一夜限りの伝説ライブ ライブレポート


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 ステージ直前の床、端から端まで設置されたライトの逆光の中に浮かぶステージ。
逆光でよく 見えないけど、どうやら普通のステージ面と、その上にもう一段ステージが組んであって、 オーケストラ編成が組んであるよう。
上段と下段は中央に組まれた階段で繋がれ、上段 ステージ中央には、大きな白い塊が宙に浮いている。逆光のライトは、左から右へ順に光の強弱 がつき、寄せては返す波のよう。
会場内にも、波の音が流れている。そう、ここマリンメッセ福岡は、海沿いにあるアリーナクラスの施設。外の潮風を感じさせる演出に、いやがおうにも 高まる期待、鼓動。
波の音に気持ちを任せていると、かすかに聞こえる曲が混じっている「ん?」 「"愛は不思議さ"だ!」"微熱少年〜KOME KOME WAR〜I CAN BE〜sure dance"。
次々に流れる、 米米CLUBナンバー。今日のライブタイトルは「米米CLUBから、石井竜也へ〜一夜限りの伝説ライブ」。 どんな曲がきけるんだろう!
しかも、ソロ活動以降では、初めての一万人クラスのアリーナ。 来ているお客様も、NTTドコモ九州から招待された、いわゆる石井ファンではない人が 大半。
どんな反応になっちゃうのか? いろんな「どんな?」を考えていると、 「ゴー!!」と、風鳴りの音が高くなり、客電が落ちる。いよいよ、伝説ライブが始まった!


 まづ登場したのは、なんと「ZERO CITY-HAL」に登場した司祭だ。「みなさん、ようこそ!」と 伝説ライブへの扉を開けてくれる。
「今宵、これから石井竜也が心をこめて、ここにおいでの 皆さまだけにお届けする、今年最高のビッグイベントでございます。一喜一憂、質実剛健、安全 第一、無病息災!
それでは、稲田靖と東京フイルハーモニー管弦楽団がお届けする、映画ACRI より、”レジェンド”でその幕を開けるといたしましょう!」

 ステージ上段のオーケストラが奏ではじめる"レジェンド"。このマリンメッセの外に広がる景色 から、外界に繋がっていくる海へとどこまでも、気持ちが広がっていく。
切ないメロデイに浸って いると、流れるマリーザのナレーション「Open the door to the LEGEND」。波が寄せて返す音が、 続く中、オーケストラのいる上段ステージ右端から、
石井ビューティが現れた!! ステージ上段に 浮かぶのは、真っ白な巨大なドラゴンの首。で、デカイ!! 天井まで伸びるヒゲもご立派
首の後ろ左右には、布が伸びて、こうもりの羽のようで、デビルマンのヘッドのようなシルエット。 さらにその頭上には、青い地球が浮かんでいる。

 ステージ中央の階段を駆け下りるビューティ。今日の衣装は黒のロングジャケット。袖など の一部が白く、なんとなく中世の魔術師のよう。
流れ始めるこのイントロは、そう"遠くへ"。 オーケストラ編成で一段とスケールの大きく感じる"遠くへ"。しかも、オリエンタルな 感じにアレンジされている。
ピアノの音が短い小節を奏で、ステージに紫のモザイク模様 の照明で多数落ちると、"君がいるだけで"が始まった。ステージは白なので、照明でいろんな 顔を見せてくれる。
曲はピッコロなどが小鳥のささやきのように入り、軽快な感じなNEW アレンジ。さすが大メジャー曲。立ち上がって手拍子する人たちも多数。
んー、今日は ジックリ聴く前半と、踊りまくる後半と、二段構成なのだよと、石井ビューティの事前の お言葉に従って、座って聴いていたのは、多分、生粋石井ファンだったかも。

 大メジャー曲とその軽快なアレンジに、会場が和む。「ようこそ、いらっしゃいました!」 石井ビューティ第一の発声に、沸きあがる大歓声。盛り上がるかなんて全然、心配無し。
「携帯が400万台も売れたんですってねー」と、主催者ヨイショも忘れない。 「ここだけの、今宵は伝説ライブということで、是非一緒に伝説を作っていただきたいと思います。
ここで、後ろのオーケストラメンバを紹介したと思います」大きな拍手。 話題はオーケストラから、映画の話題へ。「映画は最初120人くらいで、いっせいに パーッと始まるんですよ。
シーンの撮りが進むとキャストがあがり、スタッフも自分の 仕事が終わると、次の仕事に行き、結局、エデイターと監督の自分の二人になって、 寂しいんですよー。今日もそうです。
みなさんや、相当数のスタッフがいて、でも結局、 ステージに残るのは俺だけ・・・・。いっぱい人がいて、一人二人いなくなっていくのは 寂しいですよ。
さて、最初に作った映画の主題歌を聞いてください"手紙"!」

 ゆったり始まるイントロ。「きッ・・・君と〜」ありゃ、二拍くらい早く唄い出してしまいました。慣れないオーケストラバック、目をつぶりましょう。
唄い終わると、曲がまだ 続く中、セリでスーッと、舞台下に下がるビューティ。再び、流れるマリーザのナレーション。 「・・・・ノスタルジア!」
流れる雨音ともに始まる映画「河童」よりの一曲。 演奏が終わり、オーケストラメンバが下がっていく。ここで、オケとのバラードは終了。
バンドへのステージのセッテイング変えでしばしアイドルタイムか?


