子母口代官屋敷長屋門

川崎市高津区子母口、伊藤家   




 子母口の豪農だった伊藤家は、鎌倉時代から旗本高林家が当地の領主だった江戸の中期まで

郷代官を務めていました。また母屋も代官屋敷の格式の残る建物だったそうですが、昭和39

年に現代風の建物に建て替えられ、今ではこの長屋門だけが代官として当地を支配していた伊

藤家の歴史を伝えています。また中世には土豪だったようで、小田原北条氏の支配体制を記し

た小田原衆所領役帳にも、それらしい名が記されているそうです。さらに、この長屋門の残る

伊藤家屋敷は丘陵地にあり、城としての地の利もありそうな場所に立地しています。


    伊藤家長屋門


 長屋門は数多く見てきまし

たが、この長屋門は門扉の高

さも十分にあり、門柱の太さ

も大名屋敷門に匹敵するほど

太く、名主屋敷の長屋門とは

思えないほど立派です。もし

かしたら明治以降の建物かも

知れませんが、取り上げて見

ました。