そうです、なまずです。わたしの大事なペットです。嫌われますけどね、なまずって気持ち悪いなんて言われて…
でもそんなことないと思います。右の写真を見てやってください。なかなかかわいいでしょ?
ルアーフィッシングと言えばブラックバスですよね。一度、釣りをしていたらとなりで釣っていた人になまずがかかりました。 こともあろうかその人は、「げーっ!」と言ってまた池に投捨てたのです。そんな仕打ちはないだろう!
そう、私がルアーフィッシングを始めたのはなまずが釣れると聞いたから。幾度となく挑戦するも釣果なし… いや、ブラックバスすら釣れない。これは「腕」以外のなにものでもないのでしょう。
ある日後輩から、わなにかかったなまずがあるがいるか?と言われ、即、もらうことにしたのです。 かくして、無傷のなまずを手に入れることができました。そう、ルアーフィッシングだと、どうしても針がかかるので 傷めてしまいます。
このなまずがうちへやってきて、60cm水槽の中で泳ぎ始めました。わたしは初めて間近になまずを見ることができました。 体の横には縫い目のようなものがあります。いろいろと不思議な発見があります。しかし、名前を付けようとはしませんでした。 いや、ぜんぜん考えもしませんでした。
息子たちも珍しそうに見ています。昼間はほとんど動かないんですよ。夜行性だから。 「どぃ〜ん、どぃ〜ん!」「…?こら!水槽たたくな!」
そしてある日、2歳の次男坊が「まなずー」と呼びながらまた、 水槽を「どぃ〜ん、どぃ〜ん!」「こら!たたくなって!」 かくしてこのなまずに名前がついたのでした。 安直?…いいじゃないですか。
なんといってもあの「ぬれ〜っ」と泳ぐ姿がいいですよね。 私はむかしからよくなまずにまつわるニックネームをつけられていました。 その完成形は「メコンの電なま」(メコン川の電気なまず)。 じつは本人が一番気に入っていたニックネームでした。
そんなこともあったからでしょう。なまずに対する格別な愛着を感じていました。 小さな浅い川で大きななまず(50cmくらいか?)が泳いでいたりすると、しばらく見入っていました。
ところでこの「メコンの電なま」…メコン川に電気なまずがいるのかどうか?よく知りませんが、 そう呼ばれていたころには考えもしなかった縁が、もうひとつありました。 「メコン」…メコン川とは中国雲南省からタイ、ラオス、カンボジア、ベトナム(…ミャンマーもかな?) を通って、南シナ海に流れ込む大河です。 この中のタイに、仕事の関係から何度も行くことになったのです。
このメコン川には体重が250Kgにもなる巨大なまず(プラブック)がいます。 そして、それは重要な蛋白源となっています。(つまり食料と言うことね。) さすがに私はこれを食べたことはありません。しかし、タイではよくなまずを見かけます。
たとえばバンコク市内の公園の池。白いなまずがうじゃうじゃいるのです。 あれはさすがにあまり気持ちのいいものではありません。 なぜ「うじゃうじゃ」いるのか?誰も取らないからだそうです。 タイ人はほとんど仏教徒だから、むやみに殺生しないのです。 おまけに公園と言うのは神聖な場所かなんからしいですよ。
次によく見るのが白くて小さいなまず。たぶんこれが大きくなって公園の池で泳いでいるのでしょう。 で、それは市場の中のペットコーナーにいます。 そう、タイ人の中にはこれをペットとして飼っている人が少なからずいるのです。 ただ色が白いと言うだけで、姿形はうちのまなずと同じみたいでした。
じゃあ、黒いなまずはいないのか?まなずと同じ…いました。これはよく見かけます。こちらも同じ「市場」で。 ただ違うのは市場は市場でも食材の市場。つまり魚屋さん!悲しかったですねー、かわいいなまずちゃんたちが… あるところではたらいのようなものの中でバチャバチャと… 別の市場では台に並べられて…さらにその横では、棒で串刺しにされて七輪でこんがり焼かれているのです。
たしかにおいしい魚なんですよ、なまずって。(何のかんの言って、やっぱり食ったんじゃない!) いや、ちゃんとしたレストランできれいに料理されたものを食べたんです。(でも、食ったんじゃない!) …まぁ、そうですけどね、昔ですよ昔。まなずがうちに来る前。