quiet kenny / Kenny Dorham

   録     音 ; ’59 11月13日
   パーソネル ;  ケニー・ドーハム      トランペット  
              トミー・フラナガン      ピアノ
              ポール・チェンバース    ベース
              アート・テイラー       ドラムス
  
   本国アメリカでの評価は決して高くはないが、日本のジャズファン
   の間では非常に人気が高いアルバムである。トランペットという
   楽器の演奏力という点ではクリフォードブラウンにとてもかなわな
   いし、マイルスのようなバンドリーダーとしての資質もない。
   しかし、そんなことはどうでもいいのである。
   『 A面一曲目 ロータスブロッソム を聞けば、生活に疲れた中年の
    サラリーマンもめくるめく青春の日々を思い出すであろう 』 との
   コメントをどこかで読んだことがあるが、まさにその通りである。  







   BLUE'S MOODS / BLUE MITCHEL

   録    音 ; ’60 8月24日      ニュー・ヨークにて
   パーソネル ; ブルー・ミッチェル     トランペット
             ウィントン・ケリー       ピアノ
             サム・ジョーンズ      ベース
             ロイ・ブルックス       ドラムス

   代々木の MOUVE の緩急取り混ぜた流れ作りの中で、よく登場
   したアルバムだった。コルトレーン、ドルフィー等のハードで緊張
   感溢れるものが続いた後でこれがかかると、不思議なほっとした
   気分になったものです。
   ブルー・ミッチェルの演奏には目もさめるようなハイノートの連続
   はなく、中音中心で着実にバップをこなしてゆく。
   上記のケニー・ドーハムの系列といえるかもしれません。
   バックにまわったときのウィントン・ケリーの真価はここでも発揮
   されている。