南阿蘇休暇村「野草園」の花々・・・・「はなしのぶ」など

今日6月21日は夏至。熊本地方の梅雨は、入梅の時に幾らか降雨があったものの以後はさっぱり雨が無い。一方、沖縄では今日早くも梅雨明けとなった。折角の晴天なので、高森町の南阿蘇休暇村の野草園へ「はなしのぶ」を見に出かけた。
「はなしのぶ」は太古九州が大陸と陸続きであったときに朝鮮半島経由で阿蘇に伝わってきたといわれる草花で、花の直径は1.5センチも無いくらいの薄紫の可憐な花であり、平成7年に政令第18号により絶滅危惧種に指定されている。
純粋種が亜種との自然交配によって減少しつつあるということのほかに、人為的な減少が大きいということも云われている。毎年、ここ高森町では「はなしのぶコンサート」が開催されているが、数年前、コンサートがはなしのぶの原生地で開催されたあと、原生地の「はなしのぶ」はあっという間になくなってしまったそうである。今年も6月23日の日曜日に開かれる予定だが、そのときの反省もあって、場所は以後、休暇村の野草園内の広場とされたという係りの方の話であった。

「はなしのぶ」のほかにも、同園内では阿蘇のさまざまな草花が大事に育てられていた。熊本県とは云っても、東縁は日本神話の故郷とも言える宮崎県の高千穂町と境を接する高森町は阿蘇五岳の東端に位置する根子岳の東南麓にあり、周囲に迫る山稜は、阿蘇の一角とはいえ根子岳周辺の地形に特有の厳しい様相を見せる。(6月21日)

Hana-Shinobu
はなしのぶ


ツクシマツモト

Aso-Nokogiriso
アソノコギリソウ

Nekodake peak of Mt.Aso
高森側より望む根子岳
(阿蘇五岳の一つ)


June 21,2002