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小野田 : 2000年は音楽漬けでやってきますよ!!
コメホカ: お芝居の『江分利満』を楽しみにしている方も多いと思うのですが、歌も聞きたいという風に思ってしまうのは、コメホカの勝手ですが(笑)、音楽活動は待望してました。新しい活動をお聞きする前に、少し前のお話ですが、昨年10月の六本木のCLUB CORE でのDJの「SADOI」さんの
結婚おめでとうパーティにゲスト出演されましたよね。あの晩のライブはどれも大盛り上がりだったのですが、とりわけ「ジェームス小野田が、ベストライブだったよね〜」と、後で「コメホカ」は盛り上がったんですよ。
小野田 : 『UHA UHA』を歌った時ですよね。嬉しいですね。久しぶりに、BIG HORNS BEE(元米米CLUBのホーンセクション)のメンバーと。BIG HORNS BEEとは彼らのツアー(93年『BHB2』TOUR)で一緒に回りましたからね。今回のパーティでは「やるよー」それだけで、決めごとなしでやりましたけど、息はぴったりでしたね。
コメホカ:97 年3月ドームの(米米CLUB)解散コンサート以来で、久しぶりの「ジェームス小野田」大噴火で、濃いのがドッと炸裂しました。お芝居ので発声法がフィードバックされてるのか、凄い迫力でした!
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コメホカ: お話はグッと最近になりまして、昨年12/17 のクラブ『CLUB THE EARTH』でのゲリラライブ拝見しました、クラブに現れし神、ジェームス小野田!(笑)
小野田 : 神(笑)、そう、あれも「音楽活動」の一貫なんですが、
実は2つの方向性で音楽活動をやっていきたいと思っているんです。
コメホカ: 2つ! といいますと・・・・
小野田 : ひとつは『CLUB THE EARTH』でやったような、ノリのいいクラブっぽい、音作り。そして、もうひとつは1月にライブを行うNEW バンド『Poisan-ga-Manty (ポイサン・ガ・マンティ)』で、アコースティック編成でソフルフルでちょっとブラックぽいものと、ふたつなんです。
コメホカ: もう少し詳しく教えてくださいますか?
小野田 : クラブ系は、音をいっぱい詰め込んでやっていますけど、『Poisan-ga-Manty (ポイサン・ガ・マンティ)』のアコースティックな方はね、真逆なやり方をやっていまして、もう音の隙間をできるだけ作って、ボーカルの歌い方とか、歌の色とかで、すごく変化をさせて、やりたいと思ってます。『江分利満』の一人芝居でも、オリジナルの新曲『はてしない世界』とか3 人でやってまして、それをきっかけにして、ああいうのもすごくいいなぁと。もっと気持ちも入れられるし、音の隙間の中で自分の歌を表現できたらいいなぁ、と思ってます。曲の長さとかも、ボーカルの合図とかだけで自由に変えられるような、かっちり決まっていないような、ほんとライブっぽい感じの流れですね。
コメホカ:その場の流れとかみて・・
小野田 : そうです。雰囲気とか、お客さんとのコミュニケーションを特に大事にしたものです。対して、クラブ系は、ガチッと決まった構成の中で、踊ったり、踊らせたり、そういうコミュニケーションで、両方違うコミュニケーションをとっていけたらと思っているんですよ。
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小野田 : これが歌った曲リストです。
コメホカ:23:30 分頃から、30分位でしたよね。もう、週末のクラブということで(笑)ごったがえす中、ステージに「ジェームス小野田」が突然登場して、DJが紹介すると、小ジャレたにーさん・ねーさんが「ワーッ!!」と大盛り上がりでしたよ。
小野田 :一回、クラブでやってみたかったんですよ。全然知らないお客さんで、どういう反応するか、っていうのもありまして。ですから表向きPRはほとんどせず、ゲリラ的に30分時間もらってやってみました。お客さんはみんな、誰か出るとか知らないので、プレッシャーもありましたね。みんなついてきてくれるかなと思ったけど、ノッてくれましたね!
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コメホカ: 盛り上がってましたよ!
小野田 : あのお店はクラブっていうか、ディスコっぽいよね。結構、昔の80年代の曲とかもかかるとみんな喜んでる。あそこは、1999年に出来た新しいお店なんですけど、少し大人のクラブで、土地柄、新橋、浜松町、ビジネスマン・OLも多い店です。昔でいういわゆる、ジュリアナとかゴールドとか、もっと昔だと六本木のスクウェアとかマハラジャでやるような感じの、ディスコっぽいところもあるんですよ。10何年前に、こんなディスコ行ってたなぁと思って(笑)
コメホカ: 小野田さんが登場される直前くらい、70年代っぽいのが結構かかってて。その流れでワァーといって盛り上がってましたよね。この(CLUB THE EARTHでの楽曲リスト)新曲っていうのが、オリジナルの楽曲ですか? 作詞とか作曲とかアレンジとかは、どういう方がやってらっしゃるですか?
