Minako's Debut Album「アンソロジー」インタビュー!!


おまたせしました!!
ついに、デビューアルバムをリリースされた、Minako(金子美奈子)さんへの インタビューです。
アルバム『アンソロジー』についての、いろいろな想いや裏話がもりだくさん!

しかも、トータルプロデューサーの金子隆博さん、 サウンドプロデューサーのテリー佐土井さんと一緒に、お話しをお聞きすることができました。 『アンソロジー』の真実がここにある!


[PHOTOGRAPHER:YOSUKE KOMATSU(ODD JOB LTD)]

コメホカ(以下、コメ):アルバムリリース、待ちに待ってました!! 先ほど、視聴させていただいたんですが、まず、アルバムの タイトルにもなっている『アンソロジー』という曲、この曲への想いや、タイトルにつけた理由を、お話いただけますか?
ミナコ:あの曲は金子さん・・・
金 子:金子さんだって(笑)
ミナコ:・・・金子さんが作詞・作曲をしてくれたんですけど、 米米が解散してから2年間私がもがき苦しんでいるところ、詩に託してくれまして。 私のなかでのいろんな葛藤が、詩の中に入っている曲ですね。

ミナコ:『アンソロジー』って曲もそうなんですけどアルバム自体も、 じっとしていた2年間の気持ちの揺れとかそういうのが入っているんですね。
なんかこう、夏の時(注:コメホカが昨年8月にインタビューした時)は、まだまだいろいろ迷っていて、あせってたんですね。 なにかやろうと思いつつも、どういう詩をかいたらいいのかとか。
書いても書いてもなんかねー、暗くなっちゃって。でも楽しくしようとするとウソっぽいし。 だから、歌詞の内容を見ると、結構暗いかも(笑) 『POWER』なんかもメロディは、すごく明るいんですけど。
だからあの頃、悩んだり考え込んだりしていたことが詩に出ているんじゃないかと思いますね。 なんか人に向けて「がんばれ」って感じじゃなくて、自分にむけて「がんばろう」って感じで。

金 子:やっぱり歌詞は自分の思い入れがないとうまくいかないですね、ウソっぽくなっちゃって。
今回も、てっぺいちゃんの結婚式の時歌った『星に誓って』は一発OKだったし。
ミナコ:もう新人ですから(笑)・・・うまくないから伝わらないところもあるかも知れません。
金 子:てっぺいちゃんと比べちゃいけないんだよ。あっちはもう十何年歌ってて、 アリーナクラスをわかせるシンガーなんだから。

コ メ:このアルバム自体は、いつ頃から企画されていたんですか?
金 子:実際に、録りとかは、今年の始め位からなんですが、ミナコはシュークの時から「歌いたい」 って言ってたから。
もちろん、シュークの時も歌っていたし、結婚のときも、バラードとかは歌っています。
ただ、米米やシュークの時の歌というのは、グループの中の歌なんだけど、米米を解散した後は、個人でやりますから、 個人的な歌になりますよね。その個人的な歌とはなんだろう?と考えたんです。
やっぱり米米が解散したのは今までの人生で一番ショックだんたんですよ。
僕だってそうだったし、ミナコもそうだし。そんな中で傷ついたり、悩んだりいろいろな期間を経て今の自分がある っていうことじゃないかと。
だから準備期間ということで言えば、米米が解散してからずっとなんです。 その間、傷ついたり、悩んだりいろいろな期間があって、そしてこのメロディ、詩があるんじゃないかと。
ミナコ:自分の、素直な気持ちを歌に託すのが自然だと思ったんです。
金 子:だから、個人的な詩が多いですよね。自分に「ガンバレ」っていうような。 そういう意味で言うと、全然ファッショナブルでなくて、むしろダサいですよね。自分の弱いところを出しているんだから。 でも、自分が今いるところというか自分の気持ち、それを見せる勇気というか、そこから始めた方がいい。 今、こうして暮らしているということが大切だと思ったんです。

コ メ:では、『POWER』という曲はどうでしょう。
金子:これは一番最初にできた曲なんで一昨年くらい。
そう言った意味では実に米米的ですね。ココ(顔の前に手を広げて)で歌ってますからね。
ミナコ:すごく気に入ってます!!

