比良の里話

一話  比良天満神社
都が荒れていた平安時代の頃 比良宮の太郎[七歳]に神様のお告げがありました。
京都下京に奉られていた菅原道真を現在の北野にお奉りする事。今や学問の神様として大勢の人
がお参りに来ます。更に古い比良天満神社も1度訪ねては如何でしょうか
国道沿いにあって大きな古木があります。


二話  比良八荒
昔、比良山中には寺坊が多くありました。若い修行僧と和邇村の娘とが深い中になりました。
が、僧籍に有る身は許されず心を入れ替え修行に励みました。娘は諦められず激しい女の一念で
たらい船に乗り比良浜の常夜灯を頼りに漕ぎました。おりからの山風や荒い波が激しくなりたらい船は
波間に沈みました。執念か怨念か毎年3月下旬になると、比良特有の強風が吹き琵琶湖が
大荒れになります。比良八荒が過ぎると里の春です。

三話  御霊社[菅原道真の魂を奉る]
毎年天満神社の大祭の日、には久治郎さんの所にある御霊社の掛け軸が出されます。
社の跡とされている所へ久治郎家の男の人が神饌物を持ってお参りされますが、場所は秘密にされています。
ある年村の人が後を付けて行ったが、途中で見失なったということです。お祭に係わる人達は久治郎さんの所へ
神酒を頂きに行き、お祭が始まります。 (内緒の内緒のお話)

四話  お地蔵様
村の中にはお地蔵様が沢山いらっしゃいます。いかにもそれらしい形や、漬物石風、おにぎり型の手のひらサイズ
や上下に分かれているもの、ひっそりと湖を見ているもの お盆の時は部屋に上げてもらうものなど色々です。
交通事故がよく起こる道路を整備した時、三体の地蔵様が出てきました。
三体の地蔵様には前かけが懸けられ、何時も新しい花が供えられて大切にされてます。
それからは事故が起こらなくなりました。

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