小野田 :作詞は私がやっていて、作曲はいろんな人にやっていただいてるんですが。例えば、宇多田ヒカルのマニュピュレータの人とか、何曲かやった人とか、が全体のミックスをやっていただいてます。
コメホカ: 『CLUB THE EARTH』で久しぶりに歌われて、どうでした?
小野田 : 楽しかったです! やっぱりいいですね。ライブ中にマイクのコードが抜けるっていう、ハプニングもありましたけど(笑)
コメホカ: ありました! 私見ていて「アッ!」と思って。そうですよね、それだけ激しい動きでした。
小野田 : ワイヤレスマイクじゃなくて、ワアワアワアって暴れてたら、スポッとコード抜けてマイクだけ持ってて。ちょうど間奏の時だったんでよかったですけれど、歌うまでにスタッフが飛んできて、つけてくれて、ホッ! 久しぶりだったから、興奮しちゃって(笑)
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コメホカ:リビドーが炸裂した若い男女に、パンチをお見舞いするようなステージでした。もう、ライブ開始までは、愛欲渦巻いちゃってしましたから(笑)あやしい空間になんかピッタリでしたよ(笑)
小野田 : あやしい空間ですか?(笑)
コメホカ: メチャメチャあやしかったですよ。ライブ前まで、壁際にいたんですけど、ハッと気が付くと横にべろべろになってチューしてるやつとか、いっぱいいて、リビドー全開なんですよ(笑)
小野田 : チューですか(爆笑)あそこは結構ナンパスポット。もう、帰らないのを前提でいますからネ。
コメホカ: で、酔っぱらってグラス倒して、こっちに水割かかかったりして、結構すごかったんですよ。でも、ライブが始まるとノリノリだったんで、「ヨシ!許すなんて」思ったりして(笑)
小野田 :(笑)あそこは週末が凄くって、3000人位入るそうですよ。途中で酸欠になりました。この路線は、CD製作の方向で、今動いてます。是非、ご覧いただいた方がいたら、ご意見を聞きたいですネ。そのためのライブでもあるので、みなさん、よろしくお願いします。
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コメホカ: もうひとつの『Poisan-ga-Manty(ポイサン・ガ・マンティ)』、こちらは『CLUB THE EARTH』でのライブとは全く違うんですね。
小野田 : もう、全く180 度、全然違います。アコースティックなんです。カバー曲もやりますけど、結構ソウルフルな感じで、ちょっとブラックっぽく歌うかなぁ、と思ってます。
コメホカ: バンドというスタイルなんですが、どんなメンバの方達なんですか?
小野田 :5人メンバーで、渋い人たちばかりです。大人の感じですね。22歳のギタリストが入って、平均年齢がガクッとさがりました(笑)パーカッションとギター2人と、ベースですね。このバンドに関しては、アコースティックの、ある面、どこまで挑戦できるかなと。1/27(木)に初ライブをやるんですが、ビートルズの『Come together 』とか、そのへんをアコースティックバージョンでアレンジしていこうかなとか、歌謡曲っぽいのもアコースティックでとか、ラブバラードみたいなのもあったりと、アコースティックでどこまでそういう事ができるのかなっていうのをやってみます。ミュージカルをやってきた中で、シンプルな音づくりの中のいい部分を、自分なりに表現できたらいいかなと思ってるんですよ。
コメホカ:大人の香りがプンプンしてきますね、楽しみです。レストランでのライブですが、ちょっとお聞きしたかったんですけれども、料金とか、どんな感じなんでしょうか?
小野田 : いわゆる、ディナーショーのような、料理とショーでいくらとかではなくて、通常ショーチャージみたいに、\2,500- とかかかるものは、一切ありません。みなさんが、普通にレストランで支払われる料理やお酒などの飲物代だけですよ。美味しいロシア料理のレストランで、穴場的なお店ですよ。
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小野田 :ひょっとこう、現れて「ああ」みたいな感じ、面白いじゃないですか。今回の会場の『VOLGA 』ってお店、雰囲気もいいですよ。東京タワーのすぐ近く、こんな場所があったのかと、びっくりしますよ。ロシアの教会みたいなモスクみたいな建物ですから。でも、お値段はリーズナブルですから。外人のお客様も多いらしいので、今回、ライブを見に来て頂いたお客様以外にも、お食事目的のお客様もいらっしゃるので、外国の楽曲もいろいろ入れていこうかなと。その中で、みんな「メロディ知ってるけど、あっこんなアレンジもあるんだ」って思う曲をいくつかやってみたい。
コメホカ:19 時30分開演ということで、会社帰りに行けるちょうどいい時間ですよね。そうそう、『Poisan-ga-Manty(ポイサン・ガ・マンティ)』というのは、どこから来た名前なんですか?
小野田 :秘密です(笑)ある曲の空耳からなんですけど、空耳アワー。なんじゃろうって感じですか。僕らは僕らなりに適当な意味を考えてますけど、それは、みんなに考えてもらっていいかな。みんなで育て上げてもらえるとすごい嬉しいです。答えになってないか(笑)
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コメホカ: 音楽活動以外のお話も、伺ってよろしいですか?