コ メ:『BABY LOVE』、12月28日にマンダラに”Fuzz Jazz”で、Minakoさんがゲストボーカルで 歌ってらっしゃって、個人的にとても好きでした。手振りもかわいくて、先程聞いていて、思わず姿が浮かんできました。
金 子:ありがとうございます。これは、そのステージのライブTakeで、 一番新しいミナコ、12月28日のミナコの姿なんです。
だから『POWER』は一番最初のミナコで、一番最近のミナコが『BABY LOVE』なんですね。
ミナコ:”Fuzz Jazz”ライブではすごく緊張しました。BHBのバックでやるっていうのは始めてで。 でも、すごく新鮮でした。今までとは違った自分って感じで。あんなに緊張したのは初めてでしたね。 米米の時はあそこまでになったことはなくて、ライブ中はほとんど水分はとらないんですよ。汗っかきだから、あんまり飲まないよう にしてるんですけど。ほんと『緊張して喉が乾く』ってのはこういうことかと思いましたね。

コ メ:金子さんの歌も素敵でした。
金 子:いやー、ボーカル探しているんですけどね(笑)
コ メ:金子さんもミナコさんを紹介する時、『ゲスト”ミナコ!!”って普通、ワントーン上がると思うんですけど、 ちょっと下がって微妙な間があって『・・”ミナコ”って』(笑)
金 子:だって、照れくさいんですよ。こっちも緊張して最後、どう紹介しようかと思ったけど、佐土井君がやってくれて助かった。

コ メ:『愛のメロディ』は、すごく大人っぽい感じですね。
ミナコ:自分でも、大人っぽくなったと思います。野生の感じというか、 すごくいいと思ってます。
金 子:ミナコからこんな大人っぽいメロディがでてくるとは、思わなかったです。 ミナコは楽器とかやらないから、テープに吹き込んでくるんですけど(聴いたとき)びっくりしました。

[左から、佐土井照人氏、金子隆博氏、近田潔人氏]

コ メ:『夢のつづき』なんですが、タイトルを見て、「あっ、あの曲だ」(注:シュークリサイタルで歌っていた) と思ったんですが、曲を聞いて「あれ?」と思ったんですけど。
金 子:アレンジ変えたし。これ、ビデオには入っているけど、CDにはなっていないんだよね。 リズムトラックが違うとこんなに違う。
ミナコ:少し詩も変えたんです。
コ メ:聞いていると、あの頃(シューク解散の頃)の米米の事とか、自分の事とか、いろいろ思い出してしまいました。 (歌詞カードを見て)「Tel Voice:Mari」ってなってますけど、どんな声が入っているんですか?
金 子:秘密(笑) 実に普通の会話ですよ。よーく、聞いてみてください(笑)

佐土井:これを録音する時におもしろいことがあって。電話のところにマイクを立てて、 ミナコはブースに子機を持って入って収録したんです。
金 子:そうそう。
ミナコ:で、マリには適当な時間に電話かけるからってだけ言って。
金 子:で、スタジオで聞いていたんでが、「ピポパ、トルゥー」って聞こえたので、
おっと思ったら『ありがとうございます、道玄坂”コメショウ”です』って、お米屋さんの留守電が。それも2回も(笑)。
コ メ:(爆笑)また、米屋っていうところがいいですね。普通狙ってもできませんよ(笑)ボーナストラックに入れて欲しかったです。
金 子:面白いと思ったんだけど、権利カンケイとか言われるかもしれないしねぇ(笑) 3度目はちゃんとかかって。ほんと、ふつうの会話です。
ミナコ:そう『もしもし、マリ?元気?』とか。 でも話し始めると、録音してることなんか全部、忘れちゃってもうほんと普通の会話。
金 子:離れたところで電話をしていて、スタジオで聞いていると、なんか盗聴している気分ですよね。
『(マリ)録音終わったの?』『(ミナコ)うん』とか言ってます。ただ、電話だとどうしても相手の声が小さくなってしまうんで、 マリちゃんの声は聞こえにくいかも。
コ メ:よーく、聞いてみます。
金 子:それとマリちゃんが『ごめんね』って言ってて。マリちゃんの性格なんだろうけど、こっちが勝手に 録音してこっちこそごめんねなのにねー。それなのにまた、ミナコの返事が『うん』『ごめんね』『うん』ってどういう会話なんだか(笑)

