晴耕庵の談話室
NO.32
OPINION
99/6/17
標題:"ist"と"er"について
はじめまして,凱水というものです。
ロンドン憶良さんのページはいつも楽しく読ませて
頂いています。一時ノルマンコンクェストに興味を持った
ことがありまして,このページは大変参考になりました。
さて、最近アップされた職業の"ist"と"er"についてですが、
私の職業は英語で言うとEngineerです。但し,日本語の技術者
と英語のEngineerでは実態に大きな隔たりがあるようです。
日本では通常の設計作業以外に、雑用を含めていろんな
ことを自分たちで処理しなければなりません。
ところが欧米のEngineerは雑用なんかしないそうです。彼等は
文字通り頭で考えて設計するだけ。モノを作るにはそのための
作業者がやってくれる。当然それなりの能力があって許される
地位なのでしょうが。
明日からEnginistに改称しましょうか。
最後になりましたが,こちらのページにリンクを張らせて
頂きました。何か問題がありましたらお知らせ下さい。
私のページは古代ローマを中心に扱っていますが,そのうち
近世ヨーロッパも取り入れてみたいと思っています。
では、まとまりの無いメールで失礼しました。
凱 水 (GaiSui)
ANSWER
99/6/17
凱水さん
メールありがとうございました。
ノルマンコンクェストをご評価頂き有難うございます。
リンクも結構です。
おなじみの顔ぶれが多く、楽しみです。
当方も近々リンクいたしますのでよろしく。
イストとアーはいいかげんな言葉の遊びですが
欧米はデモクラシーとはいっても、厳然たる階級社会
であり、仕事の範囲はしっかりと分けられています。
文房具屋に机を注文した時、相当日数たってやっと
届けられました。日本ではすぐ梱包が解かれ組立て
られますが、運送者はノット・マイ・ジョッブと言って
そのまま帰りました。
数日して組立て人が来ましたが、梱包材はそのまま。
また数日してゴミやが来て持ち去りました。
英国病ですが、他人のジョッブには手を出さず、雇用
水準が維持されているのかもしれません。
契約社会ですから、権限と責任、権利と義務がクリア
になっているのではないかと感じます。
日本の義理人情情緒の村社会構造とちがう背景でしょう。
どうぞ今後ともよろしくお願いします。
ロンドン憶良
THANKS
99/6/20
こんにちは、凱水です。
早速お返事を頂き、ありがとうございます。
確かに日本では、悪く言うと”なれ合い”になっており、
義務や責任の範囲があいまいですね。欧米型の分担の明確
さは、プロ意識という意味では非常にシビアなものかも知れ
ません。ただ,実際に付き合ってみると、トラブル発生時の
対応など,良くこれで商売が成り立つなと思うときも有りま
すけど。
では、また。
凱水
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