『だれにでもわかる平野神社』@
平野神社っていつからここに在るの?
 平野神社は、もともと奈良の平城京に在った田村後宮1という皇后様の御殿の中にありました。
そして皇城2や都の災いを鎮めお守りしていました。794年に奈良から京都へ都が遷ったのと時を同じくして、
今のこの地に鎮座3しました。つまり“Since 794”桓武天皇のお引っ越しと同時に平安京に遷ったのです。
 こんな風に遷都と同時に神社ごと一緒に移ってきたのは沢山ある京都の神社の中でも平野神社だけなのですよ。
それほど宮廷と密接に関係を持っていたということなのでしょうか、 広さは150メートル四方、約8,000坪あります。
鬱蒼としたお社4の森に囲まれています。もともとはもっともっと広く、
室町時代に建立された金閣寺を含めた2キロ四方という広い範囲が平野神社の境内だったのです。
平安時代から鎌倉〜室町〜桃山〜江戸と公家社会から武家社会に移り行く歴史の流れの中、
平野神社の様子も随分と変ってしまいました。昭和になってからも西大路通を広くする為に西側が削られ、
今の大きさになりました。
江戸時代初期に再建された重要文化財の社殿5を中心に京都御所から移築した御門や社務所などがあります。
 1:後宮…皇后の御殿のことです。
 2:皇城…『皇城』は、王城という意味で、現在の御所(皇居)のことです。 
 3:鎮座…神様や威力のあるものが自ずからその地に安定することです。
『鎮』は、おもし;おさえ;しずめるという意味があり、神様が『鎮座』されるということは、
神様がここの地の災いをしずめて下さるということです。
『鎮守さま』というのはその土地の守神で、常に私たちを守って下さる神様なのです。
 4:お社…神様がいらっしゃる所。
 5:社殿…神社の御殿(神様をお祀りしている建物)のことをいいます。『比翼春日造』といって大変珍しい造りです。
平野神社の神様ってどんな神様なの?
平野神社では、四柱1の神様をお祀りしています。
それぞれの神様を総合して『平野皇大神(ひらのすめおおかみ)2』とお呼びします。それぞれの神様を紹介します。

 《今木大神3
 生きる力を与えて下さるのが、「今木(いまき)」の神様です。
 あたなのお側近くで、心身の活動力を高めて下さる神様です。

 《久度神》4
 生活に困らないよう導いて下さるのが、「久度(くど)」の神様です。
 京都では、台所の事を『お久度さん』といいますが、これは竈のことを久度ということからそう
 呼ばれています。竈では御飯を炊いたりしますから竈の神様の事を「久度神」とお呼びします。
暮しが豊かになり、家が富むよう導いて下さるのが竈の神様です。 
《古開神》
 邪気を払い除けて下さる「古開(ふるあき)」の神様です。
 今までに振りかかっていた災いや悩みを清らかにし、また新しい始まりを与えて下さる神様です。 
《比賣神》
 新しいことを生み出して下さる「比賣(ひめ)」の神様は、姫神とも呼ばれ、女のまもり神です。
安産の神様、また新規の事柄が順調に進められる様無事を見守って下さる神様です。平野神社の比賣神様は、
もともと平城京宮内に帝の皇子の無事の誕生をお守りするためおられました。平安京誕生と同時にこの地に遷られ、
今日まで人々の無事をお守りして下さっています。
 1:平野皇大神…『皇』は、神様や天皇に関する物事の名に冠し用いる語です。
『皇大神』とは神様の中でも最も位が高い事を表せられる語で日本国内で8万以上ある神社の中でも
伊勢神宮など5つの神社しかない様に、大変格式の高い神様であります。

 2:柱…神様や高貴の人を数えるのに用いられる語です。
 3:大神…神様のことを敬っていう言葉です。
 4:久度神…宮中にも『平野御竈神』がお祀りされています様に、平野神社の「久度神」は古より宮中とかかわりがありました。
 
平野神社の桜
源氏物語でも、紫の上がいろいろな種類の桜を愛で楽しんでいたと表現されています。
そのように平安時代、既に春は桜を愛でながら宴が催されていました。
もしかしたら平安京の人たちも平野神社にある珍しい種類の桜を愛で、花宴を楽しんでいたのかも知れません。
いつからということなく、遷座の後桜を植樹し、その数も増え、江戸時代には既に桜の名所として知れ渡る程になりました。
特に「平野の夜桜」は、趣のあるぼんぼりの灯りが優しく人々を惹きつけていました。
現在は、何処もかしこも瞬くような光で桜を照らすのが流行りの様ですが、
ここ平野神社では、桜苑やご本殿前などは昔ながらに優しい灯りの夜桜を楽しんでいただきたいと、
ご町内にある衣笠小学校の児童画を照明に使い児童画の桜も鑑賞していただいております。
毎年、4月から新4生になる児童に描いてもらっています。