[金子隆博氏]

コ メ:トータルプロデューサーとして、金子さんはどうですか?
ミナコ:もう、ダメ出しばっかりです(笑)
金 子:(シューク名義では)アルバム2枚も出している歌手なんですけど(笑)
ミナコ:「今回はエコーはないから」とか言われて。「えー、エコー無しなの?」って。 シュークの時は思いっきり直してもらってましたからね(笑) 米米の時は、「ミナコちゃんはそのまんまでいいんだよ、 そのまんまがいいんだから」って言われ続けてましたら(笑)
金 子:米米の時は「いいよ、ミナコちゃん」だったけど、そうはいきませんからね。
ミナコ:今は違いますからね。厳しいですよー。
金 子:みなさんはどうですか?このアルバムを聞いて。
コ メ:シュークだと、可愛いイメージだったんですが。
金 子:そうですね。シュークは米米のアイドルって感じでしたね。
コ メ:でも、これは大人っぽい。シュークの事、解散から2年間の等身大のミナコさん、今の大人のミナコさんと、 ミナコファン、米米ファンのツボを押さえたアルバムですね。

[テリー佐土井こと、佐土井照人氏]

コ メ:佐土井さんは、サウンドプロデューサーとのことですが、どういう関わりかたをなさったのでしょうか?
佐土井:リズムを中心にやりました。トーンが同じにならないように、 いろいろなバリエーションを入れ、全体的にしめると。リズムというのは踊れるってことなんです。
金 子:ポップスでは、リズムが大切なんですよ。聞いているみなさんは、あまり意識しないでしょうけど。
いいポップスっていうのは、必ずリズムがいいですからね。まずリズムありきという感じです。言葉でないところというのは、 ダンサーとかが反応する部分なんでしょうね。
佐土井:派手、とかボサノバとか、曲のイメージを音色でより伝えやすくしています。
金 子:佐土井君とは、分担してやりましたが、『POWER (ELEGANT GYPSY MIX)』は、 彼が『自宅(強調!)Remix』したんですよ。
コンダがギター先行で作ったんですが、またオリジナルの『POWER』とは違った感じになってて。知ってると思うんですけど、 録音はしたものはボーカルはボーカル、ギターはギターって、それぞれ別のトラックに入ってて、それでボーカルとギターだけ聴く とこれがすごくイイんですよ。だけど全体の感じからして「これは(そのままは)入れられないね」って。
そこで、ハウスビートを基調にして、佐土井君がいろいろ拾ってきて、いわゆるサンプリングですね、そして自宅でRemixしたんです。
ミナコ:すんごくカッコ良くって、気に入ってます。


コ メ:みなさん、それぞれの、イチオシの曲はどれでしょうか? もちろん、どれもイチオシだとは思いますが、あえて言えばということで。
ミナコ:『POWER』は、長く歌っているので、思い入れはありますけど・・・そうですね、 『星に誓って』ですね。素朴なメロディと詩で、自分の世界というか、自分っぽい曲だと思います。
金 子:こういう曲はアレンジのしようがないですね。飾り付けては、いけないという感じ。 シンプルなものほどアレンジが難しいですね。
ミナコ:自分の一番歌いたいところがででいると思います。これは、車で買い物に行っている時、 「幸せにしてね(歌う)」ってでてきて『これだ!』って思って。ほんとに自然にでてきた曲なんです。
てっぺいちゃんが私の結婚式のときに『幸せになれ』を歌ってくれたので、わたしもてっぺいちゃんの結婚式の時に歌おうと思って 作ったんですが、なんか妹が兄にむけてじゃなくて、花嫁にむけて花嫁の友人が歌う詩になってしまいましたね(笑)
てっぺいちゃんは自分で「幸せにするよ」とか「幸せになろう」とかいう曲がつくれるし、歌えると思うんですよ。 だけど花嫁さんは違いますからね。(彼女に)会ったときにさっぱりした感じの人だったので、こういうのは言葉にできないん じゃないかって思って。花嫁さんの気持ちの歌、兄ではなく、花嫁さんにプレゼントした曲になってしまいました。 マリちゃんの結婚式の時にも歌ったんですよ。もちろん詩は変えましたけど。

