二条左大臣家高麗門

結城市結城、称名寺 




 結城市の名刹称名寺の山門は、二条門とも呼ばれ京都の二条左大臣家より移築された門と伝

わっています。二条家は公家ですからこの門は武家屋敷遺構ではないのですが、形式が城門に

多く見られる高麗門ですし、由緒ある建物という事で取り上げてみました。ただ、海沿いの町

ならともかく、遠い京都から重い柱材を陸路で運んで来たとは俄かに信じられないので、実際

は二条家が費用を出して建てたという事ではないでしょうか?


    称名寺二条門


 当寺の20代住職の信覚が

京都二条家の出身なので、寛

永3年(1626)、それにちなん

で二条家より賜った門との事

です。なお扉が閉ざされてい

て、時代劇に出てくる謹慎中

の屋敷のようですが、地震の

為の応急対策のようです。






    二条門内側


 裏からみると分かるのです

が、地震で倒壊する恐れがあ

るのか、あちこちにつっかえ

棒で支えられています。情け

ない姿ですが、屋根瓦などは

落ちてないのが救いです。