2006/09/11 更新
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「自然朴の会」山行記録

木曽駒ヶ岳・宝剣岳・空木岳
2956m・2931m・2863m


山行記録

2006年09月08日(土)〜10(日)

コースタイム

2006年09月08日(金) 晴

 ロープウェイ千畳敷(山頂駅)9:30 → 10:15 乗越浄土 → 10:35 中岳 → 11:13 木曽駒ケ岳 11:40 → 12:14 宝剣山荘 → 12:35 宝剣岳 → 12:55 宝剣山荘(泊)

2006年09月09日(土) 薄曇〜ガス(霧雨)

 宝剣山荘 4:48 → 5:07 宝剣岳 → 5:45 三沢岳分岐 → 5:55 極楽平(朝食) 6:10 → 6:22 島田娘 → 7:11 濁沢大峰 → 8:58 檜尾岳 → 10:44 熊沢岳 → 12:22 東川岳 → 12:49 木曽殿山荘 → 14:31 空木岳 14:41 → 14:52 空木駒峰ヒュッテ(泊)

2006年09月10日(日) 晴

 空木駒峰ヒュッテ 5:14 → 5:47 駒石 → 6:55 迷い尾根 → 7:39 マセナギ → 7:45 尻無分岐 → 8:10 水場 8:18 → 8:45 タカウチ場 → 9:05 林道終点駐車場

