TAKEZAKI.NET／映画の話

ラリー・フリント
ミロシュ・フォアマン監督／1996年作品
あらすじ場末のストリップ・クラブ「ハスラー」の経営者ラリー・フリントは、客寄せのためにダンサーのヌード写真を集めたニュース・レターの発行を思いつき、これがヌード写真誌「ハスラー」に発展して、大金持となる。元ダンサーのアルシアと結婚したラリーは、彼女を右腕にますます過激な紙面作りを行い、売り上げを伸ばすのだが、良識者たちから反感を買って、猥褻罪で逮捕されてしまう。しかし、そんなラリーの人生の波瀾万丈はまだまだ続くのであった……。主な出演者ウディ・ハレルソン / コートニー・ラブ / エドワード・ノートン	感想　この映画は、ポルノ雑誌「ハスラー」を創刊した実在の人物ラリー・フリントの不道徳でスキャンダラスながらも、信念に基づいた生き様を描いた作品です。わいせつ罪で起訴されながらも、”表現の自由”を主張して闘い続け、全米の良識者達から総攻撃を喰らう、そんな男がどんなことを考え、どんな気持ちで世の中に対峙していたのか。脚本は、これまた鮮やかに本人をこの世に蘇らせた「エド・ウッド」のスタッフだってのも、僕の心を引くところなんですが！　ラリー・フリントは、不遇な少年時代を克服し、自ら経営するゴーゴークラブの宣伝のためにはじめたニュース・レターをきっかけに「ハスラー」マガジンを創刊、いわゆる”わいせつ雑誌”の創設者として幸福と不幸をしょいこむことになるのだが……。で、これは結論から言うと凄く好きな映画だった！　わいせつ表現の自由を主張して、やりたい放題にやって、法廷までもを侮辱するやり方が良い悪いってのはあるにせよ、自分なりの信念を持って、こういう生き方をするのもまた、僕なんかが今の仕事にすべてを賭けているのとまったく同じであり、そこにあるのは”ジャンルの違い”でしかない。メチャメチャといえばメチャメチャで、非常識といえば非常識な男の生き方ではあるが、それはそれで一人の人間の生き方である。昔の僕ならいざしらず、今の僕ならそんなラリー・フリントの生き方に共感することができるし、ちょっと感動すらしてしまうのだ。
	僕のお気に入り度単純ですが、こういった映画は好きなのでＤＶＤ買って、何度も見たいと思います。