"FUZZ JAZZ" Session featuring Big Horns Bee

12月27、28日と2日間3公演行われたライブのレポート

むっちゃくっちゃ楽しかったぜぃ!!


 開場1時間オシ、開演40分オシの27日、暴動が起きそうな瞬間もあったとかなかったとか。
 そんなことはともかく「まだかなー、まだかなー」の観客の視線の前に現れたのはロン毛にサングラス、黒の皮ジャンに皮パンと キメまくった男。フラリと登場するやDJブースに。テリー佐土井だ。
 ライトがつかないまま聞こえ始めるアラビア音楽のような調べ。銅鑼が鳴りお経のような女性の声も聞こえる。やがてつま弾く 弦の音が入りタンバリンが入り次第にリズミカルになっていく。
 「おまたせしました。FUZZ JAZZセッションの始まりです。まずはFUZZ JAZZカルテットの登場、FUZZ JAZZカルテ〜ット!」紹介と 共にベース(沢田浩史)、キーボード(高橋カズキ)、ドラム(成田昭彦)、ギター(近田潔人)が登場。即『ELECTRIC SOULMAN』が 始まる。早いテンポに心臓もどきどき(沢田さん、ベースがウッドベースみたいな縦型だ)。まずはキーボード(というよりハモンド オルガン?)がメロディを演奏。
 ひとくさりやっていよいよ我らがBIG HORNS BEEの登場!!
 ポジションにつくやいなや5人ユニゾンでスイング。一気にゆったりとした4ビートに。うーんやってくれるじゃないの。 と思ったらまた元のテンポに・・・くぅ〜かっこいい。やられたって感じ。ちなみにこの曲はGOLDEN KIDSのホームページのアタマで 一部流れます。めちゃめちゃカッコイイっす。行けなかった人はココで聴いてネ。

 この日の服装、5人ともスーツでネクタイが黒地に白の水玉。金ちゃんはテンガロンハットに黒の4つ釦スーツ、シャツは浅黄色。 オリタさんは赤のダブルのブレザーに赤のシャツ、頭はおとなしく茶髪系。わかばさんも黒のスーツに赤シャツ、グレー系のベレー姿、 片手にビールの小瓶(初日)。小林さんも黒の3つ釦スーツにシャツは赤、髪はいつもの金髪だけどあれ?髭を生やしてる。 下神さんは赤のダブルブレザーに赤のシャツ、黒のハットがよく似合う、といったいでたち。
 ドシャメシャ、と曲が終わっても勢いは止まらない。そのまま『SHAKE AND DANCE』へ。バスドラムがドダダダ、ドダダってリズムを 刻んでちょっとアフリカチック(?!)。金ちゃんとオリタさんがテーマを演奏、と、金ちゃんがサックスをはずした!
 きゃあ、金ちゃんがうたってるぅ。(ほとんど)初めて聴いたけど、結構いい声なのね、渋いわ。特に終わりの方の「グラスには 水を花瓶には花を人には愛を。グラスには愛を花瓶には水を人には花を」ってリフレインするところがあるんだけど、これがエッチ っぽくていいんだぁ。
 はぁん、え〜わぁ、などと思ってるうちに次の曲『I'D BETTER NOT』へ。一転してスローなリズムにのせてまずはメンバー紹介。 ぐるーっと紹介して、「・・・とオレ(金子)」に大うけ。続いてのMCで「みなさんどんどん盛り上がってくださいね。このテンポ で(笑)。(帽子をとって首をがんがん振る)このくらいね(ウケ)。(ひつこいようだけど超スローなんだってば)