 昨夜は終業後に会社を出発し24時に中央道の梓川SAに入りお天気祭りの後朝まで仮眠した。 6時に起きて出発し駒ヶ根ICで高速から出てコンビニに向かい朝食と昼食を購入する、コンビニ駐車場で朝食を済ませゴミをお返しして駒ヶ根駅のタクシープールに向かう。 下山口に車を置いてタクシーで駒ヶ根ロープウェイに向かうため、客待ちをしているタクシーに池山の林道終点登山口の駐車場に行ってもらう、ついでに先行して道案内も頼む、林道は途中まで舗装されているが後半は未舗装で車の床をスルので注意が必要だ。 駐車場に着き必要な荷物をタクシーに乗せロープウェイに向かう、菅ノ台から駒ケ岳ロープウェイまでの道は一般車は通行止めなのでバスかタクシーで入る事になる、バスは1000円/一人との事だがタクシーは4000円位なので4人で乗れば変わらない、今回は林道終点の駐車場からなので約7000円だったが3人なのでまあまあと思う。 ロープウェイに乗り山頂駅に向かうが途中はガスで殆ど展望が無かったが山頂駅に着く頃には雲の上に出たのか青空が広がってきた、ロープウェイの駅を出ると目の前に千畳敷カールが広がりその先には宝剣岳の岩峰や乗越浄土への岩壁が続いている、まずは千畳敷のお社の前から乗越浄土へと向かう、急坂だが道はジグザグについているので急がずに登れば45分位で上りきれる、上に着いて振り返れば眼下にカールと千畳敷ホテルが見え、目を転じれば宝剣岳の山頂部の岩峰が青空をバックにそびえ、さらに正面には宝剣山荘と天狗荘そして中岳が目に入ってくる、木曽駒ケ岳は中岳に隠れて直接は見る事は出来ない。 宝剣山荘の裏手を廻り中岳から駒ケ岳に向かう、中岳を越して一旦頂上山荘の建つ鞍部に下りてから駒ケ岳に登り返す事になるが標高差100m程の登りなのですぐに山頂に着く、山頂には二つの祠が立っていてその間に一等三角点が有る、展望は生憎のガスで見られないので昼食を食べ少し休憩し宝剣山荘に向かう。 宝剣山荘に入る前に明日は日の出前に向かう宝剣岳までのコースを下見しておく事にし、荷物を山荘の脇に置き宝剣岳に向かう、小屋から山頂までは20分ほどだがコース途中から岩場に鎖がついた少し上級者向けである、途中でいいわばを一旦下がって回り込む所が有ったりで薄暗い時に初めて来たらコース探しに時間がとられそうである、山頂で大部分の人が怖いと感じる大岩のてっぺんにYMZが登り記念写真を撮り小屋に戻る。 小屋で受付を済ませ部屋に入る、部屋は6畳で布団が6枚有った、今日は金曜で平日なのでそんなに込まないだろうから布団1枚に一人位だろうと思っていたら結局この部屋には自分ら3人だけでゆったりと泊まれた、他の部屋は定員一杯入っている所もあったが前もって予約をしていた事もあって相部屋が後回しになったのではないかと思う。 2日目中々寝付かれず早めに目が覚め4時に起き出す、朝食と昼は昨夜のうちに弁当にしてもらっているので寝具を片付け支度をして5時前に小屋を出発する、小屋の前に日の出を見に前岳に行くと言う7〜8人の団体がいた、自分らは宝剣岳に向かう、日の出前だが薄明るくなって来ているので足元はライト無しでも確認できるがコースの先まではわかりにくい、昨日の内に下見をしていたのは正解だった、宝剣岳山頂まで昨日と同じ時間でスムーズに登る事が出来た、来る途中で後を見たら先ほどのグループが付いて来る、雲っているので日の出をあきらめ宝剣岳に向かって来る様だが途中からコースがわからなくなり右往左往しているのがライトの動きで判る、やはり昨日の下見は大正解とあらためて思った。 宝剣岳は山荘からの登りに比べても山頂から空木岳方面への下りがコースも長く難易度も同じく高いのでさらに身を引き締めて慎重に下る、この岩場の下りも三沢岳分岐で終わりとなり後はしばらくなだらかな稜線歩きとなる、三沢岳分岐から空木岳方面に少し進むと千畳敷へ下れる分岐(極楽平)になる、ここで腹ごしらえの朝食(弁当)にする、日は上がってきていて薄日が見えるが中々空が晴れての青空が見えない、今日のコースタイムは10時間以上と見ているので腹ごしらえをしたら早々に先に進む事にする。 緩く登って島田娘のピークを越えると下りながら小さなピークを何個か越して濁沢大峰に着く、この頃からガス(雲)の水滴が大きくなって小雨に近くなってきたのでカッパを着る、カメラも仕舞ったので写真も撮っていない。 ガスの中を檜尾岳に到着、檜尾尾根を少し下った所にかまぼこ形の避難小屋がかすかに見える、ここでYMZから確認の一声が有る、ここが最後のエスケープルートだがどうすると、これは体力に問題のある小生(管理人)に向けての一言だが小生も大丈夫予定通り行こうと返事する、シャリバテしない様にここでも少し腹に入れて出発する。 