オーストリアの昆虫切手

オーストリアの国土の大半はアルプス山脈など山岳地帯で、ドナウ川も走っています。 オーストリアは、13世紀後半からハプスブルグ家の領有地となり、同家が神聖ローマ帝国の皇位を独占したことから、ウィーンは神聖ローマ帝国の中心地をして栄えました。その後は宰相メッテルニヒが登場し、1867年にはオーストリア・ハンガリー帝国が成立しました。1917年の第一次大戦敗北を契機に帝政が崩壊し共和国に移行し、支配していたハンガリー、チェコスロバキアが独立、ポーランド、ルーマニア、ユーゴスラビアにも領地を譲り、現在の国境となりました。 オーストリアは1938年にナチス・ドイツに併合され第二次大戦に敗北したことから米英仏ソに分割占領されましたが、1955年に主権を回復し、永久中立国として現在に至っています。
このオーストリアから1967年に第6回国際植物保護会議記念切手としてコロラドハムシを描いた凹印印刷の奇麗な切手が発行されました。
2007年と2009年に甲虫を描いた切手1種が各々発行されました。
2008年と2009年に昆虫を描いたセルフ糊付き切手1種が各々発行されました。

Austria オーストリア
1967.8.21 第6回国際植物物保護会議記念切手
コロラドハムシ
Leptinotarsa decemlineata
(ハムシ科)


2007.10.10 昆虫切手2009.6.19 昆虫切手
ヨーロッパミヤマクワガタ
Lucanus cervus ♂
(クワガタムシ科)
アルプスルリボシカミキリ
Rosalia alpina
(カミキリムシ科)


2008.6.13 セルフ糊付き昆虫切手2009.8.28 セルフ糊付き昆虫切手
クロスキバホウジャク
Hemaris fucltormis
(スズメガ科)
セイヨウミツバチ
Apis mellifera
(ミツバチ科)


コロラドハムシは、ジャガイモの大害虫で、はじめアメリカのロッキー山脈で野生のナス科植物を食べていましたが、アメリカ西部の開拓が進み、ロッキー山麓まで畑が作られた頃からジャガイモに被害が出始め、更に被害が広がりました。近年、ドイツなどヨーロッパにも移ってきました。コロラドハムシは、ハンガリーやトルコの切手にも描かれています。

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