コ メ:佐土井さんは、いかがですか?
佐土井:そうですね。全部録ったあと、メロディーが残ったのは、やっぱり『星に誓って』ですね。 自分の世界というかシンガーの姿というのが出ています。ポップス的にもいい曲だと思います。 やっぱり、結婚式で歌ってほしい歌ですね。
ミナコ:私、結婚式でこの歌、歌って歩こうかな?(笑)(スタッフの方に)営業して(笑)。
コ メ:カラオケにしたらいいんですよ。
ミナコ:てっぺいちゃんの結婚式以外でも、それぞれのメンバーの結婚式のために、曲を作ってたん ですよ。あの楽譜どうしたかなー?
コ メ:えーいいなぁ。自分の結婚式の時なんか、入場曲なんて困りましたもん。
金 子:そうだよね。インストものじゃないとね、歌がはいるとダメだから。途中の曲とかだったら 米米とかでもいいんだろうけど。CD出そうかな?
コ メ:ファンの子たちはちょうど20代後半くらいで、これから結婚する子も多いから、売れますよー(笑)
金 子:CD出したら、買ってくれる?
コ メ:もちろん、買いますよ!

コ メ:金子さんのイチオシはどうでしょうか?
金 子:個人的に楽しいのが好きなんで『POWER (ELEGANT GYPSY MIX)』かな。メロディーの 持つ世界観にあわせて、そこでの広がりを楽器や音で表現していくおもしろさがありますね。佐土井君は楽器や音など、広いところ から拾いこんでます。フラメンコってダンサーが一番かっこよくみえる音楽だと思うんですよ。ヒップホップとミナコっていうのは ねぇ、なんか違うって感じだけど、フラメンコとミナコってぴったりくる。すごくかっこよく仕上がったと思います。
音楽やってて面白い、ずーっと毎日やってるのにあきないってのは、意外なところから音が出てくるっていうか「そうくるか」みたい なところが楽しいんで、そういう意味でこの曲は佐土井君のおかげでいいものができたなと。

コ メ:Minakoさんの、これからの活動については、どんなことを?
金 子:ストックはたくさんあるんですよ。それをどういうふうに、何風にするかですね。 音楽以外のものでインスパイアされると、面白いと思いますね。俺たちみたいな仕事だと、いろんなものにインスパイアされることが、 大事だし。それが1枚の絵だったり何だったり。そういうものがあるといいですね。
それにデザインとかもね、ミナコはいろいろやるんですよ(ミナコさんに向かって「ね!」って感じ)。だから、そっちのほうも やっていけたらと。
その前に、まずはファンの人には今回のアルバム『アンソロジー』を聞いてほしいと思います。
ミナコ:アルバム『アンソロジー』是非、聞いてくださいね。もちろん(石井さんの) 「TRANS」ツアーで、全国を回りますので、ファンの方にあえるのが、楽しみです。
コ メ:コメホカも、「TRANS」ツアー通うので、凄く楽しみにしています。『アンソロジー』もちろん、買います。本日は、 どうもありがとうございました。


一足お先に聞かせていただいたアルバム『アンソロジー』、めっちゃお薦めです。
『POWER』『POWER (ELEGANT GYPSY MIX)』は自然と手が動き、『愛のメロディー』『BABY LOVE』にウットリ、 『アンソロジー』『星に誓っては』歌詞に浸りました。『 夢のつづき』も懐かしく、新しい。マリちゃんとの電話会話、 耳ダンボでCD聞くのが、楽しみです。

今回の取材で印象的だったのは、言葉を選びながら語ってくれたミナコさんと、ミナコさんが言葉に迷われた時さりげなく サポートする金子さんと、そのやりとり。「だから、こんな素敵なアルバム、出きるんだろうな」と、コメホカは実感できました。 ミナコさん、金子さん、テリーさん、どうもありがとうございました。


アルバム『アンソロジー』を聞いたあなた、是非、ミナコさん、金子さんに感想をメールしてあげてください: 「ゴールデンキッズ」ホームページへ


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