カッパを着ての歩行は歩きにくく体力も消耗する感じがする、本来「自然朴の会」は雨の山行は行わないが今日の予報が晴で夕方くもりのはずが、途中からの霧雨なので仕方が無い、途中何箇所かの鎖場などが有るが宝剣岳前後ほどではないので、変わらないピッチで大小のピークを順調に越して先に進み熊沢岳まで到着する。 ここまで来れば今日の行程の半分以上は消化した、時間も差ほどオーバーしていない、相変わらずのガスの中を東川岳に向かう、ピークを何個か越してかすかに見える高いピークを東川岳かと登り返すがさらに先にピークが見え、まだかと先に進む、管理人の体力もまだ持ってくれている、これでもか、これでもかのピーク越えのすえ東川岳に到着する、時間は昼を少し過ぎたばかりなので内心は「よっし!」と力が入る。 ここからは木曽殿越に一気に下り空木岳への大登りをクリヤーすれば本日のコースも終わりである。 木曽殿越への下りは標高差200m程を一気なので25分程で下ってしまうが無理をすると膝に来るので慎重に下る、下る途中で一瞬ガスが切れて空木岳への登りが目の前に現れ(カメラを出す前に又ガスがかかり写真は撮れなかった)息をのむが闘志も湧いてくる、木曽殿山荘に下りつき小屋で空木岳のバッチを購入する、小屋の入り口に「本日は団体の予約で一杯です、予約以外の宿泊はお断りしています」張り紙がして有る、この先の駒峰ヒュッテは予約以外は宿泊出来ないのでこれから予約無しで来る人はどうなるのか他人の事とは言え心配になる。 しかし他人の事より最後の空木岳への標高差360mの自分の登りである、登り返し始めて20分で休憩を入れる、140m程上がっている傾斜がきつい分高度を稼いでいる様だ、次も20分ピッチで登り順調に第一ピークに到着、第二ピークは休まずに2時30分に空木岳山頂に到着、後半は少しピッチが落ちたがほぼ順調に今日の登りの終点に到着し思わず「にこり」とする、だた空木の山頂もガスの中で展望は得られない。 山頂で記念写真を撮り駒峰ヒュッテに向かう、ヒュッテは山岳会が運営していて宿泊は事前予約者のみ(予約していない場合は100%泊まれませんので注意が必要です)ですが、小屋の中はきれいで小屋番の人も本当の山屋さんで雰囲気は良いです、寝具は銀マットと寝袋(枕無し)ですがこれは布団の場合に隣の人と肌が触れたりするのは嫌ではないかと言う思いから寝袋にしたと言っています、小屋に3時に着くことが出来たので食事の時間まで持ってきた日本酒(四合瓶)とマイお猪口そして缶ビールで小屋の親父さんや、途中で自分らを追い越してかなり早い時間にこの小屋に着いていたと言う美人の韋駄天二人連れ(率直にその早さにはお化けとしか言い様が無い)のお姉さんらと山談義の花を咲かせました、夕ご飯はこの小屋名物のシチューで昨日の小屋ではあまり食欲が無かった小生も美味しくいただきました。 翌朝は早く発ちたいので朝弁を頼もうとしたら、朝食を5時にしてくれると言う事でさすがに山屋の山小屋と思わされました。 夜は他の客の鼾でよく眠れ無かったがうとうとしながら4時半に起き支度を済ませ表に出て見ると満月に近い月が空木岳の上空に輝いていて思わずカメラに収めたが暗いので少しボケてしまった、5時少し前に食事の準備が出来たので一番先に食べさせてもらい、早々に小屋を後にします、急ぐのは下りのロケーションの良いところで日の出を写真にしたい為と下山後に家まで600km戻らなければならないからでした。 日の出を気にしながら下り振り返ると昨日の宝剣岳から空木岳までの稜線のシルエットが雲も無く見えています、ここから宝剣岳の遠さに昨日はガスで良く見なかったのが精神的には良かったのかな、見えていたら最初に精神的にバテたかも知れないと改めて思うような距離です。 一瞬の日の出を見て山並みを写真に収め後はひたすら下りです、途中の大地獄・小地獄は小屋の親父さんも言っていたが今は道を良く整備していて名前とは違って全然問題なく、迷い尾根から下の部分だけ転ばない様に注意すれば4時間位で下れる、3時間位下った池山小屋近くにこのコース沿い唯一の水場がありそこで久しぶりに顔を洗いさっぱりとする、ここの水はそれほど冷たくも無いのでおそらく湧水と言うよりは沢から引いている水ではないかと思われる。 水場から約1時間で車を止めておいた登山口に到着して今回の山行も無事終了し、帰途に着きました。 

