殺人ブルドーザー
ジェリー・ロンドン監督/1974年作品
ジェリー・ロンドン監督の1974年作品「殺人ブルドーザー」を見た。元々は、ユニバーサル・テレビジョンが製作したテレビムービーなのだそうだ。

6人の作業員が整地作業をしている孤島に、宇宙から飛来した隕石が落下。その隕石に潜んでいた生命体が、隕石を撤去しようとしたブルドーザーに乗り移り、無人で動くブルドーザーとなって作業員を襲う!!!

この生命体は実体をもたないので、動かない隕石から動けるブルドーザーに移って初めて行動できるようになったわけだ。

孤島なので会社の船が迎えに来るまで脱出不可能。そんな彼らに迫るブルドーザー。ひとり、またひとりと殺される作業員。さあ、どうやってこの殺人ブルドーザーに立ち向かうのか!?

なーんて書くと、ちょっと面白そうに見える? 実際は、機動性が低く鈍重なブルドーザーに、何故か轢き殺されちゃう作業員。脱出までのタイムリミットサスペンス風かと思ったら、ひとり殺したらひと休み。ブルドーザーは止まって、みんなで埋葬なんかしてる。ふぅ… てな風に、一向に盛り上がらずにのったりした展開が続くという… CMになったらチャンネル切り替えたくなる。けど、もしかして最後に面白くなるかもしれない!? と、最後まで見ちゃったら「うわ、最後までこれかーっ」なんて後悔する恐ろしい作品です。

放送時には視聴者から酷評の嵐。その後も評論家からボロクソに評価されるも、あまりにも酷いけど絶妙に奇妙なテンポと(言い換えると、変にテンポが悪い)、他に類を見ないヘンテコな映画ということから"カルトムービー枠"で有名になったそうな。

こんな映画をパッケージで買う? こんな映画に貴重な時間を使う? と自問しながらも、こんな映画だからこそ見るのが映画好きだろうと、DVDを買って見て、さらに時間を使ってこうして感想を書いているのはどうかしてるよ… と我ながら思うけど、みなさんもだんだん見たくなってきたんじゃありませんか?(^。^)
僕のお気に入り度
ちゃんと見て、こうやって感想も書けたので、もういいや。



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