 桜の種類
 平野神社が原木の桜など珍種も多く、その種類は約50種。円山公園の枝垂桜の祖の桜も含め、
境内全域では約400本の桜があります。10月頃から咲き続ける十月桜を除くと、
3月初旬に桃桜・河津桜が開花(0’7年は2月下旬に咲きました)、半ば頃には魁桜(サキガケ)が開花
(これが咲くと、いよいよ京都の花見シーズンの幕開けと言われ、彼岸頃には満開になる)、
その後は様々な桜が次々と開花、5月の連休頃まで常に満開の桜を楽しめます。
また染井吉野(ソメイヨシノ)が満開の頃は、桜で空が見えない様になり、まるで桜の天井の様で幻想的です。
「祓へ給え」と桜のお守
祓え給え
 このお守は、日常生活の中で気になることがあったり、嫌なことがあった時、また気分一新させたいときなどに、
神社でお払いを受ける様に、ご自身でお払いをするお守です。
神社では神主さんに「祓へ給え、清め給え、守り給え、幸へ給え」と祝詞をあげてもらう様に、
自分で気持ちを込めて言いな がらぬさ(お守に下がっている房)で「平野皇大神」に身を祓っていただくお守です。

合櫻
 このお守りは、あなただけのお守りです。御神紋の櫻の花の裏側にあなたの願いをひとつだけ書いて花を合わせます。
財布や定期入れの中に入れたりして、常に持ち歩いて下さい。
願いごとは恋愛・健康・学業・就職・家内安全・習い事上達・災難避けなどさまざまです。
平野神社の神様は、生きる力を与えてくれる神様(今木神)、生活に困らない竈の神様(久度神)、
邪気を払い除けてくれる神様(古開神)、生み出す神様(姫神)の四柱の神様をお祀りしています。
お守りを持つことによりあなたの心にも神様が宿られ、力になって下さいます。願いがかなうよう、
糊などで綺麗に合わさるようにしてひとつの花にします。またお守の中心を擦ると桜の香がほのかにします。

妹背桜守り
 平野神社は、古くから桜の名所と知られており、その桜の数は400本にもなります。また50種程の珍品種銘木があります。
その中でも、『妹背桜』は平野神社が原木地で、ほかの所に植栽される時には 『平野妹背桜』と称されます。
妹背とは、夫婦・仲の良い男女・男女の兄妹のことで、『妹背桜』は実を結ぶとき花柄の先に可愛い2つの実をつけることに由来します。
この『妹背さくら守』は、平野神社の神様に皆様の幸せと良縁が授かるよう祈願されています。

 安産のお守り
 平野神社でお祀りしている神様には、新しいことを生み出して下さる比賣神様がいらっしゃいます。
比賣神は姫神とも呼ばれ、女のまもり神です。無事の出産を祈願したお守です。

 みちまもり
 平野神社の神様は、自分が生きて行く力や方向を見守って下さる神様です。
目的地へ無事に着くようまた目標に無事到達できる様に見守っていただくお守です。

 桜鈴守
 鈴は振ることにより神様をお呼びし、神様と自分が一体となるといわれています。
平野神社は桜の名 所でありますから、満開の桜の鈴守を授与しています。
あなたが平野の大神様を必要とするとき、この桜の鈴を振ることによって神様がお側に来てあなたに力を与えて下さいます。

桜咲く絵馬(御神紋)    
 “桜咲く”とは昔から吉報の知らせであります。平野神社のご神紋の桜は、桜が満開になった様子を表しています。
この目出たいご神紋をそのまま心願成就の絵馬にしました。あなたにも吉報が届きます様に…

 桜絵馬
 京都の老舗の中でも有名な宮脇賣扇庵謹製です。飾り絵馬としてお家に飾りながら、日々ご心願を祈願して下さい。

 干支桜短冊絵馬
 平野神社では毎年数を限定してこの短冊絵馬を授与しています。毎年の干支と桜を1枚ずつ手描きしたものです。
今年(平成19年)は、猪と一葉桜が描かれています。お部屋に短冊や絵画をかける様にしてお使い下さい。

 桜の一筆箋
 写真家の水野克比古さんが撮影された平野神社の
『魁桜』『虎の尾桜・突羽根桜・平野妹背桜・御衣 黄桜』『御本殿と紅枝垂桜』の3種類がございます。

 桜の絵葉書
 写真家の水野克比古さんが撮影された絵葉書です。

 平野の桜絵葉書セット
 平野神社の桜の珍種の中から
「魁・御衣黄・松月・手弱女・平野妹背・虎の尾・胡蝶・寝覚」の8種を各々1枚ずつセットにしたものです。

授与品について
開運桜
 平野神社は、古くから桜の名所として知られております。
『開運桜』は桜の塩漬けを湯に浮かべ楽しむものです。さくら湯に用いられるのは、
200種類以上ともいわれる桜の中でも香が強く色鮮やかな八重桜の花や蕾みに限られ、
摘み取ったばかりの花びらをひとつひとつ丁寧に塩漬けすることによって、花の香が閉じ込められ、生の花よりも風味が増します。
桜の花びらや葉を塩漬けにすると独特の芳香が生まれますが、それはクマリンという成分によるものです。
クマリンは、二日酔いにも効果があるといわれ、咳止めや解毒作用など様々な薬効があります。
爛漫の桜を想像しながら自分の手の内に満開の桜を一人占めにできる風流な桜の愛で方のひとつでもあります。
また、山桜の樹皮を乾燥させた桜皮は生薬としてよく知られている様に、古来より桜は、広く人々の暮らしに根ざしたものといえます。
平野神社の神様に皆様の健康を祈願し授与しております。

