効率・効果

作成日:2000/01/04


興味深いというか、常日頃思っていたことを題材にした本を見つけました。 「コンピュータが子供の心を変える」です。 コンピュータは問題解決の道具だと思うのですが、その認識をなくして 利用すれば、子供だけでなく大人でもこの本に記載されている状況に 陥ってしまうとおもいます。

  1. コンピュータを使うことにより、どういった処理が行われているか 理解しないまま高度な計算ができてしまうため、コンピュータを使えば答えを 出せるが、どうやって計算すればよいか全くわからない。
  2. きれいな見栄えにこだわるあまり、文章そのものよりもフォントや配置、図などに 不必要に凝ってしまい印刷しては修正を繰り返す。結果内容のない文書になる。
  3. コンピュータの出力する鮮やかな映像や音に惑わされ、真実とは異なった事象を 実際のものと認識してしまう。

このようなことをみなさんの周りで見かけたり経験したことはないでしょうか。

私はコンピュータに詳しいと言うことで、 よく「こんなことをしたいのだけどうまくできない」という相談を受けます。 その中には、コンピュータを使ってしなければ意味がないというものは少なく、 慣れていない処理をコンピュータで使うことによりよけいにコストがかかるにも関わらず 「コンピュータで処理をした」というプロセスに主体をおいた要望がおおく見受けられます。

コンピュータの前に座って懸命に何かをしているからといって、勉強している、仕事している とは限りません。多くの人は本来の目的とは別な事柄に非常に多くの時間を費やしているのです。

コンピュータを使う、使わせる場合は、その目的をはっきりととらえ、そのメリット・デメリットを しっかりと認識した上で使用しなければ結局コンピュータ(とそのメーカー)に 使われてしまう結果になります。

どうか気をつけて。

書名コンピュータが子供の心を変える
著者ジェーン・ハーリー
出版大修館書房
ISBN4-469-21242-3

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