最後に歪率特性で、高域の特性が悪いのは回路がオートバランスの所為もあると思うのですが、信号の
飛びつきもあるようで、ゾベル補正を入れると無補正時よりも歪みが少なくなりました。一方で最大出力
が思ったほど取れないのは出力管がUL動作となっている為で、数値的には高域の歪みが多めですが実際
の高音はさほど耳に付く音ではないようです。
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上記のようにPPアンプに
しては歪率が良くないのです
が、現状でも最終利得が9.8
dBしかないので、これ以上
のNFは掛けられないのが辛
いところです。
無歪出力2.8W THD 1.7%
NFB 約3.2dB
DF=1.1 on-off法1kHz 1V
利得 9.8dB(3.1倍) 1kHz
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注・・・当初は、何かの拍子にボコボコと超低域発振を起こしてしまうのですが、これは前段と終段の両
カソードが共通なので、カソード・パスコンの時定数より低い周波数では、前後の信号が筒抜けになる
からです。これを止めるのには段間の低域カットオフを上げるしかないのですが、色々試してみた結果
カソードの時定数を段間のカットオフより10倍以上低く設定すれば、発振する事なく安定して動作す
るようでした。
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