Kicks Live
8月28日、六本木PIT INNで行われたコンサートのレポートです
楽曲リスト
第一部
Mr. B.J
I miss you
RICE (MAN)
Soy Sauce
Keeps me loving
第二部
DESIRE
BLOW'Z JOB
PARTY AROUND THE CLOCK
NAIVE
ENDLESS SUMMER
REMEMBER
アンコール
ROOM 302
--------------------ここから感想文---------------------
『えがったぁ〜』・・・一言で言えばこれに尽きる、というのが今回のKicksのライブでした。とにかくまずメンツがすごい。バンマスは小林正弘(Tp)(言わずと知れたふっしーの兄ちゃんね)、小林太(Tp)、下神竜哉(Tp)、金子隆博(T-Sax)、織田浩二(A-Sax)、河合伸哉(Tb)(河合わかばさんのことね、念のため)の6人の厚みのあるホーン隊と。
浅野祥之(Gui)(ブッチャーと呼ばれるほどこわい顔。誰かに似てるなーと思ったら『阿部譲二』だった。)、小倉泰治(Key)(杏里さんのプロデュースをしてるんだって!)、青木智仁(B)(演奏もしゃべりもめちぇめちゃうまいっす)、沼澤尚(Ds)(ドラムを叩くたびにゆれる髪がラブリィ)という10人編成。
これが六本木PIT INNの低くて狭いステージに『乗った』んだからすごい。人口密度はあっち(ステージ)とこっち(客席)と同じくらい(笑)。
まずは一曲目Mr. B.Jを演奏。ひょえ〜、かっこいい! 小林(兄)のミュートのかかったトランペット&FLASH金子のテナーサックスがリードをとると、ほかのメンツがカウンターを入れるという構成。フッシー&シモちゃんはフリューゲルホーンとの持ち替えアリ。一曲目からカウンターパンチをくらってしまいアタマはもうクラクラ。
曲終了後、「改めましてKicksです」と小林(兄)が言ったとたんあがる「あにうえ〜」という歓声! 雰囲気の違いにとまどっているらしい小林(兄)。演奏としゃべりのギャップがなぜか笑いを誘う。「曲と曲の間に適当にMCを入れるってことで、今日は何も考えてこなかったんですけれども・・・」って言いながら何を話そうか必死に考えている様子。
「演奏前からざわざわしてて、ステージ上がってカウント入ってもまだざわざわしてるっていうのがなんだか新鮮で。ここっていつも始まる前は『しーん』としてるんで。あ、でもざわざわしてていいんですよ、そっちのほうがやりやすいんで(必死のフォロー)」全編こんな感じで、「兄上がんばって」って思っちゃいました。
んでメンバー紹介。ひとりひとり紹介しながらどんな仕事やってるかも言ってて、河合わかばさんに「大黒マキやってんだよね」と振ると「大黒マキとディメンションとXX(失念)まとめてやってまぁす(後半声がへにょってなる)」(爆笑)わかばさんっていつ見てもえぇわぁ。
「太と織田さんと下神さんはTUBEやってんだよね。明日甲子園球場だっけ?・・・どうせ雨で中止だろうけど。」この間のフッシーのアクション『雨で中止』のあたりでバンザイをしかけて、自分で自分の腕をたたいちゃってる(この手が、この手がって感じ)。もう笑うしかないっしょ。
「金子さんは、昨日の夜中テレビでやってたよね。」(金ちゃんアタマに?印状態)「フジテレビで、お台場でなんか・・・」(金ちゃん納得)「あれってサーカスっていう感じなんだよね」「(サックス用のマイク=下むいてる、ににじり寄りながら)サ、サーカステントでやってた」・・・これをみて小林(兄)、「みなさんにも後でしゃべってもらいますけど、二部からね。」なんなんだろー?
その後の曲間のMCをざっと並べてみると・・・
「ご存じの通り弟もいるんでなんかアレなんですけど、太とオレは9歳も離れてるんで、(もうおじさんと言いたいらしい)」
「(マイクもってぜーぜーしながら)もう息も絶え絶えで・・・」
「(3曲目)RICEは小倉さんの作品で、えっとライスでいいんだっけ? ライスマンだっけ?・・・コメビトですね」「コメオトコ」「え? コメオトコ? コメビトじゃないんだ。」
「(ソイソースの曲紹介で)(ポツリ)しょうゆとソースですね」(シーン)「だからぼけたんだから。だれもつっこんでくれないし。」(爆笑)
もうなんだか「まじめな兄」って性格がにじみでちゃってるの。(そういえば金子さんもBHBはじめの頃こんな感じだったなぁとか思い出しちゃったよ)
MCはこんな調子だけど、演奏はすごい! とても一回しかリハーサルやってないようには思えない(みなさんお忙しい方ばっかりなんで、って言ってた)。やっぱプロなんだー!
