オーストリアチーム絶好調

今日は、オーストリアチームにとって今シーズン最高の1日となった。トマス=シコーラとトマス=スタンガシンガーは1,2フィニッシュを決め、ギュンター=マーダーは昨日の滑降と合わせ、今季初のアルペン複合で、トップを奪った。 またスウェーデンのマルティン=ハンソンは、昨シーズンのGSチャンピオンであるスイスのミカエル=フォン=グルニゲンを押さえて、自己最高となる3位に入りった。

木村公宣自己最高の6位

また、日本の木村公宣も、今日初めてのファーストシードで、表彰台まで後.13秒差という僅差で6位に入る健闘を見せた。しかし、昨年度のスラロームチャンピオン、セバスチャン=アミエは8位、1本目シコーラから1.13秒遅れの2位だったアルベルト=トンバは風邪のため2本目をキャンセルするという、他のトップシードの選手にはついていない一日だった。

総合争いはグルニゲンが1位に

ハンス=クナウスは、今日のスラロームは完走できず、総合争いトップから滑り落ちることとなった。代わって、グルニゲンが497ポイントでシコーラ、クナウスを押さえて、トップに立った。オモットは、回転で26位、複合では2位に入り、総合争いでクナウスから17点差の4位にあがった。

強いシコーラ

今シーズンのシコーラは、ワールドカップの歴史の中で、ほんの何人かの回転のスペシャリストがそうであったように、圧倒的な強さを見せている。これで今シーズン4勝目、昨年のキッツから、たったの一年で9回も表彰台にあがっている。滑降コースの後半部分にたてられた、テクニカルなセットにも、いまのシコーラには何の問題も無いようだ。彼のライバルも、勝利を祝う握手を求める以外、なすすべがない。

”彼のスキーは、次元が違う”スタンガシンガーは、レース後に語った。”彼はレースの度に自信を深め、最大限のアタックして滑ることが出来る様になっている。一回の滑りで1秒以上の差を付けられるということは、何か特別なものをもっているという事だ。”

実際今日は、1本目の第1ゲートで、すでにシコーラの勝利は決まったようなもので、2本目は、実力を100%ださずに、3連勝を飾ることとなった。”今日は最高のコンディションだった。”シコーラは言う。”バーンが堅すぎるという事はなかったし、適度なうねりがあって挑戦的な斜面だし。こういう斜面では足裏感覚をいつもより意識する必要があるんだけれども、そういう方が好きだしね。コースの回りに観客が多いのもうれしいよ。彼らは(地元の)アミエが活躍するところを見に来たんだろうけど、今日は、あまり良くなかったみたいだね。でも、好不調は誰にもあることだらか。僕を含めてね。僕は火星人じゃないし、次のウェンゲンでの回転で失敗する可能性だってある。現実を見失わないようにしないと。今日勝ったからといって、今度かつ保証は何もないんだ。今シーズンの目標はスラロームチャンピオンだけど、スタンガシンガーは相変わらず強力なライバルだよ。トンバも、メダルのかかったレースで負かすのは大変だしね。ちょっとの間だけ、この勝利をかみしめようと思うよ。”

スタンガシンガーは...

今シーズンブーツとスキーを変えたスタンガシンガーは、残り4レースとなったワールドカップの回転のタイトル争いで200ポイント差をつけられている。スタンガシンガーの当面の目標は、1994年のリレハンメル以来の勝利をあげることであろう。今日、スタンガシンガーは、1本目でトップから1.52秒差の7位で、勝利の可能性はほぼ無くなっていた。スタンガシンガーは、言う。”2本目は何も失うものは無かったから、開き直れたよ。これで、今季4回目の表彰台だし、勝てそうな気がしてるよ。1994年に勝った、キッツあたりではね。”

木村、初づくし

木村もまた、キッツを目標にしている一人だ。彼も昨年のキッツでは8位に入っている。木村は今日自己最高の6位に入ったおかげで、スラロームランキングも上がり、バーンコンディションの良い状態でレースをすることが出来る。”トップレーサーに混じって、昨夜のドローイングに参加できたことは、とっても幸せだし名誉なことだよ。98年の長野五輪では、アルペンスキーももっと日本で注目されるだろうしもっと多くのジャーナリストがワールドカップツアーを取材するようになるだろう。今日は2本とも良い滑りが出来たけど、もっと速く滑れるよ。キッツは、伝統のある場所だし、2週間後には、最高の状態で望みたいと思う。”

日本の男子選手で表彰台にのぼったことがあるのは、岡部哲也ただ一人だ。彼は、ノルウェーのオッペダルで1988年の3月22日にアルベルト=トンバに続き2位に入った。岡部は、1990年には、スラロームで総合8位にも入っている。現在26歳の木村は、18歳の終わり頃から本格的なレースの参戦を始めたのだが、かつてより、さらに上手くなっている。

