DRAGASIAライブレポート番外編-6月30日-
ライブレポとは謳っていますが、思い入れが入りすぎてめいっぱい感想文です。
【オープニングの感動】
例によって緞帳が半分だけ開くとそこに白いドレスの女性が座っています。でも今日はスペシャルバージョン、いつものハルミさんではなく胡弓奏者のチェン・ミンさんです。
彼女が弾き始めた瞬間、辺りの空気が一変してしまいました。それまでざわざわしていた会場が水を打ったようにしーんとなって。彼女の奏でる胡弓の音はそれほどまでに聴く者の心をつかんだのでしょう。哀調を帯びながらもどこか凛とした胡弓の音は今も耳に残っています。
旋律がソプラノサックスに移ってからも胡弓の奏でる対旋律の響く高音に心が逆なでされて。決して嫌な感じではなく心がざわざわ揺すぶられる感じ、初めて味わった感動でした。
【さくら】
直前までの"プルルンじーさん"の影響もなんのその。いったん暗転したステージがぽーっとピンク色に染まります。そして中央の扉からはサリー風の衣装に身を包んだミナコさんが登場。インカム型のマイクをつけている。
そのまますーっと前へ出てひざまづいた形から踊りだします。体の動きこそさほど大きくないものの、その手の表情が実に雄弁で、散りゆく桜の花びらであったり、さえずる小鳥のはばたきであったり、歌い手の心情であったり。
ゆったりした旋律、ミナコさんのファルセットボイス、手首がくるくると別の生き物のように動いて表情を作り出す…。ほの暗いピンクのライトのなか踊るミナコさんの姿は目に焼き付いて離れません。曲の後半、淡いスポットライトの中はらはらと散ってゆく花びらがなんとももの哀しく、気づいたら涙が一滴頬をつたっていました。
あのときはミナコさんしか見えていなかったなぁ。やっぱり才能あふれるダンサーなんだ。
【白竜の前触れが彼だとは】
オープニングと同じ胡弓のテーマが流れ上手奥から女性が淡い光を発する玉(ぎょく)を持って歩いてくる。階(きざはし)を降り正面へ。捧げ持つその玉の奥から大きなシルエット現れる。
あれは…ジェームス小野田! 中国の武人の衣装、腰には大きな青龍刀、頭には左右につばが張り出し房が下がっている。手を大きく広げたそのシルエットは神々しいまでに輝き見る者を圧倒する…。声にならない歓声が場内を支配していた。
圧倒的な存在感に息を詰めて見つめる。その姿が奥へと消えるまでまばたきすらしなかった気がする。
そして白竜の登場、今まで見た中で一番恐ろしいものに見えた。
【そして…】
エンジェル・ショウタイムで"手紙"を熱唱したビューティが退場すると同時にこれまでなら最後まで出ていたはずの白竜(たかし君)までもがするすると退場。ということは彼はあそこから?
そしてプレミアム・ショウタイムがいつものとおり…じゃなくて今日はシュークがいる!
「ダンサー、コータロー&マリーザ! シュークリームシュ!」(きゃあ!)
ミナコさんは白っぽい膝丈のチャイナドレスにパンツをあわせ、マリちゃんはいつもの白のロングチャイナです。そしてあの方は…まだ出てきません。んもう、じらさないでぇ。
いつもどおりの米米メドレー、【KOME KOME WAR】〜【I CAN BE】〜【浪漫飛行】〜【君がいるだけで】〜【FUNK FUJIYAMA】〜【STYLISH WOMAN】と続きます。
後半ミナコさんが踊りながらもしきりと右の脇の辺りを気にしているのが気になってしまって。どうやら脇のホックがはずれたらしい。ずーっと気にしているのがミナコさんらしいな、なんて思いながら踊って…でも気もそぞろ、だってあの方はいつ出ていらっしゃるのやら。
そして。「Soul brother No.1. James Ono〜da〜!」
いやぁ!昔と一緒のJ.Oコール! 予想通り上手階段上に登場なさったジェームスさんは歩きながら【かっちょいい!】を熱唱。下では一列になったダンサー&石井があの踊りを踊ってる、しかもコーラス付き! ワンコーラスと短いながらも目一杯踊らせていただきました。
中央踊り場にたどりついたJ.O、「【美熱少年〜ん!】」コールで「ハッ!…ビビッビビッビビッビビッ」体が自然に反応してシコを踏んでるぅ。途中の♪オゥオゥオゥもしっかり腕を突き上げて。わーんうれしいよぉ。
とどめは「【あ、あぶな〜(声ひっくり返り)い!】」
♪チャ、チャ〜ン、チャ、チャ〜ン、考えるより早く右足が空を蹴り跳ねながら回っていた…。むろんステージ上も一緒、マリちゃんの肘が上下、ミナコちゃんの脚がクロス、石井くんの合いの手。もう二度と踊れないと思っていただけに胸がいっぱい。でも満喫するぞぉ〜、踊りきるぞぉ〜。
「オーヤン(石井)」「フィフィ(小野田)」「せーの!」でエンディング。もうドロッドロ。
そして【ENCORE】【SHOW ME】へと。ここでは胡弓のチェン・ミンさんもタンバリンを持ってダンサーとして参加。スタイルがよくてほんときれい、ちょっと自信なさげにコータローくんを見ながら踊っていました。
ステージが明るくなり石井の「ジェームス小野田ぁ!」で1歩前に出た小野田、「わたくしがジェームス小野田でアール」と体で"R"を表現。それを見て「昔より芸達者になりましたね」とは石井くんのコメント。
再び小野田のカールスモーキー石井ならぬ「石井竜也ぁ!」コールでちょっとぎこちなくおじぎをする石井。ここのところで『やっぱ米米は終わっちゃったんだ』と実感。3年の月日はやっぱり人を変えていくのね。
ここで全員退場の予定が、レポでも書いたとおり石井一人残ってタイミングを計っている。「ジェームス小野田さんにももう一度出てきてもらって苦手な踊りを踊ってもらいましょう!」と再びゴルシル。これが最後と踊り狂ってしまったので肝心な記憶が抜け落ちてしまいました。でも、中央奥で体を揺らしている小野田さんの表情がすごくやわらかくてそれだけで幸せな気持ちになりました。
最後の最後、メンバーもはけて誰もいなくなったステージ。でもどうしてもどーしてももう一度見たい、聞きたい。拍手はやみません。そしたら…石井さんと小野田さんが手をつないで出てきてくれました!(感涙)
「静かに」のポーズの後、小野田さんを促すしぐさ。そして小野田さんの生「サンキュー」が聞こえたのでした。(うわーん)
二人並んで緞帳が降りるまでお辞儀を続けてくれた、あれで胸がいっぱいになりました。
お米は終わってしまったけれど、オノちゃんと石井くんの関係は続くのね。「(ゲストに)出てよ」に「いいよ」とこだわりなく受け入れる小野田さん、1回こっきり(結局大阪ラストを入れて2回だったけど)のゲスト出演のために衣装まで作ってしまう石井さん、いつか機会があればまた2人の並んだ姿をステージで見せてください。今夜のことは一生忘れません。
やっと帰れるね