PIA ONE NIGHT SPECIAL LIVE -AMMO-NIGHT 2001-ライブレポート

PART 3


【長ぁいMC(笑)】

 再び登場のビューチーは黒ベルベットのモーニングのような上着にお着替えされています。ここでも当然のごとくMCに突入。

「今夜のライブは1回だけというわけでね(客:大阪にも来てぇ)、大阪でもやりたかったんですが(客:やってぇ)行きません。その代わりアートヌードというのをやりますね。12月からフラワーアレンジメントの先生と一緒に。お花というのは深いですね。どこが深いのかわかりませんが(客:笑い)、華道というのは深いです。『まぁ石井さんステキですね(しなをつくる)』ってお花の先生とコラボレートして、男の人なんですけどね。想像するとちびっちゃうぐらいいいんですよ。」

「想像力を刺激されると言えば波照間の殺人事件ね。島でおきた殺人事件と言うところが想像力を刺激されますけど、アメリカからみたらば、日本だって島国じゃないですか。それなのにこんな経済力とかあって、あの国はどうなっているんだろうって、アメリカなんかから見たら思うんじゃないですかね。」

「それにしても波照間の殺人事件はなんか推理小説を読んでいるみたいで、横溝正史シリーズみたいじゃないですかね。それにしても本当に女性はたいへんですね。ファッションとかでもこうなってこんなん(ミニスカート)だとやばいから、そういうんじゃなくて、モンペとか着ないとだめじゃないですかね。」

「本当に女性は一人旅もできないですよね。足を洗っているだけでムラムラしちゃったっていうんですから、足も洗えない。臭い足でいなければいけないという、そういう足の臭い人たちが集まっているという(客:え〜)、いやいや、そういうことはないんですけれども。」

「こうやって見渡しますと赤と黒のファッションがずらーっと並んでいて。僕のファンの人たちというのはコンセプトをぱっと言うとすぐに返ってくるというのがすごいんですね(客:拍手)。」

「ふつうのライブに来る人はみんな勘違いしていると思うんですよね。お客さんはただ見に来ればいい、ステージに立つ方はただ人を集めればいいというふうにおもっているんですが、何万人集めるとかそういうんじゃなくて、その人たちの中にクオリティの高い、コンセプトを納得できる人たちが何人いるかということが大事だと思っているんです(客:拍手)」

「だから(そういう意味では)殺人者がここに立つといいと思いますね。『あいつ3人殺したんだよぉ』ってヤツなら俺も見に行きますね。どんな歌を歌うか見たいですからね。」

「ざーっと見るとみんな赤と黒でいいと思うんですけど、時々そうでない方もいて。最前列でそうでない人というのは…いやいやいいんですよ。自由ですから。別にあなたのことだって言ってませんから。アーティストの人間的魅力というのもあるんですが、お客さんとのコラボレーションというか、いちばん関係性がやっぱりコンセプトにあわせてほしいというか…いいんですよいいの。」

「やっぱりこうやって皆さんの前で顔を見るというのが一番ですね。インターネットとか手紙とかで『石井さん応援してます。その汗がきらいです(客:笑い)』とか読むのもいいんですけど、やっぱり最初は"のぺー"っとした表情で(客:え〜)、みなさん万難を排していらっしゃっていますから、それこそ上司に怒られたりしながら、家庭を見捨てたりして来ていますから、最初は真っ青な顔をしているんですよ。それが2曲、3曲、4曲とだんだん赤くなってきて、リンゴ病のようですよ(客:笑い)。その表情がいいんです。」

(筆者は「最初は真っ青」のところで爆笑してしまった。理由はコメホカの中に約一名そっくりそのまま該当する人物がいるため。ちなみに彼が一番大声で笑っていた。聞こえたぞぉ、米TARO。)

「そういう顔をして会社にいてみなさい、だれも怒りませんから。ほっぺが真っ赤なリンゴみたいな顔をしているヤツには怒っても仕方がないってあきれられますから。」

「もうあと1,2曲みなさんにお届けしたいと思いますが(客:え〜)、ぴあの関係者の方もいらしゃってますし、ぴあのライブ…(客:ぴえ〜)、…だからぴあのライブ(客:(揃って)ぴえ〜!)…(上手2階席に向かって)ぴあの関係者の皆さん、すいません。ばらしちゃいます。僕、インターネットで「ぴあのライブ」というところを「ぴえのライブ」って打ってしまったんですよ。…でもぴえのほうがあっている気がしないでもありませんが。」

「それじゃ、1回こっきりのコンサートありがとー!(客:拍手)」
「TBSの毛穴まで見えてる皆さんに拍手(客:拍手)」
「それじゃもうひとつ、今夜のスタッフに拍手ぅ(客:拍手)」

