はじめての仕事

会社に入ってはじめて担当になった仕事は、とあるメーカーが開発した電話交換機の情報端末でした。
たしか、「CISE」なんて言う変な名前がついてたとおもう。
当時は、まだ8ビットマイコン全盛期でインテル8085なんかが、あちこちで使われていた。
いまになってみれば、こんなものよく使っていたもんだというようなもので・・・・
これが、のちにインテルが腐ってるなんていわてれた時期もあった、インテル神話の根元かもしれない。

このCISE開発のプログラムを担当したわけですが・・・(といってもテスト用)
大きさは2KB程度の今となってはつまらないものなのですが、なんと3ヶ月以上もかかってしまったのは、
出だしから汚点を築いてしまったとしか言いようがない。(本体は私が担当したのではないけれど・・)

それは、課金情報を扱う端末なのでデータ通信にCRCチェックという方式を行うのであるが、それに時間がかかる。
そのCRCチェックをCPUにさせたらなんと5mSECもかかってしまうのだ。
それを、2mSECでまわる割り込みルーチンのなかにいれたもんだから、割り込みルーチンが正常に動作しないのはあたりまえなのです。
じつは、端でそのプログラムをみて薄々疑問におもっていたのであるが、入りたての新人が3年目の先輩に向かって、そんな大それたことを指摘するわけにもいかず黙ってしたのが、今となっては大きな間違いだったのかもしれません。
それでも、「これは、こうゆう作りがよいのですか?」なんて・・それとなしに言ってみたのだけど・・

最後になってようやく気づいたみたいですけど、おそかったみたいでお客さんのほうで全部作り直しちゃいました!って結末になったとかって聞いてます。きっと、この話しを聞いたら自信をなくすだろうなぁ・・・

ほかにも、ずるずると長くかかった原因は、エミュレータがボロイせいもあるのです。
なんと、10分に1回はRESETをかけないとプログラムが暴走してしまう・・・・
エミュレータのテストをしてるんだか、プログラムのデバッグをしてるんだか、なにがなんだかわからない状態なのでした。
いまとなっては、信じられない話です。

今思えば、しごとをはじめて3〜4年目のころの技術者って、ちょっと自信がついてきてプライドをもっているみたいで危ない時期だと最近になって、ふと感じる思いでなのです。

これが、私がはじめて担当して、最後のプログラム(仕事として)をくんだ物件でした。
 ちょっと、歯がゆい経験と時間、経験があれば自分が担当したかったなぁという今の気持ちが今でもあります。
それにしても、はじめての仕事て鮮明に覚えているなぁ・・・・ ・・