やっと開いた落下傘
「ノーブレス・オブリージ」について
(前頁より)



「率先垂範・出処進退」などの「行動規範」以上に大事なのは、「ノーブ
レス・オブリージ」の根幹をなす「倫理規範」であろう。
昔は商いにも「商道」があった。一般的には「良識的判断」「弱者への
思いやり」「責任感」「正義感」といった徳目であろう。英国では「嘘」と
「賄賂」は通用しない。

進学・体育・芸能などの英才教育は盛んであるが、徳育の英才教育は
聞かない。
人格にいささかの欠陥があっても、偏差値が高ければ社会的に高い
地位に就けるようであれば、官僚や経営者のスキャンダルは減るまい。



日本の風土にあった「ノーブレス・オブリージ」の倫理を、身近な日本語
による教訓として確立し、規範として定着させ、伝承させる必要があるの
ではなかろうか。


皆さんは、憶良氏の「ノーブレス・オブリージ」論をどう受け止めましたか。


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