平野桜露
 甘さをおさえた松露を花見だんご風にし『平野桜露』と命名し授与しています。
三色団子をお砂糖でコーティングした大変デリケートな御菓子ですので優しく取り扱って下さい。

 山桜のはちみつ 
 はちみつは、1万年以上前から人類に親しまれている最古の甘味料であり「不老長生」の薬として珍重されてきました。
現代でも天然の滋養保健食として高い評価をえています。
また桜は日本古来の花の代表であり生命の息吹の象徴として親しまれてきました。
平野神社の神様は生命の根源の神様をお祀りしております。不老長生をご祈願しております。

 恵桜
 桜の名所でありますことから、平野神社にお参りになられた方々に、ご希望で桜湯をお出ししております。
これは、八重桜を塩漬にしたものでございますが、桜の花の色を変わらなくする為、かなり多くの塩が使われており、
皆様にお出しした後には、沢山の塩が残ってしまいます。平野の御神様のお恵みを受けた開運桜でございます。
最後まで無駄のないよう使い切るよう『恵桜』としてお分けしております。この桜色は桜そのもので染まった色です。
平野神社の神様は、生きる力を与えてくれる神様(今木神)、生活に困らない竈の神様(久度神)、
邪気を払い除けてくれる神様(古開神)、生み 出す神様(姫神)の四柱の神様をお祀りしています。
考えてみれば、桜の中に宿られる神様も、今木神・久度神・古開神・姫神すべていらっしゃいます。
私たちの生活の中で常に一番お側にいて下さ るこの平野神社の神様の恵みを日頃より感謝しながら過ごしたいものです。
開運桜とともに、お料理に「ハーブソルト」としてお使い下さい。
ほんのりと桜の香と桜の花びらの色が美しくお料理に春の彩りが加わります。

 桜の浮き蝋燭
 古来、神様をお迎えする時などあかりを灯したりいたします。これは、あかりを灯すことにより邪気を払うためでもあります。
平野神社は、邪気を払い除け、生きる力を与えてくれる神様をお祀りしています。
ひとつひとつ皆様の災い除けを祈願し授与しております。また平野神社は、すでに江戸時代から夜桜の名所と知られています。
お花見の宴の余韻はいつまでも心にとどめておきたいものです。桜の天井を見上げながらの宴は時間に限りがございます。
ほんのり桜の香る蝋燭の灯りで幻想的なひとときを御家庭でもお楽しみください。

 桜のお香
 香は、正倉院の御物の中に香木があるように、古くは大変珍重されていました。
奈良時代になると香を衣にたきしめたり香を愛でたり、時代が進むにつれ生活の中で身近なものになってきました。
香には、神経をリラックスさせる力がございます。また平野の桜の余韻をご家庭でも楽しんでいただくため、
神様に皆様の平安をご祈願しております。

 桜の入浴剤
 古来より私たち日本人は、心身を癒すために湯浴をしてまいりました。
また、新鮮な気持ちで新たに物事をやり直す時、『禊(みぞぎ)をる』とも言います。
平野神社の、「古開」の神様は、今までに振りかかっていた災いや悩みを清らかにし、また新しい始まりを与えて下さいます。
皆様の心身の平安をご祈願した入浴剤です。

桐箱
 平野神社は奈良から京都へ都が遷ったと同時にこの地に鎮座しました。
源氏物語では、紫の上がいろいろな種類の桜を愛で楽しんでいたとあります。
もしかしたら平安京の人たちも平野神社にある珍しい種類の桜を愛で、花宴を楽しんでいたのかも知れません。
大切なものを桐箱に納めることも古くからおこなわれてきました。
平野神社の桜をモチーフに桐箱に桜を描いていただきました。ひとつひとつ手描きの為、同じ模様はございません。
各々が個性を持っています。平安京の雅を今風に、あなたの大切なものをお納め下さい。

桜のブローチ
 平野神社は桜の名所として知られていますが、その種類も大変多く、ここ平野神社が原木というものも数多くあり、
その名前はまことに趣のあるものです。各々の桜の特徴やイメージから名前にふさわしいブローチにしてみました。
平野神社の桜ということで特別に作っていただいております。桜の時 期の御参拝の記念に、特に印象の残った桜をお手元に…
桜おるげーる
 “おるげーる”とはオランダ語でオルゴールの事です。今から400年くらい前の安土・桃山時代に日本に伝わったものですが、
オランダ語の「Orgel」が時が経つうちに音が変化しオルゴールと呼ばれるようになりました。
つまりオルゴールは日本語だったのです。 平野神社は古より桜の名所として知られております。
このオルゴールは、平野神社の大神様に皆様の平安を祈祷し授与しております。
日本古謡の“さくらさくら”の調べに御神紋をあしらったもので、壁掛けとしてもお使いいただけます。
平野神社の桜の余韻をご家庭でもお楽しみ下さい。