グラン・ブルー
リュック・ベッソン監督/1988年作品


あらすじ

幼なじみのジャックとエンゾ。成長してフリー・ダイビングの世界記録を競うようになったふたりは、あつい友情の中で過酷な闘いを繰り広げる。海に取り憑かれたふたりの男、そんな男を愛してしまったひとりの女。海と闘うエンゾ、海を愛するジャック、ジャックを愛するジョアンナ。そんな3人の愛と生と死が描かれる。

主な出演者
ロザンナ・アークエット / ジャン・マルク・バール / ジャン・レノ


感想

 まぁ、みんな好きだと思うけど、僕の中でもやっぱ非常に大きな位置を占める映画「グラン・ブルー」のDVDが発売された。 すでにLDで3バージョン持っているわけなんだが、やはりこの映画は新しいバージョンが出るたびに買ってしまう。僕のコレクター根性故か……と思う方もいるだろうが、この映画に関しては、あまりにも好きなので新しいパッケージを見つけたら手に入れずにおれない、というのが正直なところだ。それほどに、僕にとって愛おしい映画だ。 この映画を初めて観たのは1988年9月11日、神戸三宮の新聞会館にある劇場だった。イルカが大好きな僕は、この映画のポスターに惹かれて前売り券を買っており、この日は朝からワクワクしながら劇場に向かった。当時のタイトルは「グレート・ブルー」。今の「グラン・ブルー」は最初に公開された「グレート・ブルー」のディレクターズカット長尺版ということになる。 実は、この最初の日本公開時にはこの映画は一向に話題にならず、不入りのまま早々にうち切られることになるのだが、案の上、僕が観たときもほとんどお客がいなくて、それがかえって静かにこの映画に入り込めるチャンスを与えてくれた。僕は人の少ない映画館で、海に沈んでいくようにこの映画に浸り、決してHappyEndではない物語ではあったが、かつてないほどに心の安らぐ素敵な時間をそこで過ごした。 映画を観終わった後、僕はすぐにエリック・セラが曲をかいたサントラアルバムを買って家に帰り、自宅でCDをかけ、音楽に包み込まれるように部屋の中で何時間も目を閉じたまま、幸せを感じていた。その日、僕は友達に「久しぶりに”幸せをかみしめるような思い”を感じた」と手紙を書いている。 物語は、幼なじみのジャックとエンゾが成長してフリー・ダイビングの世界記録を競うようになり、あつい友情の中で過酷な闘いを繰り広げる様を描く。海に取り憑かれたふたりの男、そんな男を愛してしまったひとりの女。海と闘うエンゾ、海を愛するジャック、ジャックを愛するジョアンナ。そんな3人の愛と生と死が果てしなく美しく描かれるのがこの映画だ。 最初の公開時こそ打ち切りだったものの、その後ここまでの人気が出たことでも分かる通り、非常に素晴らしい映画だと思います。もし観ていない方は、ぜひ観てください! できるだけ心の落ち着いた環境でね!(笑)
僕のお気に入り度
上にも書いているように、もう大変なお気に入りです。何度も何度も繰り返し見てますね〜。未見の方がおられたら、ぜひ見てほしい映画です。



(C) Tadashi_Takezaki 2002