 ステージは再び逆光に包まれて、風きり音・波音が流れている。その中からわき出でる、 心臓の鼓動。エッ!もうすぐに続くの?
ステージド上のドラゴンが赤い照明で点滅し、 命が与えられていく。
ステージ上は、真ん中にあった階段が、真ん中から二つに分かれて、 ステージの左右に移動。その中から、バンドセットが出てきて、ドラゴン・スライヤーズが スタンバイ。
このような2部構成なら、中だるみ無し。スゲー、これが一回限りのセットかよ。 ステージ上段に、ダンサー3人が現れた。今日はコータロー・マリーザはお休み。
「ダンサンブルQ2」(でも3人)と名づけられた新ユニットがダンサー。曲"ドラゴン・ハート" に乗りながら踊る、各人各様のアドリブの踊りは、なんとなく、ヒップホップっぽい。
"ドラゴン・ハート"もヒップホップっぽく、DJのスクラッチが入ったり。ドラゴンの眼が 光り、緑の命がたたえられると、もう総立ち、準備万端。いつでも、いけるぜ、ビューティ!!
ブラックっぽい声のDJが「ヨ・ロ・シ・クねー"OH! MY!! ANGEL!!!"ハッハッハー!!」と が叫ぶ。ジェームス小野田のような笑い声。

 「OH MY ANGEL!! CLUP YOUR HANDS!! 九州大好き!!」と現われ入でたるビューティの声とともに、 大ダンスコーナー幕開け!!
このときのビューティは、HI TENSSION LOVEのデイスコキングの ようなゴージャスな出で立ち。今日のドラゴン・スライヤーズも、スペシャル編成
ベースのスナフキン竹田、ドラムのケニー・モスリー、ギターの近田潔人と寺師さん、コーラス の北川ハルミ嬢は、いつものメンバ。
そして、パーカッツションに、MARIちゃん! コーラスに、MINAKOちゃん!! そして、 ステージ最前左前列にズラッと並ぶは、ホーンセクションBIG HORNS BEE!!!
お揃いの赤いスーツの 金子隆博、織田浩司、河合わかば、小林太、下神竜哉。もう嬉しすぎ、涙。ホーンには、山本公樹 さんも加わって、ただの"OH MY ANGEL!!"じゃーねーぞー!!
6管で、もうバリバリ、パワーアップ。 ホーンにアドレナリンは大爆発。もう、踊りまくるっきゃない!! ビューティの衣装も毛皮と帽子を 脱ぎ、赤と黒の燕尾服。
途中、間奏直前の「お前がANGEL!!」のところで、花火が大炸裂。

 
次の曲は 金ちゃんと公樹さんのツインサックスで始まった"FOXY LADY"。息継ぐまもなく"TRAUMA"のつるべ打ち。
ダンサンブルQ2の踊りは、すべて"ZERO CITY-AQI-"のものと同じ振り付けなので、もう体は自然に 動いていくのみ!!
「センキュー!イェー!(イェー!)イェー!(イェー!)石井竜也でございますーーーー!!」 これがさっきまでオーケストラと競演していた人と同じ人か。
会場一糸乱れぬコール&レスポンス。

 「イヤー、でっかい所でやると、本当気持ちがいいもんでございます。ダダでこんな凄いモンが、 見られるなんて、この幸せモノーーー!
俺がソッチに行ってみたいですヨ。見てください、この ナマズ!」 イヤー、ナマズ髭のドラゴンちゃんも、チョと恥ずかしそう(笑)
「参加するのが、 大事ですから、踊り知らない方もネ、適当に踊ってくださいね。メンバ紹介、ドラゴン・スレーヤ ーズです!
今日はうちの妹も、メンバに入ってますんで、よろしくお願いします」湧き上がる 大拍手。さすが、ラジオ・レギュラー「ブチカン」の影響力は、なかなかのもののよう、なんか 嬉しい。
「そして、BIG HORNS BEE!!!」もう大歓声。なのに、下ちゃん、クルっと舞台袖に向かう。 どうやら、ここでBIG HORNS BEEは、一旦退場。ちょっと早すぎた下ちゃん。
それを横目でみた、 ビューティ「アッ、帰っちゃうんですか・・・・とっととお帰りください」段取りがくずれた らしい(笑)

 この日、初夏の陽気(BY ビューティ)だった福岡の天気の話から海風の話をした ところで突然
「ハクション!! 風が吹いてきたゾ、ヤスッツポイ演劇のヨウダ。アッ!アノ曲が ハジマルンダッ!」。
風切り音とドラム、そう"浪漫飛行"の始まりダ。 ここでステージ左右の階段から、上段ステージに駆け上がる二人。ビューティ「シュークリームシュ!
もう鳥肌がたって、収まらない。ダンサンブルQ2は無し。ピュア「シュークリームシュ!」。 MARIちゃんが右、MINAKOちゃんが左と、昔と立ち位置は逆だけど、フリはそのまま。
MARIちゃん綺麗、MINAKOちゃん、えか、よか、シエクシー!! (どうせなら、BIG HORNS BEEもいて「オッ♪オー♪」とコーラスもやってくれたら、良かったのに)。

