2月15日まで。男女併せて10種目が開催される予定だが、本誌では編集長がスキー休暇のため、男子の滑降、大回転、回転等を掲載する予定。全種目の掲載を期待された方、すまぬ。

*お詫びと訂正 前回の掲載の際に、オーストリアのシェラードミンクで開催されたこのレースをとばして、次のレースは世界選手権と誤ってお伝えしました。お詫びして、訂正させていただきます。


Copyright 1997 by SkiNet, a division of Times Mirror Magazines



MEN'S WORLD CUP SLALOM (Night)
          THURSDAY, JAN. 30
          SCHLADMING, Austria

          Cafe de Colombia Alpine World Cup
          1. Alberto Tomba, Italy, 1:35.87
          2. Thomas Stangassinger, Austria, 1:36.03
          3. Sebastien Amiez, France, 1:36.19
          4. Thomas Sykora, Austria, 1:36.23
          5. Kiminobu Kimura, Japan, 1:36.26
          6. Markus Eberle, Germany, 1:36.59
          7. Ole Kristian Furuseth, Norway, 1:36.78
          8. Finn Christian Jagge, Norway, 1:37.00
          9. Rene Mlekuz, Slovenia, 1:37.26
          10. Fabrizio Tescari, Italy, 1:37.28
          11. Kjetil Andre Aamodt, Norway, 1:37.36
          12. Martin Hansson, Sweden, 1:37.48
          13. Yves Dimier, France, 1:37.51
          14. Pierrick Borgeat, France, 1:37.78
          15T Michael Von Gruenigen, Switzerand, 1:37.80
              Siegfried Voglreiter, AUT
          17. Tom Stiansen, Norway, 1;37.82
          18T Kevin Page, France, 1:38.41
              Konrad Ladstaetter, Italy
              Lasse Kjus, Norway
          21. Christian Mayer, Austria, 1:38.53
          22. Manfred Kleinlercher, Austria, 1:38.94
          23. Thomas Grandi, Canada, 1:39.05
          24. Joel Chenal, France, 1:39.15
          25. Pierre Violon, 1:40

WORLD CUP STANDINGS

          Overall (24 races)
          1. Aamodt, 741
          2. Luc Alphand, France, 737
          3. Sykora, 668
          4. Kristian Ghedina, Austria, 649
          5. Von Gruenigen, 622
          6. Josef Strobl, Austria, 580
          7. Hans Knauss, Austria, 556
          8. Werner Franz, Austria, 545
          9. Stangassinger, 490
          10. Atle Skaardal, Norway, 472
          11. Guenther Mader, Austria, 471
          12. Fritz Strobl, Austria, 458
          13. Steve Locher, Switzerland, 372
          14. Andreas Schifferer, Austria, 337
          15. Amiez, 336
               -

 SLALOM (8 races)

          1. Sykora, 666
          2. Stangassinger, 490
          3. Amiez, 328
          4. Tomba, 292
          5. Aamodt, 242
          6. Kimura, 239
          7. Stiansen, 238
          8. Mario Reiter, Austria, 222
          9. Jagge, 194
          10. Furuseth, 186
               -

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