Tour du Mont Blanc(ツール・ド・モンブラン)

ツール・ド・モンブラン=ヨーロッパの最高峰モンブランの周りフランス、イタリア、スイスの三国を6日〜10日かけて歩く憧れのトレッキングコース。
特に、7月の初旬は雪は多少残っているが、たくさんの種類の花々が咲き乱れる季節。(ツール・ド・モンブランの花集へ)

日本のツアー会社からは、ガイド付きでハイライト部分をつないだツアーがいくつかでています。
ここでは'97/7月に郵船トラベル(現地ガイド:レ・マーモット)で行った5泊6日(全10日間)のコースを紹介をします。
これが個人のトレッキング計画に役立てばいいのですが ・・・

コース紹介

コ−ス全体図

日付No

行程

コースガイド

宿インプレッション

第1日
ジュネーブ
      ↓チャーターバス
シャモニー
(ホテル・プリオレ)着(22:30)

ツアーのメンバーは総勢15名。現地ガイドはレ・マ−モットの中島さんだ。ヨーロッパの山のツアーは年輩の方が多いらしく、このツアーも60才以上が半分以上。私はなんとなくサブガイド?
夕方ジュネーブ着。チャーターバスでシャモニーのホテル・プリオレへ。

[ホテルプリオレ]
シャモニーの中心街へ徒歩3分。他の日本のツアーや韓国のツアーも利用していた、きれいで、こじんまりしたホテル。どの部屋からもモンブランが見れる。ただこっちの人の朝食は軽いらしく、パンとコーヒーを飲む程度。

第2日
シャモニー自由行動

自由行動。ガイド付きでプランプラへ行く人もあれば、シャモニー見物がてら、トレッキング準備をする人も。山用品の買い物は日本人の神田さんのいるスネルスポーツ。そういえば燕山荘の赤沼さんも来てたっけ。

第3日
歩行6h
シャモニー(8:30)
       ↓チャーターバス
ノートルダムドゴルシュ1210m(9:20)

ラ・バルムの小屋1706m(12:00)

ボンノムのコル2329m(16:00)

ボンノムの小屋2433m(17:30)

早朝、チャーターバスで一路ノートルダム・ド・ゴルシュへ。(こっちの人はバスでも飛ばす)一服してからいよいよトレッキング開始(10:00)。ほどなくラ・バルムの小屋に到着し昼食。ここからがいよいよ登り。雪も残っており、なんとボンノムのコル間近では吹雪に襲われた。コルでちょっと様子を見たが回復の様子もないため、視界ほとんどゼロの中、クロワデュボンノムの小屋を目指し進む。(これでもトレッキング?) ようやくボンノムの小屋が見えてきた安心した。(ここだけはしっかり地図を読んでおかないととんでもないことになる。)

[ボンノムの小屋]
コース中一番高い所にあるが大きくて立派な小屋。部屋は2段ベットの小さな部屋に別れており、ストックホルムからきた御夫婦と一緒になった。又、運の悪いことに地元の子供達の林間学校とぶつかり、とっても混んでいた。

第4日
歩行5h
クロワデュボンノムの小屋2433m(8:30)

シャピユー1549m(12:00)

レ・モッテの小屋1870m(15:30)

今日は快晴。今年は雪が多いので予定変更し、フールのコル経由ではなくシャピユーへ。お花畑の斜面をゆっくりと下界まで下り、シャピユーの一軒家のレストランで昼食(宿泊もできる)。緩い登りの鋪装道路を行きグラシエの牧場へ。右に折れて川を渡るとレモッテの小屋が見えてきた。普通はエリザベッタまで行くらしいが、この小屋に泊まればのんびり昼寝もできる。

[レモッテの小屋]
牧場の小屋。周りにはロバや牛がいる。寝るところは元牛小屋。日本の山小屋のように、中央が通路で左右にふとんと毛布が並べてあり、並んで寝るタイプ。空いていたので好きな所に寝れた。トイレとシャワーは外。夕食は暗い母屋でとるが、とってもおいしい。ワインもおいしい。

第5日
歩行5h
レ・モッテの小屋1870m(7:45)

セイニュのコル2516m(10:50)

ベニの谷(13:00)

エリザベッタの小屋2200m(14:00)

ハイライトの1つ、セイニュのコルでのフランス−イタリア国境越え。お花畑の中をコル目指して登っていくと開けた所にでる。ここがコル。イタリア側がパッと開けて左側にはこの旅初めてのモンブランが見えた。ゆっくり下ると広い河原のようなベニの谷に出て、しばらく行くと要塞のようなエリザベッタの小屋が現われる。ここで遅い昼食もとる。

