落ち葉は焚かないで
(前頁より)


フランス語も流暢に話すドビーことドロシー小母さんは、憶良氏一家に
大変親切で、いろいろなしきたりを丁寧に教えてくれた。

「洗濯物もね乾燥機で乾かして、外にはほとんど干さないのよ。コイン・
ランドリーがショッピング街に必ずあるから、放り込んでおいて、その間
に買い物をする婦人が多いわ」
「どこをドライブしても、洗濯物が満艦飾という景色は見ませんね。皆さ
んがドライヤーを持っているとは思いませんでしたが、よく分かりました。
多分コイン・ランドリーの料金が安いのでしょう」

こうしたアドバイスのお陰で、憶良氏一家はさしたるトラブルなしに英国
の生活を送ることができた。

(注、25年前には日本にはコイン・ランドリーがなかったのである)



「英国人は不親切などとんでもない。こちらに来て僕たちが接した人は、
いい人が多いよ」
「出張の土産話にひとつふたつ話してくれないか」
というわけで、憶良氏は足村の達ちゃんにいろいろな事例を話すことに
なった。



日本人は個人の家の庭は手入れしますが、景観保護に対する共同の
認識は、まだまだ国民全体のレベルまできていないような気がします。
地球環境を考える京都国際会議を機に、電線や広告看板など身近な
周りの共同の景観も、見直して見ませんか?
産業廃棄物を野山に投棄したり燃したりするのは論外でしょう。



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