清平調詞そのA---李白

744年牡丹の花盛んな沈香亭。二日酔いの李白は、皇帝に呼ばれて来亭した時、皇帝の信任厚い宦官の高力士に非礼にも
足を突出して靴を脱がせると言うことがあったそうです。
それに端を発したのかこの詩で、漢の成帝(BC53〜7)の皇后である美女:趙飛燕を
楊貴妃の美しさの引合いに出したことが長安の都追放の原因になったとのこと。
美しい趙飛燕とは言え、身分の低い出身の漢帝国を傾国へと導いた者と一緒にするとは何事かと言うことでしょう。
楊貴妃は、一枝の濃艶な牡丹の花が芳香を露に凝結させたような美しさである。楚の襄王に雲となり雨となって現れることを
契った巫山の女神でさえまぼろしであり、夢から覚めると空しく断腸の思いを残すのみである。現実であった美人揃いの
成帝の漢宮に誰か楊貴妃のような美人が居ただろうかと尋ねてみたいものだ。せいぜい、お化粧したての飛燕の姿があるくらいのものだろう。


中国語ピンイン読みをお聞きください。
関西吟詩文化協会のホームページにリンク
松尾佳恵さんの模範吟詠が中国の漢詩の中にあります。