 『ジャーG』ではわかばさんがアルトサックスに持ち替え。5人全員脚でリズムをとってるのが揃っててなんかおかしい。 そそ、わかばさんのサックスソロがかっこよかったぁ。
 曲が終わると金子さんを除く4人がお休みらしくステージからハケる。『赤いスパイ』はオルガンとギター、ベース、ドラム、 それとサックスの編成。金子さん、オルガンにタンバリン、サックスと大活躍。近田さんのギターもギュンギュンいっちゃってる。 (2日目は2ステージということでこの曲はやらなかった気がする)
 さてようやくMCへ。「今回はFUZZ JAZZというコンセプトでやってまして、新曲ばっかりで曲名も言わなきゃBHBの曲もほとんど やらない(客:えー!)。でもついてきてくれるとうれしいなと思います」とかいいながらソプラノサックスのキャップをもって、 ウロウロ。どうも置き場に困っているらしい。客のつっこみに「緊張してんだよ!」って(初日)。
 休んでいたみんなも戻ってきて『IN FLYGHT』へ。下神さんのダバダバコーラスが入るんだけど直立不動で歌ってる姿が、 なぜかおかしくて(ひくひく)。小林さんのミュートトランペットとわかばさんのトロンボーンのマーチも楽しかった。
 『OPEN MIND』はミディアムテンポの曲。織田さんがフルートに持ち替え。ここでも金ちゃんがボーカルをとる。歌詞が英語なんで、 よくわかんないんだけどラブソングかな。織田さんのソロがきれい。(この曲も2日目にはなかったような・・・)
 金子さん、下手端のピアノの前に。「とまどっている方もいらっしょるようですが、かまわずいきます(笑)」
 こっから仕込みしゃべり「みなさんはプレッシャーを感じたことがありますか?(客:笑い←だってすっごく緊張してるのが伝わって くるんだもん、笑っちゃうよね) たとえば結婚式のスピーチを頼まれたりとか、初めての演奏会でトランペットソロがあったりとか、 BHBのライブ見に来て踊りたいのに踊れないとか。あ、全然関係ないこと言っちゃったな・・・プレッシャーというのは、とにかく どうにか繕わなければいけない状況ですね。この状況にわざと身を置こうという、『プレッシャーフェチ』(笑)とでもいうような ですね、そういう人が好きですね。そういう人は夢を持っている人、夢追い人ですよ、云々」
 こうやってプレッシャーを感じつつしゃべる金ちゃんに関係なくステージ上で休んでいるメンツは勝手にやっていた。わかばさんが 手まねで脇にいる店の人にビールを頼んでいたのだ(初日)。それが下神、小林と手渡しされわかばさんの手まで。気づいた客の密や かな笑い声に気づいたかどうか、金ちゃんのしゃべりは続く。
 「・・・男の中の男ですよ。そういえば男の中の男って死語だよね。男の中の男っていないんじゃないかな。だってオレ『男の中の 男』っていう男の人にあったこともなければ『男の中の男』という男の人が友達だって男の人にあったこともないもん(トチりつつ) ・・・年とると理屈っぽくなりますね。」
 で、次は『BIG PRESSURED MAN』。これも金ちゃんの弾き語り。合いの手にはいる「パラッ、パラ」ってラッパがお約束だけど好き。 途中いきなり3拍子になっちゃったりしてなかなかすりリンゴ、もといスリリング。シモちゃんの中途半端に上がり下がりするソロも お約束だけどやっぱりすき。って思ってたらいきなり終わった。呆然のあまり拍手がない。「あれ?終わり?」って感じ。その唐突さ 加減スリリングな1曲でした。

 続いて『ダバダダ』はどっかで聞いたようなメロディを、織田さんがバリトンサックスで吹くんだけど、その合いの手が 「ダバダダ」。河合、小林、下神の3人が楽しそうに歌ってます。2フレーズ目にはお客さんの口も動いていてみんなで「ダバダダ」。
 引き続きピアノの前の金ちゃん。「みなさんトルコというなにをイメージしますか?(客:トルコ風呂)・・・言い方を間違った ようです。みなさん、トルコについてイメージしてみてください。古来日本はオスマントルコと友好関係にあったと言われています (ほんとーか?)。カッパドキアというところには大きなこういうやつ(手で示す)が放置されており日夜女性の顔を赤らめさせて いるということでございます。さて今日のクラシックの時間はトルコからのお客様。初めてバイオリンを手にした日から『これでメシ を喰う(強調)』と勘違いなさいまして、国立第四小学校、国立第二中学校、日大明星高校、東洋大学グルービーサウンドオーケストラ とクラシックの王道を歩いてこられましたクラシック界のプリンセス、ミス・バイオリンダをご紹介しましょう。」
 で、紹介されたのがおっきなからだにちっちゃいバイオリンを持ったミス・バイオリンダ。でもなんかシモちゃんに似てない?  気のせい? 『彼女』はやおら弓を振り上げると「ギ、キィ〜 ←黒板を爪でひっかくような音(ぐわぉ助けてぇ、身をよじる観客)」
 これをきっかけにドシャメシャのロックへ。「さんでぃバイオリンダちゅーずでぃバイオリンダうぇんずでぃバイオリンダ、WHOO!  さーずでぃバイオリンダ、ふらいでぃバイオリンダ、さたでぃバイオリンダ、バイオリンダ、バイオリンダ」金ちゃんが立ち上がって ガナっている! 力んでいる、コワレている。一方ではぐちゃぐちゃにヒキまくるミス・バイオリンダ(シモちゃん)。客の目がテン になっちゃってる。
 数回のブレイクの後、すかさず割って入った織田さん、何事もなかったかのように「ダバダダ」へ。旋律が織田さんからシモちゃん のマウスピース(マウスピースだけでメロディを吹いてる)に移動し、さっきの騒ぎはなんだったの?の展開。「ダッダバ、ダバッダ」 で終了・・・?
 ピアノからステージに戻った金子さん、ギターの近田さんと二人並ぶといきなり始まる『トルコ行進曲』。あのすっげぇ速いピアノ 曲をサックスとギターでコピーするんだからえらい。でも、でもでも近田さんの様子が・・・32連符がつづくフレーズでつっかかった!  おおっとついていけない、がんばれ近田くん!・・・結局彼はこのフレーズは全然弾けませんでした(初日、でも二日目は2ステージ とも弾ききったよ、すごくかっこよかった)。後半ダ・カーポでアタマに戻るとテンポはさらにヒートアップ。どとーのエンディング とともにわきおこる拍手!!
 またまた「ダバダダ」の登場。どうもダバダダでつないでるようだ。お客さんもすっかり飲み込んだのかあちこちからダバダダ コーラスが聞こえる。