なんだかんだで一部終了。二部までしばしの休憩
二部からはほかのメンバーにしゃべってもらおうということで、「このあと二曲はBHBの曲です」って金ちゃんへマイクが渡される(どうも曲紹介をまかせる気らしい)。ところが、「同じバンドに弟がいるっていうのはなんだかやりにくいっていうか。ぼくにも弟がいるからわかるんですけど、二人きりの時はいいんですがほかの仲間とかと一緒だとなんだか・・・このバンドを始めたきっかけは小林さんからぼくのところに電話があって『ハーバー・アルバートとか??・ワシントンJr.みたいな(ごめん、洋楽わからんっす)バンドやろうよ』ってのが初めだったんですよ。ね小林さん。」
で、マイクは金ちゃんの手からシモちゃん、フッシーを通って織田さんへ。織田さんしかたなく話し始めるが、となりのフッシーの肩をつかんで巻き込む。「どうですか?調子は」なんて言いながら(笑)。フッシーいわく「兄と弟っていう立場が変わる日があったらいいですよね。さっきもいってたけどあれ(金ちゃんを指す)の態度が兄と弟で全然違うんですよ。兄貴には『小林さん』でおれなんかくそみそ。」「そうだ!(by金子)」「いいよ、あんたの弟いじめてやる」「もう小学生のけんかやってるよ(byオリタ)」「だから兄と弟が入れ替わる日があると」「でも立場変わったらオレたちやりにくいですよ。だって(フッシーに向かって)『あぁ小林さんどうも』っていわなきゃいけないんだから」・・・なんだか漫才やってるみたい。と思っていたらやっぱ「漫才やってるわけじゃないんだから」って。
そんなこんなでマイクは小林(兄)に返される。「え?曲紹介は?」って全然そんなこと誰も考えてなかったみたいよ。
二部に入って二曲目は「トゥナイト」のオープニング曲でもあるBROW'Z JOBへ。編曲はオリジナルとほぼいっしょ。でもラッパ三本だとさすがに音の厚みがちがう・・・もうノリノリ(死語)。
次のMCは、おっとシモちゃんに渡った。「オレも小林さんに初めてあった時の話をしたいと思うんですけど。立川に『カットチャンピオンの店』とか書いてある床屋があったんですよ。そのころそういうのが流行ってて。(フッシーに向かって)おまえも行ってた? 2000年なんとかっていったと思うけど。そこへ行ったら店の人に『お客さん、なにやってんですか?』って言われて『ラッパ吹いてるんだけど、なかなかうまくなんないんだよね』とかいったら店の人が『隣に???(失念)でトランペットやってる小林さんって方がいらっしゃいますよ』っていうんで会ったのが最初です」だって。
「で次もBHBの曲です。PARTY AROUND THE CLOCK」って言ったとたんに大歓声!! 小林(兄)あわてて「といってもアレンジはKICKSなりに変えてあるんですけど。オリジナルはBHBのライブで聴いてください」(だってぇいつやってくれるのぉ〜?)
PARTY AROUND THE CLOCK (KICKS VERSION)は、ちょっとおとなの編曲? オリジナルがおもちゃ箱みたいな感じなのに対して、こちらはテンポもちょっと早く音も厚い感じ。シモちゃん&フッシーのKEEP ON MOVIN' CAN YOU JOIN TOGETHERも早口になってる(歌の後半のシンコペーションもちょっと変わってた)。
曲終了後、マイクはまたしても金ちゃんへ。「みんな元気?」「げんきぃ!」「え?全然聞こえない」「げんきぃ!!」「なに? 全然聞こえない・・・ってやるようなところじゃないんだよね。」ってさぁ、やらすなよ。こういうことすると会場一体になっちゃうんだからぁ。
お次の曲は「NAIVE」・・・「ナイーブって言っても意味はなくて単にエビアンの逆スペルなんですけど(え?)。移動のバスの中で窓際にエビアンを置いてて(窓に)映ってるのを見たら・・・あ、そうかって」
筆者個人としてはこの曲イチオシ。後半の長ぁいキーボードソロに絡んでくるラッパが涙モノでした。
ここでちょっと『営業コーナー』ということでマイクはベースの青木さんへ。開口一発「するならシャワーの後にして」・・・観客「???&ぷっ!」・・・「えー今のは米米CLUBの名文句でして、ワタクシ個人的に気に入っております」
そっからドラムの沼澤さんにマイクが渡り、いろいろとインフォメーションしてくれたんですけど・・・すんません、忘れました(メモ持ってたんだけどコーフンしてペンをなくしてしまった)。でも10月8日に六本木PIT INNで「名作復活委員会」っていうのをやるって。確か金子さんと織田さんも参加するとか・・・
んでもって更にマイクはギターの浅野さんへ。「おやじだと思ってなめんじゃねぇぞ。ただのおやじじゃないんだ、ほんとーのおやじなんだぞ!」(爆笑)
ENDLESS SUMMER・・・後半全員でのソロ回しは見もの。小林(兄)めちゃかっこいい! そいからトランペット三本が順に重なってハーモニーをだすところもすごくいい!! 思わずにやついてしまう筆者でした。
そうそ、この曲だったと思うけど、サックス3本(金子、河合、織田)のシンコペーションの入ったすっげぇ難しいユニゾンのフレーズ(ソリ、というらしい。小林(兄)があとで説明してた)を無事やりおえて河合&織田『やったね』ってめくばせする。それまですっげぇ真剣だったのがブレイクして破顔一笑って感じ。
「最後の曲になりました(場内「えー?」)。REMEMBERです」・・・これもソロがすごい。みんないいかげん疲れてるだろうに、トランペット高音びしばしだし、どこで息してんのー?って聞きたくなるような連続技だし・・・はぁすっげぇ。
演奏終了後の拍手がそのまんまアンコール要請になって、だれも立たない帰らない。「アンコールありがとうございます。用意してきてよかった。ルーム302といいまして、単にぼくが302号に住んでるというだけの曲名なんですけど・・・」いちいち説明してくれる小林(兄)。やっぱいいひとだぁ。
終わらないで、もっと聴いていたい。という思いと裏腹に時間は過ぎてとうとう演奏終了。ふと時間を見ればすでに10時半を回っている・・・楽しいときは短いっていうけど本当なんだね。
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