地形図: 


  
       ↑                                 ↑
           空木岳 ------空木岳から木曽駒ケ岳までの縦走路全景--------木曽駒ケ岳
梓川サービスエリアに到着してくつろぐ お天気祭りを少しだけしました 朝食を買いに寄ったコンビニの駐車場から木曽駒ケ岳の千畳敷付近が見えた
駒ケ岳ロープウェイに乗っていよいよ出発 ロープウェイからは生憎のガスで下界が見えない 千畳敷の山頂駅に到着すると視界は開けてきた
千畳敷から乗越浄土を目指す 乗越への登りの途中で振り返ると千畳敷の山頂駅(千畳敷ホテル)が眼下に 乗越までは急坂だがジグザグの登りが後少し
乗越浄土に到着、正面は中岳 後に見えるのは、青い屋根が宝剣山荘で赤い屋根が天狗荘 乗越で宝剣岳の岩峰をバックに
木曽駒ケ岳には宝剣山荘の左側から裏を廻り込にでまず中岳に向かう 中岳の山頂、中岳はトラバース道も有るが少し岩場も有る、帰りに通って見る事にする 中岳を越すと眼下に青い屋根の頂上小屋が見えその前がテントになっている、正面奥が木曽駒ケ岳の山頂
木曽駒ケ岳の山頂 一等三角点 山頂には石積みに囲まれた社が2つ有る
宝剣山荘の所に戻り荷物を置いて宝剣岳の下見に行く 宝剣岳の山頂 山頂の大岩に登ったYMZと岩にへばりつくWTN、大岩の後ろは千畳敷まで落ちている
宝剣山荘の3号室、6畳で寝具が6組今回は3人だけでした 小屋の前で一時を過ごすが日差しが無いと寒い 小屋の裏手の高台から宝剣岳を見る、右の人の顔の様に見える岩が天狗岩
消灯後の部屋の窓から外を見ると小屋の前の前山上空に月がはっきり見えて明日の晴天を期待させる 2日目の朝、宝剣岳への登りは昨日の下見が功を奏しスムースに通過する 宝剣岳を越えた縦走路も岩と鎖のコースで慎重を期す
三の沢岳分岐、ここで難路もひとまず終わる 千畳敷への分岐が有る極楽平、標識の右手が宝剣岳を越えて木曽駒ケ岳方面で左手が檜尾岳から空木岳で本日の目的地 極楽平から島田娘への稜線は歩きやすく傍らにはコマクサなども咲いていた
極楽平付近には花も沢山咲いている ガスが晴れて来そうな感じだが 眼下に雲海が広がっている
熊沢岳で霧雨も収まってきた、濁沢大峰から檜尾岳は霧雨のため写真を撮らずに通過した 東川岳に到着するもガスは晴れない 木曽殿山荘に下った頃にようやくガスも切れてきた、木曽殿山荘の本日宿泊は予約で一杯のため泊まれませんと張り紙がしてあった
空木岳山頂に到着、残念ながらガスで展望は無し、上空には少しだけ青空が見えるのだが 空木駒峰ヒュッテに到着、当初予定より1時間早く無事着くことができ満足です ヒュッテ内で夕食までの間の談笑、実はこの2人の女性達は私らより30分遅く前の小屋を出たのに檜尾岳を過ぎた辺りで追い越しヒュッテに1時間半くらい前に到着したという化け物みたいなレディたちです
3日目の朝、日の出前の東の空です ピンボケになってしまいましたが、月光に照らされる空木岳山頂です 朝食を待つ小屋の中で、小屋内部はきれいでした
これもピンボケですが、日の出少し前に小屋を発ちます 眼下には雲海が広がって、空には雲も無く今日は天気が良さそうです 遥か彼方に昨日の出発点の宝剣岳(中央雲の上)が見えます、あそこからここまで来たかと思うと、昨日の朝にこの展望が無くて良かったのかもと思ってしまいました
前の写真は望遠なので実際の距離感はこんなに遠くになります、宝剣岳は中央の雲の上に見える峰です 雲海の向う、千丈ヶ岳付近から日が昇り始めた 空木岳をバックに朝日を浴びすがすがしい顔の二人
朝日を浴びた空木岳の上空には月がまだ見えている、今日は天気が良さそう 眼下に空木避難小屋が見える、駒峰ヒュッテに予約無しで来た場合は下山か避難小屋に行くようにと言われる、但し明らかに疲労困憊していて日没後の場合などは受け入れる場合も有る様です 駒岩、そばに行くとかなりでかいです
大地獄・小地獄はこの様に整備され危険なところは殆どありません マセナギ、ここに右の看板が有る この看板がら、次の同じ看板が有る所までは要注意箇所で登山道の片側がきれ落ちているので転倒して落ちたら助からないとの事
「尻無」と変わった名前の分岐、ハイキングコースと登山道の分岐だがハイキングコース側が細い丸太で塞いである、ここは登山道に入る 池山避難小屋の水場、水場は登山道脇に有るが避難小屋は登山道から少しそれている、久しぶりに顔を洗いさっぱりする 水場は丸太の水槽になっている、水はさほど冷たくないので湧き水では無く沢水をパイプで引いている様だ
「たかうち場」タクシーを呼ぶ場合はここから携帯電話をする様にと表示が有る、ここから登山口まで約20分くらいなのでタクシーも時間の検討が付けやすい 登山口の車止め丸太の杭が見えてきた 登山口に無事到着して今回の山行も終わりとなる

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