 「みなさん、こんばんわ」(客:こんばんわぁ)「こんばんわ」(こんばんわぁ)「オリタノボッタです。」と織田さんのMCコーナーへ。 実はこのMCコーナー、続き物になってたらしく初日はMCの話。鈴木雅之のMCでのキメぜりふ「イェー」の話から金ちゃんの前の MCのまね「(力んで)さぁ!今日は!」(大うけ)(←このとき金ちゃんは耳を塞いでました)。更に遠方から来たお客さんの話、 今回のライブの参加回数で手をあげさせたりと何気なく続き、自分の髪の色(クリスマスカラーで3色にした)あたりで、ピアノが 「バーン!」『何度言ったらわかるんだ!(金子)』
 2日目1ステージのMCは昨日の続き。鈴木雅之のMCをマネしながら始まり「今年は結婚することもなく、彼女のできることも なく(笑)・・・今年は新しい現場とかいって初めての人とかいるじゃん(←本当にこう言った)。初めてで譜面ぱっと並べてたり するときに看板の人が来たとき、これは緊張しますね。わぁ来ちゃったよーみたいな。「あ、どーも」とか言って・・・「バーン!」 『普通の話をするな!(金子)』(場内大爆笑)
 2ステージ目はさすがに疲れてるのかなかなか言葉が出てこない。必死になって考えながら「今年理不尽だなと思ったのは石橋貴明 と鈴木保奈美のカップルね・・・それから眠れる森の最終回、キムタクと中山美穂が結ばれることになったとき『おまえら兄弟やろ!』 って手の甲で画面叩いて、ツッコんだ人が相当いたはずですよね。それから『なんでそこで死ぬかなー』ってあれも納得できません よね・・・(苦)みなさんはプレッシャーというものを感じたことがありますか(ちょびっと笑)・・・そうそう、理不尽と言えば 林真須美が着ていたってことで有名になったミキハウスね。あれもかわいそうだよね」・・・そろそろネタも尽きてきたらしいが、 一向にキッカケが来ない。思わず客席から『がんばって!』の声が。なんだかんだお茶を濁してる間に「バーン!」 『なんでそうなんだ!』
 これがきっかけで、またまたまた「ダバダダ」へ。「ダッダバダバッダ。ダバダ(by 河合)」で10分以上続いた曲がようやく終了。 ちなみに最終ステージではわかばさん「ダバダ」の代わりに客席を指さして『あなた!』で大うけをとりました。わかばさんとっても、 うれしそうな顔でニコニコ。
 さぁ、ここでBHBお馴染みの曲『BLOWZ JOB』へ。大盛り上がりの場内。立てないのがくやしい。最終ステージはここでも、 ハプニング。佐土井さんが最後のレジスターの音を入れるタイミングをはずしてしまった! 照れくさそうに舌をぺろって出した 佐土井さん、なんかかわいい。