 ビューティ「It's a DISCO!」を8回繰り返しがあってブレイク。そして"GOLDEN FISH & SILVER FOX"へ。
ダンサンブルQ2も再登場だけど、なんといっても、ゴルシル・マスター、MINAKOちゃんが、 ビューティのそく後ろで、ダンスをリード。MINAKO + ダンサンブルQ2の3人体制だ。
もう勢いは止まらない。"HI TENSSION LOVE"になだれこみ。
MINAKOちゃん、コーラスの立ち位置 に戻るんだけど、なぜか、この曲はダンサーとして、そのまま踊ってる、えか、よかヨー。
BIG HORNS BEEも再び始動、"BOOGIE DEEP IN LOVE"へ。2番の後は、ホーンセクションのソロ回し。
まづはフッシーのペット → わかばさんのトロンボーン → 下ちゃんのペット。ビューティ 「行け〜!ヒマラヤン下神〜!!」には、今日、何度目か分からない鳥肌。鳥肌はまだまだ続く。

 "Shake hip"に雪崩れ込みだもの。"Shake hip"は1番だけで、当然"Hip Shake"へ続く。
もう息は ハーハー状態だが、まだ倒れるわけにはいかない、"壮絶夜舞酒家"があるのだから。
ステージと客の 真剣勝負だー!! "Hip Shake〜Shake hip〜壮絶夜舞酒家"では、MINAKOちゃんも、再びダンサー に入ってる。
銀紙テープも客席に発射されるは、ステージ上も絶好調。
その勢いに止まれなかったのか、 間奏なのに「なんで!・・・・」と歌い続けてしまったのは、ビューティ。MARIちゃんの パーカッションや寺師のソロ回しも絶好調。
ここで気づいた、照明も真っ赤なら、ドラゴンの眼も 熱く真っ赤に燃えている。
「みんな、一緒に飛ぼう!」で、最近に珍しくヒツコク(笑、指先見て 「ササクレだってる!」が良かったネ)3回フェイントで、 4回めジャンプで、本編終了。



 メンバ退場したが、すぐさま会場に流れ出すのは"アンコール"の「アンコール♪」の部分が延々 リピート。それにのって、バンドメンバ・オーケストラメンバが全員が入ってくる。
オー、バンドと オケの競演なんて、武道館"ACE"ツアーのようでは、ありませんか。マリーザのナレーションで、 メンバ紹介。
「(訳、たぶん^^;)このまま時がとまったら、どんなにいいでしょう。 グレートなシンガー 石井ビューティが歌います。米米CLUBナンバー"TIME STOP"!!」
永遠の名曲"TIME STOP"がここに復活!! オケのストリングスも乗って、めっちゃメロー。
もちろん間奏には「トロンボーン! 河合わかば!!」。 ビューティの真上には無数の電飾の夜空。 だけかと思ったら、ナント! ステージ左右の壁いっぱい (これがまた広い!!)にも
電飾が仕込まれ、 今まで見たことのないようなモノ凄い夜空が広がった。 この一曲一回のために、ここまでやるか!! 最後はもちろん囁くように「KISS ME!」

 歌い終わると、そのまま帰りかけるビューティ。(「エー!」)衣装はやはり、赤と黒のロングジャケット。
「(にやり)その言葉を待っていたわけで、ございます。みなさん、もう一度、大きな声でエーと お願いします」とゴキゲン気分。
「もう、これ以上、曲は用意していません・・・・ただ、我々はプロ ですから! 以心伝心でできるわけです」もう大歓声。
「久しぶりに大人数の中でやるライブは、 ホント、いいもんですね。ライブのしがいがあります。本当、きょうは来て頂きまして、ありがとう ございました」大拍手。
「あの曲を聴いてください"愛してる"」

 寺師はアコーステック・ギターに持ち替えて、つまびいている。 そういえば、今日はツイン・ギターで、近田くんが得能さんなら、寺師さんはベー?
スモークがステージ の上に流れる。石井さんの歌い方も、さらに円熟。以前よりも、もっともっと優しい"愛してる"だった、 感涙。
この伝説は、胸から決して消えないと思える、そんな一曲でした。
流れはじめる"想い"のインスト・オーケストラバージョン。舞台下手・上手・正面、全員で深々と礼し、 退場していくメンバ。流れるマリーザのナレーション。
司祭の伝説、閉幕宣言ナレーション。
鳴り止まぬ 拍手。このまま終わってしまうのか? ビューティが一人現われた!!「みんな、サンキュー!!!」。 小芝居やパフォーマンスの無い直球ライブ。
ただただ、歌声と上質の演奏が凝縮された、そんな伝説ライブ でした。

会場前風景


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