小野田 : 『江分利満』に関して言えば、今年から2001年くらいに、ツアーをしたいなっていうこと、東京だけでなく、やりたいなと、考えています。作品としては非常によくできている作品なので、ライフワーク的にやってゆきたい。あと、地方の方、見てらっしゃらない方多いんで、あれは地方にまわしていきたいな、と。それと、来年東宝さんのミュージカルの新作が予定されています。1999年8月にやった『ラガージュ』と違う芝居です。開催地はまたお知らせしたいのですが、1 ヶ月か2 ヶ月か分からないですけど、そういう長い、ロングランになります。
コメホカ: 大変ですよね、1 ヶ月。しかも、ミュージカルは、1日に2回昼夜ですよね。
小野田 : かなり鍛えられましたよ。『ラガージュ』で、大阪と名古屋、2 ヶ月行って、帰ってくるとね、痩せてますもん(笑)もう1 ヶ月住み込みですからね。毎日、休みなし。毎日2000人位の前で昼夜とやるから、鍛えられるよね。
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コメホカ: 合間でちょっと東京へとんぼ帰りしたりもあるんじゃないですか?
小野田 : ありますね。でも、仕事で帰ってるから、東京に帰っても家に帰れないんです。収録で帰って、次の日昼からまた公演なんで、ホテルで一時間寝て、始発に乗って帰って、本番(笑)
コメホカ: 『ポンキッキーズ』のCDがでるっていうお話もありますよね。
小野田 : 3月です。『ポンキッキーズ』の25周年記念のCDで、その中で『納豆をおいしくたべるには』っていう、前一回テレビでやりましたけれども、その曲をCD化したものです。原田亜希ちゃんという一緒に出ていた子と掛け合いで。なんかラップみたいな。『みんなともだち』っていう曲も、何フレーズか歌ってます。
コメホカ: 子供向けの歌から大人の歌から、幅広く(笑)
小野田 : そう、幅広く(笑)『Poisan-ga-Manty 』でしっとりと大人の時間を、『納豆〜』でちっちゃい子供たち、『江分利満』は若い方から年配の方まで見ていただきたいし、、そして、愛欲うずまく辺も押さえて(笑)もう幅広いですよ。
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小野田 : お蔭さまでミュージカルは段々固定してきたんで、2000年はもっと音楽漬けにしたいと思ってます。さっき、スタッフ冗談でしゃべってたんですが、音楽界の『モグロフクゾウ』になっちゃおうかなんて。
コメホカ:『モグロフクゾウ』(爆笑)『笑うセールスマン』ですよね。
小野田 : 別に見た目の問題じゃないよ(笑)歌を聞いていただくとことによって、心の隙間を埋めてほしい、そういう意味です。
コメホカ:(『モグロフクゾウ』みたいに)今、いきなりドーンとかやられちゃったら、どうしようか
と(笑)ドキドキしたんですけど、心の隙間を・・いい事おっしゃいますね。
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小野田 : どんな歌でも、やっぱり歌うって事は、もしくは人に伝えるってことは同じですから、老若男女問わず、心の隙間を埋めていければと思います。この間も、70才位の方が、「ファンクラブ入ります」って。「えー」みたいな。『江分利満』を見て、ファンクラブに入るって。妙齢のご婦人で、「お父さん、ファンクラブ入っていい?」とか旦那さまに言って。ウレシイですよね。
コメホカ: 自分達の親でも不思議はない位の方ですよね。
小野田 : ウチの親よりも上の人から(笑)「ファンクラブ入ります」って。「すいません、これに、『青春』という本を買ったんですけれども、サインして下さい」とか。『青春』の本に「ジェームス小野田」って書いて。
コメホカ: あらゆる世代の心の隙間を。
小野田 : いきなり握手求めていらっしゃって、「私、昭和元年生まれなんです!」って。あの題材の(『江分利満』の主人公)同じ大正15年生まれの、同じ時代を経験してきました」って。「いやーなんか、思い出しちゃいましたよ」とか、おっしゃって。
コメホカ: お元気でなによりの方ですね。
小野田 : 「すいません、経験してないのにえらそうなことを」って感じですけど。「若いのによくやってらっしゃいますね」って、言っていただきました。そんなことで、今、いろいろ新しい音楽仲間をどんどん増やして、いろんな音楽にチャレンジしていきますので、是非、機会があれば、遊びに来て下さい。「ドーン」といっちゃいますよ! クラブでも「ドーン」とやってきましたけれども(笑)
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コメホカ: (爆笑)そうですね、浜松町のリビドー全開にも「ドーン」ですから。本日は、いろいろなお話を聞かせていただいて、ありがとうございました。音楽と芝居で両輪の「ジェームス小野田」を楽しみにしてます。まづは、1/27(木)の『Poisan-ga-Manty』ですね。是非、楽しみにしています。