 ステージは暗転してなぜか流れてくるのは「白い恋人たち」のメロディ。金子さんが「ココでゲストを紹介しましょう。ミナコ」 (ミナコって言うときちょっとトーンが下がるのがクスって感じ。だってゲストの紹介って、ふつう盛り上げて「ミナコォ!」とか 言うでしょ? なんか照れくさいのかな?とか思っちゃいました。)
 登場するなり『SPIRAL WALZ』へ。なんか阿川泰子さんとかが歌いそうなナンバー。ちょっとオトナのワルツでした。衣装も「ワォ、 ナイスバディ」って感じの黒の刺繍&スパンコールのミニドレス。髪もアップにしててミナコさん、とってもきれい。
 次の曲は『BABY LOVE』。アタマの「baby baby baby love a pretty full kiss. I. want. you」(こう聞こえた、違ったらごめん) のウィスパー系ちょっと甘え声がかわいい。それにそれに、1番と2番の間の間奏部分がまたよい。本人曰く「ちょっと前のイタリア 映画みたいにおしゃれな感じでミュージカル仕立てになっている」ということで、ぐっとスローになったところの振りがセクシーで素敵。 「ミナコちゃん、色っぽぉい!」って感じですか?!(曲自体も、大時代がかったビッグバンドジャズって感じで、1940年代の ミュージカル映画のよう)
 3曲目は「以前から歌ってみたかった曲」ということで『昔私が愛した人』。ボサノバっぽいリズムに、ミナコさんのふわっとした 歌声がおしゃれ。シュークで力いっぱい踊ってたミナコさんもかっこいいけどこういうミナコさんも素敵。(ちなみに2日目は、 『BABY LOVE』と『昔私が愛した人』の曲順が入れ替わってました。)
 曲が終わると「ミナコでしたぁー」ってとっととハケるミナコさん。あれーって思うヒマもなく『DJ'S TIME!』。佐土井さん、 かっこいい。ひさびさのスクラッチも聴けてウハウハ。最終ステージでは「エアロスミスのファンが多いってことで」特別サービスも アリ。

 さてさてライブもそろそろ終盤だ。このまま帰すわけがない!と思ったら『DEAD OR ALIVE』だ! こりゃもう、盛り上がるっきゃ ない! 息もつかせず次は『SUPER TEA』とくらぁ。「みんなうっきうっきぃ。いつもわっくわっくぅ」な気分になっちゃうわ。
 さてさて再度登場のミナコさん。今度はピンクのニットのミニワンピ。同じくニットの帽子にポシェットという超かわいいカッコ。 歌うはその名も『YEAR! YEAR!』。でもなんだかイントロがうるさくて音がとれないのかキーボードに音もらってた。そしたら1番の 初めのフレーズ、金ちゃんが隣でメロディを吹いてあげてるではないですか! (もしかしてそういうアレンジだったのかもしんない けど)なんだかカンドーしてしまったわワタシ。
 もうノリノリ(死語)のこの曲、ミナコさんのコール&レスポンスもキマってる。お客は「立ちたくて立ちたくて」の心境だけど、 テーブルひっくり返すかもしんないしなー、でも上半身が揺れている。全体が波打ってる。
 最後の曲は・・・あ、これ最初にやった曲だ!ということで『ELCTRIC SOULMAN (ending version)』・・・いいなぁ、かっこいいなぁ 、もっとやってほしいなぁ・・・
 曲が終わってステージが空になっても鳴りやまない手拍子。お客の「もっとききたぁい」気分をなだめるため再度登場のメンバー。 「アンコール用意してないんですよ。だから、今回のコンセプトを一番表した曲ってことで。」と『SHAKE AND DANCE』を、もう1度 やってくれました。金子さんの歌声を2度も聴けるなんて幸せ。本当にカッコよくて、ちょっとカッコ悪いこともして、決めるとこ キメてくれて、遊んでて、ウケるとうれしそうで、キマるとさらにうれしそうで、メチャクチャうまいBHB、これからも、ついて いきます!



 最後に思いっきり蛇足。2日目1ステージのとき石井竜也氏とマチコちゃんがきていた模様(マチコちゃんのみ確認)。 『BIG PRESSURED MAN』のMCで「(プレッシャーを感じるのは)親戚とか、昔のバンド仲間がライブを見に来ている、とか」と笑いを とってましたが、本当だったんですね。


元のページに戻る

最初のページに戻る