「それじゃあらためてメンバー紹介の方をしてみたいと思います。」
「竹田ヒロキ、ケニー・モスリィ、近田潔人、FLASH金子、身内がいるやっぱりと心強いですね。でもなんの役にも立っていないんですけど(金ちゃん「おいおい」とでも言いたげなポーズ)。それにしても頭なんとかしろというね(←パーマヘアなんだけど、妙に膨らんでいる)、バンマス渡辺タダヒロ、彼は礼儀正しいパンクスですからね、きっちりしてそうで乱雑だという、近づくやつを片っ端から殴るという。私も3メートル以上は近づかないようにしてます、それとダンサーマリーザですね。彼女は次の歌で出てきますからですね。」

【祝!初生『迷路』】

「アンコールにお答えしまして、奥さんと僕の歌を『迷路'2001(ニマルマルイチ)』です。」
 テナーサックスのむせび泣きで始まるこの曲、この曲が聴きたくて遠方からやってきたお客さんもいたはず。期待は裏切られることなく、ノッケから♪奥さん、愛の滴をデジタルカメラで撮らしてください、この画像、取り込んでもいいですか?(おぉ技術の進歩だぁ)で始まった。

 後ろの壇上ではマリーザが椅子をつかったセクシーな踊りを見せる。しかし誰も気にしちゃいない(かわいそうマリーザ)。

 この曲のクライマックスはなんと言っても間奏部のセリフ。「(早口で)くるぶしくるぶしくるぶしくるぶし、ふくらはぎふくらはぎふくらはぎ」とウケをとっておいて、♪鬼は外ぉ福は内ぃ、♪(リキんで)あけましておめでとうございますっ。♪メリークリスマスっ。トドメは♪は、は、はっぴー…ばれんたいんっ!と畳み掛ける。
 大仰なまでのフリ、せり上がってゆくビブラート。ヤリスギの美学ここにきわまれり。大熱演の末この1曲にて全員退場。

【本日のプレイバック】

 暗転した場内には『プレイバックPART 2』が流れます。よく聞いていると山口百恵のボーカルとギターのみのリミックスバージョンだということがわかります。客席の真ん中辺りで声を合わせて歌うお客さんもいらっしゃいました。延々1コーラス流れたところでステージが明るくなります。

 即座に起きるアンコール要請の中、石井、竹田、金子、近田、渡辺の5人が電車ごっこよろしく前の人の肩に手を置き一列での登場です(笑)。

 位置に着くやいなや「バックプレイバックプレイ、ってね。いやぁいいですね。大好きなんですよバックプレイ。というわけで今のは『バックプレイPART 2』でした」との曲紹介(そこ、手振りをつけて歌わないように(笑))。

「じゃいってみようハイテンションラァブ!」のアナウンスに「えっ?」と一瞬とまどうお客さん。でも『HI TENSION LOVE』のイントロが始まると全員条件反射で踊っています。ここでビューチー何を思ったかブラックボックス(文字通り黒い箱、腹話術のフクちゃんもここから出た)からオランウータンのぬいぐるみを取り出すと振り回し始める。黒いジャンパーとキャップをかぶってきたこの子、ビューチーがあんまり振り回すもんだから帽子が脱げちゃってました。

 続いては『壮絶夜舞酒家』。ここでのビューチーはDRAGOMANIAを取り出します。身体の前で遺影のように捧げ持つと泣くフリをしてみたり、後半ではページを開いてお客さんに見せつけたりと大盤振る舞い。ちなみにそこで見せたページとは、女性の腰に手を回している写真と森の中で小川の水をすくっている写真でした(そんなとこまでチェックすんなよー>自分)。

 本日ラストは2曲とも2度目の演奏ということで演奏陣もリラックスしまくり。ハイテンション…では金ちゃんのサックスに即興のフレーズが入ったり、壮絶…ではケニーのドラムのおかずに得意のつっこみ系(?)シンバルが入っていたりと細部の違いにこだわるお客さん(って自分?)も納得。

 全員がハケ英語のエンディングナレーションが始まっても誰も帰りません。いつものアレ、を期待していることみえみえです(笑)。そうこうするうちにビューチーひとりがステージに戻ってきました。でも手にマイクを持っている、なぜ?

 いつものようにナマ声で『また遊ぼうぜぃ』とさけんだ後、ステージ中央にマイクを置いて退場。なるほど、さっき山口百恵がかかったから彼女のラストコンサートをマネたわけね。

 1回こっきりのライブにここまでこだわる彼も彼なら、赤黒でキメてくるお客さんもお客さん。ひさびさにイイモン見せていただきました。


終わり


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