次のレースは

次の男子のレースは、スイスのアデルボーデンで水曜に行われる。この難しいコースでは、ミカエル=フォン=グルニゲンが再び勝つ可能性が高い。またこのレースが世界選手権の前に行われる最後のGSになるので、多くのレーサーが、ナショナルポイント(国別のポイント)獲得に動くことが予想される。


Copyright 1997 by SkiNet, a division of Times Mirror Magazines



MEN'S WORLD CUP SLALOM - Chamonix, FRA
Cafe de Colombia Alpine World Cup - Jan. 12

1. Thomas Sykora, Austria, 1:56.38
2. Thomas Stangassinger, Austria, 1:58.04
3. Martin Hansson, Sweden, 1:58.40
4. Michael von Gruenigen, Switzerland, 1:58.49
5. Ole-Kristian Furuseth, Norway, 1:58.51
6. Kiminobu Kimura, Japan, 1:58.53
7. Andrea Zinsli, Switzerland, 1:58.54
8T Tom Stiansen, Norway, 1:58.63
   Sebastien Amiez, France
10. Alois Vogl, Germany, 1:58.67
11. Matthew Grosjean, Aliso Viejo, Calif., 1:58.79
12. Siegfried Voglreiter, Austria, 1:58.87
13. Fabrizio Tescari, Italy, 1:58.91
14. Francois Simond, France, 1:58.93
15. Mario Reiter, Austria, 1:59.05
16. Finn Christian Jagge, Norway, 1:59.09
17. Pierre Violon, France, 1:59.31
18. Kevin Page, France, 1:59.43
19. Joel Chenal, France, 1:59.49
20. Mika Marila, Finland, 1:59.69
21. Matjaz Vrhovnik, Slovenia, 1:59.71
22. Rene Mekluz, Slovenia, 1:59.75
23. Andrej Miklavc, Slovenia, 1:59.76
24. Guenther Mader, Austria, 1:59.83
25. Chip Knight, New Canaan, Conn., 1:59.87
26. Kjetil Andre Aamodt, Norway, 2:00.70
     -
DNF-1: Kyle Rasmussen, Angels Camp, Calif.
     --
Combined (DH Saturday/SL Sunday)

1. Mader, 4:02.73
2. Aamodt, 4:03.91
3. Bruno Kernen, Switzerland, 4:05.98
4. Jagge, 4:06.24
5. Paul Accola, Switzerland, 4:07.58
     --
World Cup Points
Overall (17 races)

1. Von Gruenigen, 497
2. Sykora, 482
3. Hans Knauss, Austria, 468
4. Aamodt, 451
5. Kristian Ghedina, Italy, 415
6. Luc Alphand, France, 397
7. Mader, 361
8. Josef Strobl, 332
9. Steve Locher, Switzerland, 307
10. Voglreiter, 303
11. Atle Skaardal, Norway, 297
12. Stangassinger, 280
13. Werner Franz, Austria, 275
14. Christian Mayer, Austria, 256
15. Fredrik Nyberg, Sweden, 248
     -
Slalom (5 races)

1. Sykora, 480
2. Stangassinger, 280
3. Amiez, 208
4. Stiansen, 178
5. Aamodt, 152
6. Kimura, 149
7. Voglreiter, 148
8. Martin Hansson, Sweden, 128
9. Von Gruenigen, 117
10. Alberto Tomba, Italy, 112
     -

Alpine skiing-Women's World Cup super-G results

    BAD KLEINKIRCHHEIM, Austria, Jan 12 (Reuter) - Unofficial
results of a women's Alpine skiing World Cup super-giant slalom
on Sunday:
 1. Pernilla Wiberg (Sweden) 1 minute 39.98 seconds
 2. Isolde Kostner (Italy)          1:40.26
 3. Katja Seizinger (Germany)       1:40.34
 4. Hilde Gerg (Germany)            1:40.50
 5. Martina Ertl (Germany)          1:40.97
 6. Katharina Gutensohn (Germany)   1:41.07
 7. Regina Haeusl (Germany)         1:41.20
 8. Alexandra Meissnitzer (Austria) 1:41.26
 9. Heidi Zurbriggen (Switzerland)  1:41.27
 10. Catherine Borghi (Switzerland) 1:41.68

Nations Cup Points (Men/Women)

1. Austria - 5,578 (1,598/3,980)
2. Italy - 3,022 (1,498/1,524)
3. Switzerland - 2,872 (1,037/1,835)
4. France - 2,395 (1,141/1,254)
5. Germany - 2,307 (2,069/238)
     -
9. USA - 544 (226/318)

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