桜の話
平野神社の桜
源氏物語でも、紫の上がいろいろな種類の桜を愛で楽しんでいたと表現されています。
そのように平安時代、既に春は桜を愛でながら宴が催されていました。
もしかしたら平安京の人たちも平野神社にある珍しい種類の桜を愛で、花宴を楽しんでいたのかも知れません。
いつからということなく、その数も増え、江戸時代には既に桜の名所として知れ渡る程になりました。
特に「平野の夜桜」は、趣のあるぼんぼりの灯りが優しく人々を惹きつけていました。
現在は、瞬くような光で桜を照らすのが流行りの様ですが、
ここ平野神社では、桜苑やご本殿前などは昔ながらに優しい灯りの夜桜を楽しんでいただきたいと、
ご町内にある衣笠小学校の児童画を照明に使い児童画の桜も鑑賞していただいております。
毎年、4月から新4年生になる児童に描いてもらっています。

 桜の種類
 平野神社が原木の桜など珍種も多く、その種類は約50種。円山公園の枝垂桜の祖の桜も含め、
境内全域では約400本の桜があります。10月頃から咲き続ける十月桜を除くと、
3月初旬に桃桜・河津桜が開花し、中旬頃からは魁桜(サキガケ)が開花します。
(これが咲くと、いよいよ京都の花見シーズンの幕開けと言われ、彼岸頃には満開になる)、
その後は様々な桜が次々と開花、5月の連休頃まで常に満開の桜を楽しめます。
また染井吉野(ソメイヨシノ)が満開の頃は、桜で空が見えない様になり、まるで桜の天井の様で幻想的です。

寒桜系は晩秋から冬に咲き、春早咲きのもは3月中旬から、遅咲ききのもは4月下旬まで約1ケ月以上に渡って次々に咲き乱れます。

魁(サキガケ)、桃桜、染井ヨシノ、紅しだれ、平野妹背、虎の尾、寝覚、一葉、旭日(キョクジツ)、

胡蝶、衣笠 、大内山、白雲、御車返(ミクルマカエシ)、大島、芝山、白妙、麒麟、楊貴妃、

 嵐山(ランザン)、普賢象(フゲンゾウ)、おけさ、瓢箪、松月、手毬、撫子、有明、御衣黄、突羽根など。

約50品種、 それぞれ風流な名前と京の名所の趣の.ある花が楽しめます。  桜の案内図