[エリザベッタの小屋]
レックスブラン氷河の下にある、コンバットの基地のようなしっかりした建物。食堂はレストランのようにエリザベッタの名前入りの食器ででてくる。食事もおいしい。シャワーはコイン式。部屋は個室と三階(屋根裏)のやはり日本式山小屋の寝床。早い順にとれるらしい。要所にあるのでいつも混んでいるとのこと。この日も目一杯だった。

第6日
歩行5h
エリザベッタの小屋2200m(7:45)

プランシェイクール1697m(12:30)
   ↓ロープウエイ
クールマイヨール1226m(15:00)
   ↓路線バス
アルプノーバ1769m(16:00)

エレーナ小屋2062m(17:00)

この日はモンブランを南側から間近に展望する日。
いかにもフライ・フィッシングのビデオの出できそうな池を過ぎ、左手にミアージ氷河が出てきたところを右手に取り付いて登っていく。高度上げて振り返るとそこはもうモンブランの展望台(2303m)。ここからはずっとモンブランと一緒に歩く感じだ。行く先にはグランドジョラスも見えてきた。クールマイヨールのスキー場に到着(雪はない)。リフトを一本降りてロープウエイ乗り場(プランシェイクール)近くのレストランで昼食。ロープウエイを降りてクールマイユールへ。バスステーションまで歩き路線バスに乗ってアルプノーバへ。そこから黙々とジャリ道を1時間も歩き、エレーナの小屋についた。

[エレーナの小屋]
'96年に建てかえたばかりの新しい小屋。ハイキングで来た人も利用するちゃんとしたレストランで、その下が宿泊場所になっていて、きれいな2段ベットが並ぶ大きな部屋と10コはある男女別のシャワー室からなる。

第7日
歩行4h
エレーナ小屋2062m(8:00)

フェレのコル2537m(9:15)

フェレの村1700m(12:50)
    ↓路線バス
シャンぺ(13:50)

この日のハイライトはフェレのコルでのイタリア−スイス国境越え。小屋の裏側の気持ち急な斜面(ここもお花畑)をジグザクに登っていくとコルに出る。振り返りと今まで歩いてきたセイニュのコルまでがきれいに眺められる。スイス側を下り、フ−リ−の村には路線バス(セントバーナードエクスプレス)が来ており、これに乗り湖畔の町シャンペで降りる。シャンぺのレストランで昼食。シャンぺ湖畔はスイスの避暑地。湖は歩いて一周できる。

[ペンション
     エンプロイナール]
宿はツールを歩く人の常宿。3階建て建物は少し古いが、個室とベットが並んでいる少しきれいな山小屋風のところも。風呂はなく、共同のシャワー室だった。

第8日
歩行2.5h
シャンぺ
      ↓チャーターバス
ルツール1462m(9:20)
     ↓ゴンドラ、リフト
バルムのコル2191m(10:00)

ルツール(12:30)
    ↓路線バス
シャモニー1035m(13:00)

この日のハイライトはバルムのコルでのスイス−フランス国境越え。
チャーターバスに乗って、ルツールへ(実はもうフランス)。ここからゴンドラ、リフトを乗り継いでバルムのコルへ。1度スイス側へ戻ってから、スイス−フランス国境越え達成。こうゆう風においしい所だけ廻れるのもツアーのいい所でもある。ここもお花畑になっていてマーモットも顔を出した。下りはてくてくと歩いてルツールまで戻り、今度は乗り合いバスで、ついにシャモニーへ戻ってきた。着替えた後、みんなで町に出て昼食。

[ホテルプリオレ]
第1日目と同じ

第9日
シャモニー
   ↓ロープウエイ
エギュードミディ3842m(8:00)
    ↓ロープウエイ
シャモニー発(14:00)
      ↓ チャーターバス
ジュネーブ着(17:30)

今日はエギュ−ドミディ見物。シャモニーを2時出発のため、朝いちのロープウエイに乗る。ロ−プウエイ2本でそこはもう3800m富士山より高い。さらにエレベーターに乗り展望台(3842m)へ。モンブラン(4807m)はもちろん、ドリュ(3754m)、バレブランシュ。遠くはマッターホルンまで360度見渡せた。さらに展望ゴンドラに乗りヘルブロンネル(3466m)へ。グランドジョラス(4208m)が間近に見られた。
シャモニーに戻り、チャーターバスでジュネーブへ。全員無事帰国の途へ。