第 三 台 場

港区台場、お台場海浜公園内  




  幕末に突如現れたペーリーの黒船にあわてた幕府は、江戸城防備のため現在の東京港を囲む

 ように七つの海上砲台を築きました。現存するのはその内の二つだけで、沖にある第六台場は

 現在公開されていないようですが、第三台場はお台場海浜公園と地続きになっていて史跡公園

 として整備されています。長い間海上に孤立していた為か、その遺構はよく残っていて、周囲

 を高い土塁で囲み南側の土塁上に砲台が置かれていました。中央の窪地には陣屋があり、土塁

 の下の横穴に弾薬庫がありました。また火を使うかまどは低い土塁によって陣屋とは別に周囲

 と隔てられていて、火薬に対する配慮もなされた構造となっていました。




    第三台場全景


  観光地のような賑わいの

 お台場海浜公園の正面にあ

 りますが、足を伸ばす人は

 少ないようで、潮風に吹か

 れながらの静かな散策が楽

 しめます。






     お台場内部


  中央部分が陣屋跡で正面

 の土塁の下に弾薬庫の横穴

 が見えます。また左側の低

 い土塁に囲まれてかまどが

 ありました。






  南に向いた

   土塁上の砲台跡

     (模擬砲台)






  沖に見える第六台場


 人の立ち入りが制限されて

いるので、野鳥の楽園になっ

ているそうです。







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